真彩希帆、憧れの「モーツァルト!」でコンスタンツェ役 「この作品を見に来て良かったと感じていただきたい」【インタビュー】

2024年7月26日 / 08:50

-では、真彩さんのこれまでの歩みも聞かせてください。2012年に宝塚歌劇団に入団し、雪組ではトップ娘役を務めました。その後、21年に退団し、現在は俳優として活動されています。まず、宝塚をめざしたきっかけを教えてください。

 子どもの頃から東宝ミュージカルを見て育ち、「いつか私も出てみたい」と思っていたのですが、宝塚に男役というものがあることを知り、男役に憧れてめざしました。一度目はリーゼントで宝塚音楽学校受験をしましたが周りを見ても身長の低い男役候補がいなく男役は難しいと感じ、「娘役だとしても、宝塚に入りたい」と思い、再び受験して入学したという経緯があります。

-そうして入学し、娘役の魅力はどのように感じていましたか。

 娘役として入学した後に、音楽学校の資料室でDVDを見て研究したり、『宝塚GRAPH』という雑誌を見て、ドレスや髪飾りの紹介を切り抜いてスクラップしたりして、娘役の魅力を探っていくうちに、娘役の美しさや楽しさに気付いていったように思います。身のこなしやドレスの使い方、さばき方などに憧れ、また元々声が低かったので優しく高い声の出し方も常に研究していました。

-特に印象に残っている、在団当時の思い出は?

 最近になって、公演と公演の間が詰まっていたので、あまり考え込む時間がなかったからこそ、自分の力以上のものが出せていたのかなと思うようになりました。休みがあるといろいろなことを考えてしまいます。ですが、ただひたすら稽古をして公演をしてという日々を送っていると、火事場の馬鹿力がずっと続いているような状態で(笑)。音楽学校から数えると12年間、それが続いていたんだなと思うと、自分でもすごい経験をしたなと思います。

-退団して大きな変化は感じましたか。

 退団してすぐの頃から、いろいろな作品にコンスタントに出演させていただいたのであまり感じませんでしたが、それでも自分の時間が増えました。稽古が終わって家に帰ってきて、夜ご飯をしっかり作って食べる時間があって、テレビを見る時間もあって。役のことを考える時間はもちろん、自分のことを見つめる時間も増えたように感じます。ただ、舞台に対しての向き合い方はあまり変わっていません。見に来てくださった方に、チケット代以上のものをお届けする。仕草一つ、せりふ一つでもいいので、心に響くことがあって、「この作品を見に来て良かった」と感じていただきたいです。それから、私が子どもの頃に感じたように、舞台を見て「ミュージカルをやりたい」と思ってくれる子どもが増えることが私の目標なので、それは今も変わらずに大事にしていることです。

-ところで、本作のナンバーに「僕こそ音楽」という有名な楽曲がありますが、真彩さんにとって「音楽」とはどんな存在ですか。

 なんでしょうね…。もし、私が口下手な人間だったら、話すことよりも歌うことの方が説得力があると言うのでしょうが、私は話すことも好きなので(笑)。ただ、昔から、歌うことは自分自身を癒やす効果もあるとは感じています。そう考えると、私にとっての音楽は、お薬かな。自分や聞いてくださる皆さんに処方された薬だと思って、いろいろな音楽を取り入れたり、出したりしています。

-改めて公演への意気込みと読者にメッセージをお願いします。

 すばらしいキャストの皆さんの中で、吸収できることを吸収し、より良い形でお客さまにお届けできたらと思っています。今回は、地方公演もあり、各地でご覧いただけます。たくさんのお客さまにお会いできることを本当に楽しみにしております。

(取材・文・写真/嶋田真己)

 ミュージカル「モーツァルト!」は、8月19日~9月29日に都内・帝国劇場、10月8日~27日に大阪・梅田芸術劇場メインホール、11月4日~30日に福岡・博多座で上演。

 

ミュージカル「モーツァルト!」

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(11)道明寺天満宮と歴史の英雄たち~正成、幸村、そして道真〜

舞台・ミュージカル2026年1月29日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。  神道講釈師は、人々が日々の生活で … 続きを読む

「未来のムスコ」「親子って産んで終わりじゃなくてそこからのプロセスで本当の親子になるんだね」「まー先生(小瀧望)現実の保育園にもいてほしい」

ドラマ2026年1月28日

 火曜ドラマ「未来のムスコ」の(TBS系)の第3話が、27日に放送された。  本作は、夢も仕事も崖っぷちのアラサー女性・汐川未来(志田未来)のもとに、“未来のムスコ”だと名乗る颯太(天野優)が現れたことから始まる、時を超えたラブストーリー。 … 続きを読む

「再会」“南良刑事”江口のりこの怪演が面白い 「取り調べが怖過ぎる」「コナン以上にキレッキレ」

ドラマ2026年1月28日

 竹内涼真が主演するドラマ「再会~Silent Truth~」(テレビ朝日系)の第3話が、27日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、横関大氏の推理小説『再会』をドラマ化。刑事・飛奈淳一(竹内)が、殺人事件の容疑者となった … 続きを読む

坂本昌行&松崎祐介が「るつぼ The Crucible」で舞台初共演 「人間味のあるリアルな感情を表現できたら」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年1月28日

-それぞれの役柄について、どのように演じていきたいと考えていますか。 松崎 僕の演じるヘイル牧師は、学業に人生を懸けてきたような人物です。きっと遊んだり、青春したりというよりは、学業をしてきた。それは僕とは違うところがあるのかなと思います。 … 続きを読む

「夫に間違いありません」“光聖”中村海人の苦悩に同情の声 「姉弟が不遇過ぎる」「土砂降りの車のシーンはつらかった」

ドラマ2026年1月27日

 松下奈緒が主演するドラマ「夫に間違いありません」(カンテレ・フジテレビ系)の第4話が、26日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、主人公・朝比聖子(松下)が夫の遺体を誤認し、保険金を受け取った後に、死んだはずの夫が帰還す … 続きを読む

Willfriends

page top