松本穂香&犬飼貴丈&関口メンディー ドラマ「95」主演の高橋海人は「唯一無二の魅力的な人」【インタビュー】

2024年5月20日 / 07:00

 高橋海人が主演するドラマ「95」がテレ東系で放送中だ。早見和真氏の青春小説が原作の本作は、大人の作った社会の仕組みにあらがい、大切なものを守りながら1995年の渋谷をがむしゃらに駆け抜けた高校生たちの熱き青春群像劇。

 本作で高橋が演じる主人公・Q(広重秋久)の高校の同級生・岸セイラ役を演じる松本穂香、レオ(堺怜王)役の犬飼貴丈、ドヨン(新川道永)役の関口メンディーがインタビューに応じ、撮影現場の雰囲気や高校生時代の熱き思い出などを語ってくれた。

(左から)犬飼貴丈、松本穂香、関口メンディー (C)エンタメOVO

 -本作は1995年の渋谷を舞台にした青春群像劇ですが、最初に本作の企画を聞いたときのお気持ちや、脚本を読んだ印象はいかがでしたか。

松本 男の子たちでワチャワチャして、がむしゃらに“その時を生きている”姿がいいなと思いました。青春のすごくいい時間だなと感じたので、演じられることがありがたいなと思いましたし、のめり込んでやれたらいいなという気持ちになりました。

犬飼 脚本を読んで、すごく面白いなと思ったので、そこから気になって原作を読みました。僕はあまり小説を読む方ではないのですが、この作品のストーリーや世界観が好きだなと感じて、作品に対する気持ちが膨らんでいきました。

関口 僕が高校生の頃は野球をやっていたのですが、周りには部活に入らず「95」に出てくる高校生のような青春を送っている友達もいて、そういう青春を経験してみたかったという憧れがあったので、この作品に出ることができてうれしかったです。「カッコいい大人ってなんだろう」という作品に込められているメッセージも、僕が日頃から思っていることで、何かに一生懸命になって生きることは大事なことだと思うので、一演者として、そのメッセージを発信できることをうれしく思いました。

-皆さんが演じているキャラクターの魅力を教えてください。また、演じるうえでどんなことに気を付けましたか。

松本 セイラは少し大人びて達観しているように見える女の子ですが、実は1人では何もできない小さい子のようなところがあるので、Qちゃんとお芝居するときも、そういう部分を軸に持って、迷子のような危うさみたいなものも意識しながら演じました。

犬飼 レオは、1回弾けると行くところまで行ってしまうような二面性のあるキャラクターです。行き切っているけれど、そうじゃない部分があって、その乖離(かいり)しているところをどう違和感なく成立させるかというのが、自分の中のテーマで難しいなと思いました。外見は1995年の頃の木村拓哉さん風のヘアで、当時を感じてもらえたらいいなと思っていたのですが、長さが足りなくて悔しい思いをしました。でも、少しエッセンスはあるのかなと思うので、外見も懐かしんで見ていただければうれしいです。

関口 最初に自分の中でイメージしていたドヨンは、少しクールで物静かな感じでしたが、監督と作っていく中で、年相応の元気さが少しあるといいというお話を受けて、お芝居の仕方を変えていきました。ドヨンは発している言葉が大人びていたり、俯瞰(ふかん)してみんなを見ている部分もありますが、実は自分に自信がなかったり、過去のトラウマにとらわれているところがあって、そういう部分は昔の自分を見ているようで感情移入しながら演じました。

-撮影現場で思い出に残っているエピソードはありますか。

松本 学校のロケのときに、みんなが空き時間に豆知識をなぜか1人ずつ言っていくという流れになって言い合ったのが楽しかったです。犬飼さんが「俺、意外と肉食」という豆知識を言っていたのが1番面白くて印象に残っています。

犬飼 そのエピソードに食い込むことができて光栄です(笑)。僕が1番印象に残っているのは、学校のシーンを初めて撮影した日に「おはようございます」と現場に入って行ったら、メンディーさんが読書をされていて、何を読んでいるんだろうと思ったら(鈴木おさむ氏の)『仕事の辞め方』という本だったので、僕はそれに打たれてしまって。この現場は楽しいことになるぞと思って、そこから現場で自分らしくいられたなと思います。

関口 お世話になっている方の本なので読んでいたんです(笑)。僕が思い出に残っているのは、高橋くんと犬飼くんとASMR(聞くと脳の神経にいい刺激が送られるような心地いい音)の話になって、みんなでASMRをやろうといって、自分が食事したときの音を録音して、音声メモをお互いに送り合うというのをやっていたことです。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【週末映画コラム】70年代にこだわった『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』/とにかく草笛光子が素晴らしい『九十歳。何がめでたい』

映画2024年6月21日

『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』(6月21日公開)    1970年、米マサチューセッツ州にある全寮制の寄宿学校。生真面目で皮肉屋で学生や同僚からも嫌われている独身教師のポール(ポール・ジアマッティ)は、クリスマス休 … 続きを読む

森公美子、「天使にラブ・ソングを…」は「心の成長を描いたストーリー」 ブロードウェー来日版の上演に「本物に触れていただきたい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年6月20日

 ウーピー・ゴールドバーグ主演の大人気コメディー映画『天使にラブ・ソングを…』を原作としたミュージカルの来日版、ブロードウェイ・ミュージカル「天使にラブ・ソングを…(シスター・アクト)」が7月3日から上演される。ウーピー・ゴールドバーグ自身 … 続きを読む

Matt「自分が自然のままの自分でいられるのが音楽」 吹奏楽部での経験から学んだこと【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年6月19日

 7月28日から上演される、パフォーマンスショー「blast ブラスト!」のスペシャルサポーターに、タレント・アーティストのMattが就任。幼少期からピアノとバイオリンを習い、中学・高校では吹奏楽部に所属するなど、豊富な音楽経験を持つMat … 続きを読む

「光る君へ」第二十三回「雪の舞うころ」藤原為時や藤原道長ら、真面目な人々が紡ぐ物語の心地よさ【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年6月15日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。6月9日に放送された第二十三回「雪の舞うころ」では、前回波乱を巻き起こした殺人事件の顛末(てんまつ)が明らかになると共に、主人公まひろ(吉高由里子)と宋の見習い医師・周明(松下洸平)の交流などが … 続きを読む

「アンチヒーロー」最終話を前にプロデューサーが語る 「伏線はほぼ回収できたと思っています」

ドラマ2024年6月15日

 TBS系の日曜劇場で放送中のドラマ「アンチヒーロー」の最終話試写会が11日に行われ、16日の放送を前に飯田和孝プロデューサーが記者の質問に答えた。  まず、登場人物の名字に色が入っている点については、「明墨(長谷川博己)という主人公の名前 … 続きを読む

Willfriends

page top