「携帯に鶴瓶さんの顔のシールを貼って、『この人は私の旦那さん』と頭に刷り込みました」 中条あやみ『あまろっく』【インタビュー】

2024年4月10日 / 08:00

-今回の舞台は尼崎でしたが、関西弁のせりふも含めて、演じる上で大阪出身というのは大きかったですか。

 もう10年以上東京に来ているので、だいぶ慣れてきたんですけど、今でも標準語を話す時は、違う言語を話しているみたいなところがあって、頭の中で変換している感じがあります。今回は大阪の実家に泊まって撮影現場に行っていたので、実家にいる自分を映したような自然さというか、本当の私が映っているんじゃないかなと思います。せりふも、20歳という設定なのでちょっと若い感じは出ていますが、ほとんどナチュラルな姿かなと思います。

 関西弁って、怖い言葉にも聞こえるかもしれませんが、優しさもあって。「何でやねん」「知らんがな」とか、そこで終わるんじゃなくて、あまり会話がかみ合っていなくても、「何でやねん」って言葉だけでツッコミになったりして。しらっとした空気がなくなるじゃないですか。最近は東京でも「知らんけど」とか使いますよね。だから関西弁は相づちにぴったりな言語だなと思います。私は、関西人の中ではすごくとろい方なので、割とボケ担当っていうか、学生時代もツッコまれる方でした。今回もどちらかというと多分ボケだと思います。いろいろとかき回して、優子ちゃんに無理やりお見合いをさせる時も、「電話番号を教えたん?!」「勝手に教えるわけないやん! …家のは教えたけど」みたいなとところも、多分ボケですね。

-そういう意味では、コメディーに興味があったりもしますか。

 すごく興味があります。私は、全ジャンルの中でコメディーが一番難しいんじゃないかなと思っていて。宮藤官九郎さんとか、コメディーのドラマや映画を作っている人はすごいなと思いながらいつも見ています。見せ方という点では、芸人さんが一番お芝居が上手だと思います。舞台上で見せる見せ方・間合い・落とし方というのは、やっぱり芸人さんが一番上手なんじゃないかなと思っています。

-今回は、今まで演じてきた役柄とは、だいぶイメージが違う感じがしましたが、ご自身ではどんな印象ですか。

 今まで演じてきた役も、夢に向かって頑張っている役が多かったので、そう遠くはないんですけど、お芝居をしているという感覚が多少ありました。今回は、そういう感覚がなかったので、「中条あやみって、実際はどんな人なの?」と聞かれたら、「本当の自分は見せたくはないけど、こんな感じ」みたいな。ちょっと恥ずかしい気がするぐらい素の自分に近いです。

-早希のキャラクターについてはどう思いましたか。

 早希ちゃんというキャラクターは独特というか、生い立ちや過去にもちょっと複雑なところがあったので、そこは意識して演じました。早希ちゃんが、何でこんなに家族に執着するのかと考えた時に、1人っ子で小さな頃はたくさんの愛情を受けて育ったけど、途中からご両親の事情でいろいろと変わって、自分がしっかりしないといけない、大人にならないといけないと思って生きてきて…。でも竜太郎さんと出会うことで、本当の自分に戻れるというか、自分が理想としていた家族だんらんを追い求めながらも、ちゃんとリアルな家族に出会えたということだと思います。

-最後に、観客に向けて、見どころも含めてアピールを。

 一見、ちょっとファンタジー風に見えて、設定にびっくりするかもしれませんが、家族の温かさも、難しさも描かれているので、この映画を見て、自分の家族っていいとこあるなとか、実はあの人はこういうふうに見えないところで頑張ってくれていたのかなとか、気付くことがたくさんあると思います。すごく心が温まる映画になっているので、笑って、泣いて、ほっこりしていただければと思います。

(取材・文・写真/田中雄二)

(C)2024 映画「あまろっく」製作委員会

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

ドラマ「LOST10」脚本・奥寺佐渡子×監督・塚原あゆ子 横浜流星と小栗旬が演じるバディの魅力と制作の舞台裏を語る【インタビュー】

ドラマ2026年10月16日

-横浜さんと小栗さんが演じたことで、キャラクターの印象は変わりましたか。 塚原 小駒は田舎の刑事で出世したいという設定があって、うだつが上がらない感じに近いのかなと思っていたのですが、横浜さんは身体能力に長けていて山をぐんぐん登るので、その … 続きを読む

磯村勇斗「吉田監督の世界に入れることが楽しみでした」吉田恵輔監督「磯村くんは思考が自分に近い」初顔合わせの舞台裏『mentor』【インタビュー】

映画2026年10月15日

-そして、子どもの頃、一緒に事件を起こして以来、疎遠になっていた拓海との再会は、アーチェリーに打ち込む龍之介の人生を次第に狂わせていきます。 磯村 末澤くんとは初共演で、龍之介と拓海が再会する場面は僕たちにとっても初めて一緒にお芝居するシー … 続きを読む

キタオ・サクライ監督「自分が夢中になってプレーしていた、子どもの頃の高揚感を生かしたいと思いました」『ストリートファイター/ザ・ムービー』【インタビュー】

映画2026年10月15日

-人気ゲームを映画化するプレッシャーは? 映画化に際して、気を付けたことや心掛けたことはありましたか。  もちろんプレッシャーはありました。正統な撮り方としては、きちんとシリアスに向き合って、原作というか元ネタを、すごくリアルなアクションや … 続きを読む

山下幸輝、初めての舞台出演への思い「踏み込んで挑戦しよう」 福田雄一演出のコメディーで「笑わせたい」ミュージカル「モンティ・パイソンのSPAMALOT」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年10月15日

-主演を務める岩田さんとは以前に共演経験がありますね。岩田さんの印象を教えてください。  共演はしていてもお芝居での絡みはなかったんです。なので、これから仲を深めていけたらと思っていますが、ダンスがめちゃくちゃうまい方だなと思います。僕とは … 続きを読む

西川美和監督、小八重葵美「子どもたちが本当にみずみずしくて素晴らしいので、ぜひそれを映画館に見に来ていただきたいと思います」『わたしの知らない子どもたち』【インタビュー】

映画2026年10月15日

-今回は、二階堂ふみさんが演じた教師の曽根と生徒の琴子という2人のヒロインがいましたが、その意図はどこにあったのでしょうか。 西川 曽根先生をもうひとつの主軸にしようと思ったのは結構後からでした。最初は、子どもたちだけのサバイバルの物語とし … 続きを読む

page top