エンターテインメント・ウェブマガジン

(左から)飯豊まりえ、玉城ティナ(C)エンタメOVO
玉城 内容はすごくシリアスなんですけど、撮影以外のときは、私は穏やかに過ごすことができました。現場には、モーツァルトのような壮大な音楽も流れていましたし。(冬馬役の)柿澤勇人さんとご一緒する場面が多かったんですけど、柿澤さんは天然なところがあるので、話がかみ合わないまま2人で話していたり…(笑)。だいぶほっこりしていました。
飯豊 私は、撮影現場の環境が本当にサバイバルのようだったので、とてもハードでしたね(笑)。思い返せば、涙していたシーンも多くて、唯一の癒やしが、撮影の合間に手塚治虫さんの漫画『ブッダ』を読むことでした。
玉城 読んでたね。
飯豊 この物語に『ブッダ』と通じるものを感じたんです。佳奈恵もこの不条理な世界に嫌気がさしていて、明日葉の信条の「汝の隣人(となりびと)を愛せよ」のような、自分よりも他の誰かに身をささげるような思いだったというか。そのせいか、クランクアップと同時に『ブッダ』を読み終えました(笑)。
玉城 まりえは大変だったよね。でも高校生の頃、私はまりえの背中を追うような気持ちでいたから、こうやってダブル主演できたことがとってもうれしい。そこにまりえが信頼を持ってくれているとしたら、さらにうれしい。
飯豊 もう、本当に信頼しかない。すごく難しかったと思うけど、明日葉はやっぱりティナでなければできなかった役。あんなふうに真っすぐで、佳奈恵も含めて多くの人から崇拝される明日葉の説得力はすごい。それはティナの根底にあるものが生きていたからだと思う。そういう役をティナが演じてくれることで、絶望的な物語に一筋の光が生まれた気もして。
玉城 佳奈恵も、まりえがSeason1から作り上げてきたキャラクターだから、すごく安定感があった。しかも今回、さらに強くなっていって。劇中ではあまり描かれていないけど、佳奈恵も明日葉も、お互いに孤独を抱えているので、分かり合える部分があるんじゃないかと思った。
飯豊 そうだね。
玉城 今回はすごくいい経験だったけど、私たちが将来、おばあちゃんになっても共演できたら、楽しそうだよね(笑)。
飯豊 そうなったらいいね。
飯豊 長く携わってきた作品なので、いろんな思いがあります。ここまで佳奈恵を演じてきて思ったのは、日々大変なことも多いけど、そういうとき、支えになるものは、人それぞれなんだなと。佳奈恵たちは、誰かを守るため、という目的が支えになりましたし、人によっては、いろんな人との出会いが支えになるかもしれません。そういう意味では、「ここを見てください」とフォーカスするよりも、「登場人物それぞれの選択を見届けてください」とお伝えしたいです。
玉城 Season4で人類の理想郷“ユートピア”を目指してみんなで戦ってきた中で、色々な経験をして、明日葉もこのまま自分が正しいと思う道を進んでいいのか、迷い始めるんです。結局、終末世界といっても、描かれているのは私たちの日常と変わらない人間関係なんですよね。恋愛もありますし、いろいろ考えさせられながら、私も撮影に臨みました。今回は女性2人が軸になって成長していく物語なので、それぞれの決断にぜひ注目してください。
(取材・文・写真/井上健一)

「君と世界が終わる日に Season5」が2月9日(金)よりHuluにて独占配信中
毎週金曜エピソード更新(全5話)
Season1~4:Hulu にて全話配信中
飯豊まりえ<Styling: Eri Takayama Hair & Make-up: AYA(TRIVAL)>
玉城ティナ<Styling: Takako Imai Hair & Make-up: Mayu Suzuki>
映画2025年10月24日
-そうやってお2人が繰り広げる物語がドラマチックな分、エンディングに流れる「奇跡を待ってたって」が心に染み入ってきます。 石原 映画の内容をきちんと踏まえた曲にしたかったので、エンディングが始まって何秒で風景が変わり…といったことを細かく計 … 続きを読む
映画2025年10月23日
-文子が生涯学習の講座に行きますが、生涯学習についてはどう思いますか。 実は、以前、静岡県の生涯学習の委員をやっていました。それから最初に出した『山なんて嫌いだった』という本の後書きに「いつか少し時間ができたら大学に行って勉強してみたい」 … 続きを読む
映画2025年10月22日
-その場でとっさに反応したように見える迫真のお芝居でした。では、マモルにとってもう一つ大事な要素である北村さん演じるタクヤとのバディ感は、どのように作っていったのでしょうか。 北村さんと一緒に現場で作っていった感じです。僕が最初、緊張して … 続きを読む
映画2025年10月22日
-ライと似ているところや共感するところはありましたか。 全てを理解することはできないですけど、すごく分かる部分も多かったです。もちろん私は今死にたいわけではありませんが、ライさんの死に対する考え方も理解できるところはあって、言っていること … 続きを読む
ドラマ2025年10月21日
-恒松さんが演じるピュアで心優しい澪と、どこかあやしげな魅力を持つ冷静でクールな眞希、この2つの人格の女性のうち、橋本さんはどちらに引かれますか? どっちだろう、ちょっと考えてもいいですか……!? うーん……どちらも魅力的です(笑)。 - … 続きを読む