エンターテインメント・ウェブマガジン
面白さとは少し違うかもしれませんが、公演前には毎回、すごく緊張するんですよ。毎日毎日、そうした緊張を味わって、無事に公演を終えることができたときにホッとする。それを繰り返し味わえるのが舞台ならではだと思います。
もちろん映像には映像の緊張感がありますが、リアルタイムでこれから芝居が始まるという意味で、独特なものがあります。
これがという大きなことがあったわけではないですが、生きていく中で起きている小さな出来事の連続で変わっていくのかなと思います。例えば、いつの間にか歳をとった両親を見たときや、中学や高校の同級生が亡くなったという話を聞いたときも、人生観に影響を受けました。
30歳のころにNHKで放送された「海峡」というドラマに出演したことが大きかったと思います。その作品をきっかけにお仕事をいただける機会も増え、自分の仕事として俳優業をやっていけるという意識を強く持てたので、そういう意味でもターニングポイントになったと思います。
役者で食べられる、食べられないというのはもちろんありますが(笑)。それから、本当にすごい人たちがたくさんいるなと最近、つくづく思うようになりました。映画も舞台も、作品を作るときには、とにかくたくさんの人が関わっています。いろいろな才能を持った人たちが集まって作品が作られていくので、こんなにもすごい方がいるんだと思う場面は多いです。やはり役者を始めた当初は、表に出てくる方、役者だったり、監督だったりに目がいっていたのですが、実際に現場にいると、それぞれの部署でキャリアを重ねてきて得た技術を持っている、すごい方がたくさんいらっしゃるんですよ。すごい世界だなと思います。
今40代後半で、今のところこの仕事を辞めるつもりもないのですが、50代になっても仕事があるのかという不安はあります。どんどん挑戦して、一生懸命取り組んでいかないと仕事がなくなってしまうのではないかという怖さはいまだにありますし、その気持ちがなくなったときが僕の定年なのかなとも思います。ですが、僕はまだまだ続けていきたいので、だからこそ何事も真摯(しんし)に取り組んで頑張りたい。今回の父親役のように、この年代だからこそできる役もありますし、そうした役に挑めることにもとてもやりがいを感じています。
交流のある役者やプライベートでも仲のいい役者が出演している作品を見ると、自分も頑張らなければと思いますし、それが一つの原動力になります。もちろん、「作品を楽しみにしている」とファンの方に言っていただくのも原動力です。
演出の上村聡史さんをはじめとしたスタッフさん、役者の皆さんとともに、稽古を通してこの時代の一つの家族の生きざまを作り上げていきたいと思います。劇中で描かれているのは第1次世界大戦下の話ですが、世界情勢がどんどん混乱していきそうなこの時代に生きているわれわれにもすごく刺さる作品になっていると思いますので、ぜひ足を運んでいただけたらと思います。
(取材・文・写真/嶋田真己)
舞台「My Boy Jack」は、10月7日〜22日に都内・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAほか、福岡、兵庫、愛知で上演。

舞台「My Boy Jack」
映画2026年9月18日
-お二人は今回が初共演だそうですが、そういう金田一と辰弥の関係をどのように作っていったのでしょうか。 松也 僕のクランクインが、ロケ地の岡山でちょうど奥さんや堀田(真由/森美也子役)さんと3人のシーンでしたので、初日の撮影が終わった後にみん … 続きを読む
映画2026年9月18日
有村 花春ちゃんは、その青さといい輝きといい、本当に今しかないものがしっかりと画面に映っていました。15歳の聡子ちゃんには、まだ名の知れぬ感情がいっぱいある。これからこの子はいろいろな感情を知って大人になっていく。今はそのスタートラインにい … 続きを読む
ドラマ2026年9月17日
-看護師役を演じて、看護師に対する印象が変わった部分はありますか。 見上 最初の頃は、「技術職」という印象が強く、看護婦養成所のパートが始まったときは、包帯やシーツをきちんと扱えるようにしなければ…という意識が強かったんです。でも、イベント … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年9月14日
丸山隆平と、演劇団体マームとジプシーの主宰を務め、劇作家・演出家として注目される藤田貴大が企画し、作り上げる舞台「water」が9月27日から上演される。本作は、丸山の記憶の断片を散りばめながら、藤田の視点で見つけた京都という土地、そして … 続きを読む
ドラマ2026年9月13日
-本作では戦国時代の過酷さが描かれる一方で、ユーモアのあるシーンも多いですが、その辺もお二人が空気感を作っているのでしょうか。 その点は、お二人と一緒に現場を引っ張ってくださる蜂須賀正勝役の高橋努さんの存在も大きいです。この作品は、戦国時 … 続きを読む