須賀健太&加藤憲史郎、子役出身の2人の共通点は「負けず嫌い」 劇団「ハイキュー!!」旗揚げ公演への思いを語る【インタビュー】

2023年5月31日 / 18:00

 俳優の須賀健太が初めて演出を手掛ける劇団「ハイキュー!!」旗揚げ公演が、8月に上演される。同作は、2015年から21年まで上演され、熱狂を巻き起こしたハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」の熱い思いを一つの形に昇華すべく発足した公演だ。須賀は、演劇「ハイキュー!!」の初演から7作品にわたり、主人公・日向翔陽を演じてきた。そんな須賀が率いる劇団「ハイキュー!!」では、主演に加藤憲史郎を迎え、新たな舞台を作り上げる。須賀と加藤に本作の立ち上げの経緯や意気込み、さらに子役としても活躍してきた2人の共通点などを聞いた。

加藤憲史郎(左、ヘアメーク:山崎はつみ/スタイリスト:浅井直樹(Vigroo))と須賀健太(ヘアメーク:山崎はつみ/スタイリスト:立山功) (C)エンタメOVO

 -劇団「ハイキュー!!」旗揚げの経緯を教えてください。

須賀 ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」(以下、演劇「ハイキュー!!」)が2021年の公演で原作の内容を全て終えて完結したのですが、コロナ禍ということもあり、全公演を終えることができないままだったんです。僕はそのときは出演していなかったのですが、過去に関わらせていただいたということもあり、すごく悔しい思いがありました。そんな中で、プロデューサーさんとお話をさせていただき、これから先も残していきたいとおっしゃっていたので、どうにか僕も参加したいなと。ただ、年齢的なこともあり、日向を演じるのは…ということで、違う形での関わりを考えて、今回は演出という形で参加させていただくことになりました。いまだに夢なんじゃないかと思う瞬間もありますし、不安もありますが、こうした機会を頂けて本当にうれしく思います。

-加藤さんは、須賀さんが長く演じてきた日向翔陽役として出演が決まったときはどのような気持ちでしたか。

加藤 本当にうれしかったのですが、僕でいいのかなという不安も大きいです。分からないことは分からないままにせず、須賀さんやほかのキャストの皆さんと協力して前に進んでいければと思います。

-今回、加藤さんはオーディションで選ばれたそうですが、どのような視点から選んだのですか。

須賀 普段は僕も役者としてオーディション受ける側なので、不思議な感覚でしたが…。2.5次元舞台というものはキャラクターが明確になっているのでそこに合わなければいけないという大前提があります。なので、キャラクターに役者さんが持っているものがフィットするかということ。それから、「ハイキュー!!」は動きの多い作品なので、どれだけ感情を乗せて動けるかを見ながら選ばせていただきました。

-加藤さんはオーディションに参加したとき、どんな心境でしたか。

須賀 めちゃくちゃ緊張していたよね。このまま倒れてしまうんじゃないかというほどの顔をしていたので、「一回、落ち着いてから読んでみよう」って言ったのを覚えている。

 加藤 初めから終わりまで緊張していました。(須賀から)「緊張しなくて大丈夫だよ」と声を掛けていただきましたが、全然緊張が解けなくて、ずっと緊張したままでした。

-では、現時点で、須賀さんは本作の演出プランをどう考えていますか。

須賀 今はまだ話し合っている最中ではありますが、僕は演劇「ハイキュー!!」に立ち上げ当初から参加していましたし、そこで(演劇「ハイキュー!!」の演出を務めた)ウォーリー木下さんが作り上げたメソッドが出来上がっていたと思うので、そのメソッドの良かったものを取り入れつつ、新しいことに挑戦していきたいと思います。僕が演出をする意味は、「エモさ」にあると思うんです。なので、そこは演出として取り入れられたらと思いますし、押しつけがましくはならないようにしたいです。この素晴らしい作品をお届けするというのが大前提ですから。そして、「泥くささ」をテーマにしていきたいと思っています。

-加藤さんは、日向を演じるに当たってどのように役作りをしていきたいですか。

加藤 日向はとても明るいので、まずは僕のネガティブなところを直していきたいです。それから、日向は“好き”が行動原理になっていると思うので、物事にどれぐらい関心を持って行動できるかを体感していけたらと思います。日向のように諦めずに最後まで取り組めるように、今から頑張りたいと思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「光る君へ」第十六回「華の影」まひろと道長の再会からうかがえる物語展開の緻密さ【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年4月27日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。4月21日に放送された第十六回「華の影」では、藤原道隆(井浦新)率いる藤原一族の隆盛と都に疫病がまん延する様子、その中での主人公まひろ(吉高由里子)と藤原道長(柄本佑)の再会が描かれた。  この … 続きを読む

宮藤官九郎「人間らしく生きる、それだけでいいんじゃないか」 渡辺大知「ドラマに出てくる人たち、みんなを好きになってもらえたら」 ドラマ「季節のない街」【インタビュー】

ドラマ2024年4月26日

 宮藤官九郎が企画・監督・脚本を手掛けたドラマ「季節のない街」が、毎週金曜深夜24時42分からテレ東系で放送中だ。本作は、山本周五郎の同名小説をベースに、舞台となる“街”を12年前に起きた災害を経て建てられた仮設住宅のある“街”へと置き換え … 続きを読む

【週末映画コラム】全く予測がつかない展開を見せる『悪は存在しない』/“反面教師映画”『ゴジラ×コング 新たなる帝国』

映画2024年4月26日

『悪は存在しない』(4月26日公開)  自然豊かな高原に位置する長野県水挽町は、東京からもそう遠くないため移住者が増加し、緩やかに発展している。代々その地に暮らす巧(大美賀均)は、娘の花(西川玲)と共に自然のサイクルに合わせたつつましい生活 … 続きを読む

志田音々「仮面ライダーギーツ」から『THE 仮面ライダー展』埼玉スペシャルアンバサダーに「埼玉県出身者として誇りに思います」【インタビュー】

イベント2024年4月25日

 埼玉県所沢市の「ところざわサクラタウン」内「角川武蔵野ミュージアム」3Fの EJアニメミュージアムで、半世紀を超える「仮面ライダー」の魅力と歴史を紹介する展覧会『THE 仮面ライダー展』が開催中だ。その埼玉スペシャルアンバサダーを務めるの … 続きを読む

岩田剛典 花岡の謝罪は「すべてが集約された大事なシーン」初の朝ドラで主人公・寅子の同級生・花岡悟を熱演 連続テレビ小説「虎に翼」【インタビュー】

ドラマ2024年4月25日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「虎に翼」。明律大学女子部を卒業した主人公・猪爪寅子(伊藤沙莉)は、同級生たちと共に法学部へ進学。男子学生と一緒に法律を学び始めた。そんな寅子の前に現れたのが、同級生の花岡悟だ。これから寅子と関わっていく … 続きを読む

Willfriends

page top