野村周平“クロちゃんそっくり”と評判 人生ドラマ劇場「クロちゃんずラブ~やっぱり、愛だしん~」は「満足度が高い作品になった」【インタビュー】

2023年4月15日 / 09:00

 安田大サーカスの“クロちゃん”こと黒川明人の人生をドラマ化した人生ドラマ劇場「クロちゃんずラブ~やっぱり、愛だしん~」が、Paraviで独占配信中だ。強烈なキャラクターと人間性で世間をざわつかせるモンスター芸人・クロちゃんを丸裸にするべく、本人や歴代マネジャー、仲がいい芸能人や元カノなどの周辺者にインタビューを敢行し、数多く上がってきた“うそのようで本当”の衝撃エピソードをドラマ化した。クロちゃん役を野村周平が演じ、クロちゃんが各話で恋するヒロインを伊原六花、田鍋梨々花、川津明日香、佐野ひなこ、松井愛莉が演じる。クロちゃんの再現度の高さがSNS上で評判を呼んでいる野村に、オファーを聞いたときの心境やクロちゃん役を演じる上で工夫した点などを聞いた。

野村周平 (C)Paravi

-野村さんの演技がクロちゃんにそっくりで、その再現度の高さに驚きました。クロちゃんらしさを出すために、どのように役作りをしましたか。

 実は最初の撮影直前まで、クロちゃんに似せることに対して、どうしたらいいものかと迷っていたんです。監督と、どこまで本物のクロちゃんに寄せるのか、寄せないのか、どうしますか? と話をして、そのまま1日目の撮影日を迎えたのですが、監督も僕もみんなで悩んで、最終的にやっぱり声は高い方がいいんじゃないかという話になったので、そこから声の変化だったり、口の動きを寄せるようにしました。

-クロちゃんに似せるために、具体的にはどんな点を工夫しましたか。

 ぶりっ子のような演技をするとクロちゃんになれるんです。クロちゃんはアヒル口をするので、アヒル口で「うん、うん」と言う練習をしたり、口元から寄せていきました。体形も似せるために体重を増やそうと思って、食べたい物を食べてビールを好きなだけ飲んでという自由な生活をしていたら、少しずつ太ってきたので、この生活が許される役作りは最高だなと思いました(笑)。

-そもそも最初に芸人クロちゃんの人生を描く本作のオファーを聞いたときは、どんな気持ちだったのでしょうか。

 うれしかったのですが、正直「何で僕?」という思いはありました。

-それでもオファーを受けた理由は?

 やっぱりクロちゃんが好きでしたし、台本も訳が分からな過ぎて面白いなと思いました。衣装合わせも「この感じ、クロちゃんぽいね」というふうに、自分たちでいろいろと意見を出し合ったり、考えていったりと自由でしたし、その分、これをしっかりと演じたら、すごく面白いものになるなと思っていました。

-野村さんも多くの意見を出したのですね。

 僕もカメラワークなどのアイデアを、いろいろと出させていただきました。みんなで楽しく意見交換しながら、撮りたいものを撮って、すごく愛が詰まった撮影方法だなと思いましたし、毎回こんな撮影ができたらいいなと思うぐらい充実していて、満足度が高い作品になりました。これだけ面白いことを日本もできるよということを感じ取ってもらいたいなと思える作品になったと思っています。

-クロちゃんも撮影現場に来たそうですが、撮影は楽しかったですか。

 すごく楽しかったです。クロちゃんはクランクインの日とクランクアップの日に来てくれて、初日はクロちゃんが子どもの頃からやっていた必殺技「ビッグサンダーウェーブ!」のやり方を「手は真っすぐではなくて、ちょっと降ろし気味がいいです」と教えてもらいました。クランクアップの日は、僕もだいぶクロちゃんとして仕上がってきていたので、ダブルクロちゃんで「クロちゃんは2人もいらないから!」とソプラノボイスで2人で言い合っていました(笑)。

-実際にクロちゃんに会ってみて印象は変化しましたか。

 昔からクロちゃんのことは好きだったので、最初は、この人は本当にクズなのかな、でもすごく面白いなと思っていたのですが、演じるうちに、クロちゃんは男の欲求をさらけ出している人なんだな、欲に素直に生きていたらああなったのだなと思いました。世の中の男性が、もし我慢をせず欲に忠実に生きたら、みんなクロちゃんのようになると思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

目黒蓮が抱いた“継承への思い ”妻夫木聡、佐藤浩市から受け取った“優しさ”と俳優としての“居住い” 日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」【インタビュー】

ドラマ2025年11月9日

 日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」への出演発表時、“物語の鍵を握る重要な役どころ”という情報のみだった目黒蓮演じる謎の人物。そこから約2か月、11月2日放送の第4話でようやくその正体の一端が解禁された。男の名は中条耕一、佐藤浩市演じる山王 … 続きを読む

堤真一、三宅唱監督「実はこういうことも奇跡なんじゃないのということを感じさせてくれる映画だと思います」『旅と日々』【インタビュー】

映画2025年11月6日

 三宅唱監督が脚本も手掛け、つげ義春の短編漫画『海辺の叙景』と『ほんやら洞のべんさん』を原作に撮り上げた『旅と日々』が11月7日(金)から全国公開される。創作に行き詰まった脚本家の李(シム・ウンギョン)が旅先での出会いをきっかけに人生と向き … 続きを読む

【映画コラム】俳優同士の演技合戦が見ものの3作『爆弾』『盤上の向日葵』『てっぺんの向こうにあなたがいる』

映画2025年11月1日

『爆弾』(10月31日公開)  酔った勢いで自販機を壊し店員にも暴行を働き、警察に連行された正体不明の中年男(佐藤二朗)。自らを「スズキタゴサク」と名乗る彼は、霊感が働くとうそぶいて都内に仕掛けられた爆弾の存在を予告する。  やがてその言葉 … 続きを読む

福本莉⼦「図書館で勉強を教え合うシーンが好き」 なにわ男⼦・⾼橋恭平「僕もあざとかわいいことをしてみたかった」 WOWOW連ドラ「ストロボ・エッジ」【インタビュー】

ドラマ2025年10月31日

 福本莉⼦と⾼橋恭平(なにわ男⼦)がW主演するドラマW-30「ストロボ・エッジ  Season1」が31日午後11時から、WOWOWで放送・配信がスタートする。本作は、咲坂伊緒氏の⼤ヒット⻘春恋愛漫画を初の連続ドラマ化。主人公の2人を軸に、 … 続きを読む

吉沢亮「英語のせりふに苦戦中です(笑)」主人公夫婦と関係を深める英語教師・錦織友一役で出演 連続テレビ小説「ばけばけ」【インタビュー】

ドラマ2025年10月31日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「ばけばけ」。明治初期、松江の没落士族の娘・小泉セツと著書『怪談』で知られるラフカディオ・ハーン(=小泉八雲)夫妻をモデルに、怪談を愛する夫婦、松野トキ(髙石あかり)とレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ) … 続きを読む

Willfriends

page top