井浦新「このまま恭兵さんを独り占めしたい」憧れの柴田恭兵と初共演!「連続ドラマW 両刃の斧」【インタビュー】

2022年11月12日 / 08:00

 人気作家・大門剛明の同名小説を原作にした「連続ドラマW 両刃の斧」が、11月13日からWOWOWで放送・配信スタートとなる(全6話/第1話無料)。15 年前に起きた未解決事件の再捜査に挑む刑事の川澄と、その事件で娘を失った元刑事の柴崎が、真相をめぐってぶつかり合う濃密なミステリーだ。本作で、ダブル主演を務めた川澄役の井浦新が、憧れの大先輩・柴田恭兵(柴崎役)との初共演や撮影の舞台裏について語ってくれた。

井浦新(ヘアメーク:NEMOTO(HITOME)/スタイリング:上野健太郎)

-川澄と柴崎の関係が軸になる物語ですが、柴田恭兵さんとは、2人の関係をどのように作っていったのでしょうか。

 思ったよりも、関係は作っていきやすかったです。川澄にとって柴さん(=柴崎)は、やんちゃな若い頃から、結婚後も家族ぐるみでお世話になっている憧れの人。その点では、僕が柴田恭兵さんに抱いていた敬意や憧れをそのまま役に投影することができたので。しかも、撮影初日が2人にとって一番幸せな、お互いの家族が集まる第一話冒頭のシーンだったんです。みんなで和気あいあいと「こんなふうに笑っていられるのも、今日だけだね」なんて話しながら撮影をしていました(笑)。そんな一日を過ごした後、恭兵さんをリスペクトする僕の気持ちをそのまま表していくことで、柴さんに対する川澄の思いはきちんと形にできたんじゃないかと思っています。

-その後、川澄は15年前の未解決事件を捜査する刑事として、一方の柴崎はある嫌疑を掛けられた者として、追う者と追われる者の関係に変わっていきますね。

 そこから突然、恭兵さんとの共演が一気になくなり、現場でも入れ違いになっていったんです。柴さんのパートと川澄のパートの二軸で進んでいくので、会いたくても会えないという…(笑)。ただ、現場で会わなくなった分、「昨日、恭兵さんが素晴らしい芝居をしていた」みたいな感じで、スタッフや監督からうわさばかり耳にするようになっていったんです。その分、どんどん恭兵さんの存在が僕の中で大きくなっていって。

-その間、柴田さんとのやりとりは?

 恭兵さんは芝居のないところでも、僕を見守って、気にかけてくださっていました。恭兵さんと入れ違いで夜間に僕の撮影があったときなんか、わざわざロケ地近くの店で夜食を買ってきて、差し入れてくださったんです。その気遣いに感動しました。恭兵さんにはそういうすてきなエピソードがたくさんあって、その都度、僕は元気をもらっていました。

-最終的に川澄と柴崎は、取調室で対峙(たいじ)することになりますね。

 僕にとっては一番のハイライトで、いかにそこへ向かっていくか、という姿勢で取り組んでいました。そこまでにいろんなことを乗り越え、やっとたどり着いた撮影の最終ラウンドだったので、気持ちはマックスの状態。もちろん、恭兵さんもいろんなことを積み重ねてたどり着いている。しかも、恭兵さんは心でお芝居をされるので、お芝居を越えてあふれてくるものがあるんです。だから、クライマックスの取調室はすさまじいシーンになりました。柴さんが川澄に向けて拳を握る瞬間なんて、その拳が普段の3倍ぐらいの大きさに見えて…。そのすごさに圧倒されながらも、「このままずっと恭兵さんを独り占めしたい」という不思議な感覚にもなりました。

-井浦さんは、本作について「乗り越えるべき難所が数多くあり山頂が見えない、そんな高い山が目の前にそびえ立っていているような感覚でした」とコメントしていますが、その難所とは?

 今言った恭兵さんとの取調室のシーンは、たどり着かなければいけない大きな目標でした。ただ、そこにたどり着くまでに、キャストに名を連ねる百戦錬磨のそうそうたる猛者たちとの芝居を乗り越えなければならなかったんです。それはまるで、千本ノックを受けながら、山頂を目指すようなもの。だから、一瞬たりとも気が抜けませんでした。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「豊臣兄弟!」第20回「本物の平蜘蛛」不思議な印象を残した松永久秀の最期【大河ドラマコラム】

ドラマ2026年5月28日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(=羽柴秀吉/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。5月24日に放送された第20回「本物の … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(14)梅は飛び

舞台・ミュージカル2026年5月28日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼太宰府天満宮の「梅ヶ枝餅」  前 … 続きを読む

芳根京子&渡辺翔太、ウェンディの視点から描く「ウェンディ&ピーターパン」で初の舞台共演 お互いに「心強い」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年5月27日

 芳根京子と渡辺翔太がダブル主演を務める、Bunkamura Production 2026/DISCOVER WORLD THEATRE vol.16「ウェンディ&ピーターパン」が、6月12日から上演される。本作は、世界的名作「ピーターパ … 続きを読む

佐々木蔵之介「この映画を見た後で自分の気持ちがさまようようなところがあるので、誰かと一緒に見てほしいと思います」『名無し』【インタビュー】

映画2026年5月22日

 その男が右手で触れた瞬間、相手は消え、死が訪れる。世にも奇妙な凶器なき犯行と謎に包まれた動機とは…。俳優だけでなく、脚本家、映画監督としても活躍する佐藤二朗が、初めて漫画原作を手がけたサイコバイオレンスを、自らの主演・脚本、城定秀夫監督で … 続きを読む

宮野真守&神山智洋、初共演の二人が作り上げる、劇団☆新感線のドタバタ音楽活劇ミステリー 「多幸感にあふれた作品をお届けしたい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年5月22日

 宮野真守と神山智洋(WEST.)が出演する、2026年劇団☆新感線46周年興行・夏公演 SHINKANSEN☆RSP 怪奇骨董音楽劇「アケチコ!~蒸気の黒ダイヤ、あるいは狂気の島~」が、6月12日から上演される。本作は、脚本に劇作家の福原 … 続きを読む

page top