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それはないですね。僕は趣味で登山をやっているので、撮影をよく山に例えるんですけど、山はどれだけ登っても、制覇した感覚にはなれないんです。喜びや楽しさはもちろんありますが、途中で心も折れているし、「きつい」と思いながら登っていたりもするので…。それは撮影も同じです。ただ、自然の山は二度、三度と登ることができますが、撮影は一回限りの刹那的なもので、二度目はありません。だから、なおさら制覇した感覚にはなれなくて。でも、その経験が必ず自分の栄養になると信じていつも登っています。
見え方は変わりません。そこが恭兵さんのすごいところです。初めてごあいさつしたときも、ガチャっと扉を開けたら、その向こうにみんながイメージする柴田恭兵さんがいて、笑顔で軽快に「よろしく」と固い握手をしてくださって。終わったときも、出会った2カ月前と何も変わらずすてきなスピーチで締めくくり、みんなの心にちゃんと恭兵さんを残して、スマートに帰られていったんです。本当のプロフェッショナルとは、こういうことなんだなと、最後まで教えられました。ただ、実際に共演してその人間性の大きさや深さ、そこから出てくるお芝居の奥行きや大きさ、繊細さを体感した分、恭兵さんに対する憧れや尊敬はより深まりました。
間違いなく宝物になりました。精神的にもフィジカル面でもかなり追い込まれる中で、自分の限界や今後の課題などが見えてきましたし。それぐらい、(撮影した)2022年春時点の自分がすべて絞り出された感じがありました。だから、これからいろんな作品に入っていったとき、「『両刃』をやったんだから、絶対これだってクリアできる」と支えになるような作品になったんじゃないかなと。ここで得たものはたくさんあったので、あとはそれを自分がちゃんと栄養にしていけるかどうかだと思っています。
(取材・文・写真/井上健一)
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