高橋メアリージュン「ウシジマくんらしさが健在です」 狂気に満ちた女闇金役で再び暴れまくる【インタビュー】

2022年9月20日 / 12:00

 NHK連続テレビ小説「純と愛」でマリヤ役を好演して注目を集め、以後は数多くのドラマ、映画で存在感を放つ高橋メアリージュン。闇金融業者と債務者たちの人間模様や社会の闇を描いた人気漫画を山田孝之主演で映画・ドラマ化した人気シリーズ「闇金ウシジマくん」には、2014年の映画Part2から犀原茜(サイハラ・アカネ)役で出演している。9月20日からは、高橋演じる犀原を主人公にしたドラマ「闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん」が、MBS/TBSドラマイズムで放送スタート。丑嶋馨(ウシジマ・カオル)の最大の宿敵であり、非道な女闇金・犀原の役作りについてや俳優業への思いを聞いた。

高橋メアリージュン (C)エンタメOVO

-実写版オリジナルキャラクターとしてシリーズに登場して以来、麗しい容姿からは想像もつかないすさまじい演技で話題を呼んだ犀原が再び帰って来ます。今回のドラマが決まったときはどんな心境でしたか。

 すごくうれしかったです。犀原を演じることが大好きですし、ファンの皆さまが、「いつかスピンオフをやってほしい」と熱望してくださっていたので、これは喜んでくれるだろうと確信していました。実際に、発表された後は、SNSなどにたくさんのコメントを頂き、皆さまの熱を感じて胸が熱くなりました。

-映画『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』(16)以来、6年ぶりに犀原を演じることになり、過去作を見返しましたか。

 見ました。「ウシジマくん」シリーズは、山田さんが演じる丑嶋くんが主役ですが、丑嶋くんのブレなさが大事だと感じたので、同じように犀原もブレないように演じることを目標にしました。堂々と“静”をしていれば、周りが動いてくれるので、自分では変に何かをするのはやめようと。

-この6年、数々の作品で演技のキャリアを積んできましたが、今回、犀原を演じるに当たって変化は感じましたか。

 私自身の性格が柔らかくなったとか、顔が優しくなったとは言われます(笑)。なので、撮影前は、犀原の優しさを捨てたピリピリした空気を今も出せるかなという不安はありました。以前に演じていたときには、心の中で丑嶋やライバルたちを殺しながら演技していたので(笑)、その感情をもう1回呼び戻そうと思いながら演じていました。

-撮影で印象に残っているシーンは?

 今回、アクションシーンも多いのですが、中でもやくざたちが集まっているシーンでのアクションが特に印象に残っています。つまようじを使ってアクションをするのですが、なかなか他では見られないものになっていると思います。それから、共演者の皆さんのお芝居もすごく印象深かったです。愛沢夫婦(中尾明慶と木南晴夏)は本当にかわいくて魅力的ですし、熊倉(光石研)さんの演技は全てが面白くて…笑いをこらえるのが大変でした。

-21年に放送された、ドラマ「アバランチ」での高橋さんのアクションシーンも魅力的だったので、今回も期待しています。普段からアクションの練習を行なっているのですか。

 「アバランチ」が終わってからは、それほど頻繁にはやっていませんでしたが、今回の撮影に向けて、キックボクシングを再開しました。犀原は運動神経がいい設定なので、アクションがかっこよくないと、犀原じゃなくなってしまうと思って、今回はアクションにも力を入れています。ただ、あまりにもきれいに動き過ぎて、“武道”になってしまうと、それもまた犀原じゃない。犀原らしいアクションは意識しました。

-ところで、現在は俳優として大活躍している高橋さんですが、もともとはモデル業をしていましたね。俳優をやりたいという思いが強くなったのは、どんなきっかけがあったんですか。

 私自身は(俳優に)なろうと考えることも、なれるとも思っていなかったんです。ですが、たまたま朝ドラのオーディションを受ける機会を頂いて、考えるよりも先に出演させていただけることになったという感じでした。そうして、実際に、1年間、朝ドラでお芝居をさせていただいたら、楽しくて楽しくて…。朝ドラでは、フィリピンと日本のハーフという役どころだったので、こうして俳優業ができるのもこれっきりかなとも思ったのですが、ありがたいことに舞台にも出演させていただき、そして「ウシジマくん」の犀原のオーディションを受けさせていただき、またラッキーなことに選んでいただき…と、楽しいという気持ちが続いたまま、今に至っています。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

尾上眞秀「お母さんやおばあちゃんが喜んでくれました」寺島しのぶの長男が舘ひろしとの共演で映画初出演『港のひかり』【インタビュー】

映画2025年11月14日

 日本海沿岸の小さな漁師町を舞台に、元ヤクザの漁師・三浦と目の見えない少年・幸太という、年の離れた孤独な2人の絆を描くヒューマンドラマ『港のひかり』が、11月14日から全国公開中だ。  主演に舘ひろしを迎え、『正体』(24)の俊英・藤井道人 … 続きを読む

『物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家の物語』(7)神々がすむ土地を語る

2025年11月14日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼玉田永教と神道講釈  銭湯の湯け … 続きを読む

ハリウッド・リメイク決定!インド発ノンストップ・アクション!「日本の皆さんにも楽しんでいただけるはず」ニキル・ナゲシュ・バート監督『KILL 超覚醒』【インタビュー】

映画2025年11月13日

 40人の武装強盗団が、ニューデリー行きの特急寝台列車を襲撃! 刀を手に乗客から金品を奪う強盗団のリーダー、ファニ(ラガヴ・ジュヤル)は、大富豪タークルとその娘トゥリカ(ターニャ・マニクタラ)を人質に取り、身代金奪取をもくろむ。だがその列車 … 続きを読む

上白石萌歌「小さなお子さまから大人の方まで幅広く届いてほしいと思います」『トリツカレ男』【インタビュー】

映画2025年11月11日

 何かに夢中になると他のことが目に入らなくなってしまうジュゼッペ(声:佐野晶哉)は、街の人々から「トリツカレ男」と呼ばれている。ある日、ジュゼッペは、公園で風船売りをしているペチカに一目ぼれし、夢中になるが…。作家・いしいしんじの同名小説を … 続きを読む

八木莉可子「相反する二面性をどちらも大切にしたい」「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」【インタビュー】

ドラマ2025年11月10日

 草なぎ剛主演の月10ドラマ「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」(カンテレ・フジテレビ系/毎週月曜午後10時)。第3話で強烈なインパクトを残したゆずは(八木莉可子)の母(雛形あきこ)が、再びHeaven’s messenger … 続きを読む

Willfriends

page top