「暢子と矢作のバディ関係がいい」沖縄料理店開業に向けて再登場 井之脇海(矢作知洋)【「ちむどんどん」インタビュー】

2022年9月2日 / 08:20

-それでは、暢子役の黒島結菜さんの印象を教えてください。

 あれだけの出番と膨大なせりふの量で暢子という役を生き続けなければいけないのは、はたから見ても大変だろうな…と思います。でも、黒島さんは、どのシーンでもちゃんと集中して、暢子としてその場にいらっしゃるんですよね。本来なら、周りの僕らがヒロインの黒島さんにいろんな影響を与えていきたいところなんですけど、実際に黒島さんと対峙(たいじ)すると、僕らがパワーをもらうことの方が多くて。これだけ大変な中、本当にすてきな女優さんだな、と日々感じています。

-ところで、料理人の役を演じるに当たっては、どんな準備をしましたか。

 クランクイン前に、料理監修をされているオカズデザイン(吉岡秀治、吉岡知子)さんのアトリエと、イタリア料理指導をされている松本晋亮さんの下で、「切る」、「鍋を振る」といった料理の基礎を一回ずつ学び、それをひたすら家で反復練習しました。「イタリア料理の練習には、カルパッチョがいい」と言われたので、昨年末から今年の年始にかけては、ひたすらカルパッチョを作って食べていました。さすがに途中で飽きてきたので、オリーブオイルと塩で作るソースにバルサミコを加えたりして、自分でアレンジして楽しんでいました(笑)。

-これから腕を振るうことになる沖縄料理に関してはいかがでしょうか。

 沖縄料理も、イタリア料理で学んだことの延長線上で、切ったり、下処理をしたり…という練習を繰り返しました。劇中で島ラッキョウをむくシーンがあるんですけど、玉ねぎで代用して。僕は普段、あまり料理をしないんですけど、今回は練習を通じて矢作に近づいている感覚もあって、面白かったです。

-撮影を通して、お気に入りの沖縄料理はできましたか。

 やっぱり、沖縄そばです。撮影で5~6杯食べなきゃいけない日もあるんですけど、オカズデザインさんが作ってくださるものが、すごくおいしいんです。だから、食事をそれで済ませるときもあって(笑)。沖縄そばは、だしが独特でもともと好きだったんですけど、この撮影を通じて、改めて好きになりました。

-最後に、これからの見どころを教えてください。

 戻ってきた矢作は暢子に対して、フォンターナにいた頃の気難しさとはまた違った、愛のある接し方をしたり、成長が感じられると思います。また、矢作はさらに料理を好きになり、沖縄料理を通して人とつながる楽しさも知っていくので、大きな挫折を味わった男が、再び一歩ずつ成長していく姿にぜひ注目してください。物語もクライマックスに向け、暢子が悩みながらも成長していきます。波瀾(はらん)万丈な暢子の人生がどのように着地するのか、ぜひ楽しみにしていてください。

(取材・文/井上健一)

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

山里亮太「長年の“したたかさ”が生きました(笑)」 三宅健太「山里さんには悔しさすら覚えます(笑)」STUDIO4℃の最新アニメ『ChaO』に声の出演【インタビュー】

映画2025年8月15日

-ネプトゥーヌス国王役の三宅さんはいかがでしょうか。人魚という設定の上に、娘と接するときと、それ以外では雰囲気がだいぶ違いますが。 三宅 ネプトゥーヌス国王は、「屈強で、威厳があり、でも娘に甘い」。最初にその3つのファクターを大事に、と伺い … 続きを読む

ウィリアム・ユーバンク監督「基本的には娯楽作品として楽しかったり、スリリングだったり、怖かったりというところを目指しました」『ランド・オブ・バッド』【インタビュー】

映画2025年8月14日

-リアム・ヘムズワースとラッセル・クロウを演出してみていかがでした。  2人とも自分が演じるキャラクターを見いだすための努力を惜しまず、そのキャラクターの中にある真実や誠実さを見つけてくれます。さらにそのキャラクターにエンタメ性や楽しさも持 … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(1)“たまたま”が導いた講談の道

舞台・ミュージカル2025年8月14日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼みなさん、こんにちは  日本の伝 … 続きを読む

原嘉孝×いとうあさこ、timelesz加入後初の舞台主演に「timeleszを背負っています」 舞台「ドラマプランニング」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年8月11日

-本作はドラマ制作の現場が舞台の物語で、いとうさんはドラマ主演俳優の癖のあるマネジャー役です。 いとう 役者さんのマネジャーさんについて正直知らないこともありますが、ある意味役者をよく見せたい、役者の魅力を伝えたいという芯は想像できます。た … 続きを読む

【映画コラム】新旧のSFアクション映画の魅力が詰まった『ジュラシック・ワールド/復活の大地』

映画2025年8月10日

 また、ジョン・ウィリアムズ作曲のオリジナルテーマ曲の流用は、先に公開された『スーパーマン』同様絶大な効果があり、恐怖とユーモアの同居は、スピルバーグが得意とする演出法だ。  また、「以前から、フィルムで撮影し、自然な映画的な質感を表現した … 続きを読む

Willfriends

page top