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あれだけの出番と膨大なせりふの量で暢子という役を生き続けなければいけないのは、はたから見ても大変だろうな…と思います。でも、黒島さんは、どのシーンでもちゃんと集中して、暢子としてその場にいらっしゃるんですよね。本来なら、周りの僕らがヒロインの黒島さんにいろんな影響を与えていきたいところなんですけど、実際に黒島さんと対峙(たいじ)すると、僕らがパワーをもらうことの方が多くて。これだけ大変な中、本当にすてきな女優さんだな、と日々感じています。
クランクイン前に、料理監修をされているオカズデザイン(吉岡秀治、吉岡知子)さんのアトリエと、イタリア料理指導をされている松本晋亮さんの下で、「切る」、「鍋を振る」といった料理の基礎を一回ずつ学び、それをひたすら家で反復練習しました。「イタリア料理の練習には、カルパッチョがいい」と言われたので、昨年末から今年の年始にかけては、ひたすらカルパッチョを作って食べていました。さすがに途中で飽きてきたので、オリーブオイルと塩で作るソースにバルサミコを加えたりして、自分でアレンジして楽しんでいました(笑)。
沖縄料理も、イタリア料理で学んだことの延長線上で、切ったり、下処理をしたり…という練習を繰り返しました。劇中で島ラッキョウをむくシーンがあるんですけど、玉ねぎで代用して。僕は普段、あまり料理をしないんですけど、今回は練習を通じて矢作に近づいている感覚もあって、面白かったです。
やっぱり、沖縄そばです。撮影で5~6杯食べなきゃいけない日もあるんですけど、オカズデザインさんが作ってくださるものが、すごくおいしいんです。だから、食事をそれで済ませるときもあって(笑)。沖縄そばは、だしが独特でもともと好きだったんですけど、この撮影を通じて、改めて好きになりました。
戻ってきた矢作は暢子に対して、フォンターナにいた頃の気難しさとはまた違った、愛のある接し方をしたり、成長が感じられると思います。また、矢作はさらに料理を好きになり、沖縄料理を通して人とつながる楽しさも知っていくので、大きな挫折を味わった男が、再び一歩ずつ成長していく姿にぜひ注目してください。物語もクライマックスに向け、暢子が悩みながらも成長していきます。波瀾(はらん)万丈な暢子の人生がどのように着地するのか、ぜひ楽しみにしていてください。
(取材・文/井上健一)
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