話題作への出演が続く城桧吏「自分の中の新しい一面を見つけられるのが楽しい」 映画『ゴーストブック おばけずかん』に出演【インタビュー】

2022年7月21日 / 08:00

 『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや『DESTINY 鎌倉ものがたり』(17)などで知られる山崎貴監督の最新作『ゴーストブック おばけずかん』が7月22日(金)から公開される。本作は、どの小学校の図書館で借りられないという『おばけずかん』(講談社)を原作に、“どんな願い事もかなえてくれる一冊の本=おばけずかん”を手に入れた子どもたちを待ち受ける数々の試練と新たな出会い、そして別れを描いた異世界冒険ファンタジー。主人公を演じたのは、是枝裕和監督の『万引き家族』(18)で主人公一家の息子役を演じたことも話題となった城桧吏。城に撮影の裏話や役作りについて、さらには今後の俳優としての目標などを聞いた。

城桧吏 (ヘアメーク:中島愛貴/スタイリスト:吉田ナオキ) (C)エンタメOVO

-本作の主人公・一樹役は、500人以上の中からオーディションで選ばれて決まったそうですね。オーディションのときの思い出を教えてください。

 最初はすごく緊張しました。でも、オーディション会場に行ったら、(本作で太一を演じた、柴崎)楓雅がいたんです。楓雅とは、以前に別の作品で共演したことがあったので、「久しぶり」と声を掛けて、それで少し緊張がほぐれました。そのときに、実は(サニー役の)サニーマックレンドンもいたので、3人一緒にオーディションを受けていたんです。なので、その後に、僕も楓雅も受かったというのが分かり、オーディションで一緒だったサニーも出演すると聞いて、撮影がより楽しみになりましたし、3人で一緒にできることがうれしかったです。

-一樹役を演じる上で、どんなことを意識しましたか。

 一樹は、太一やサニーよりも怖がりなキャラクターなので、足手まといなところがあるというのがうまく出せたらいいなと監督と話し合って演じました。

-一樹と似ているところはありますか。

 ビビリなところかな。僕、怖い話は見るのも聞くのも大好きなんですが、夜暗いところは怖くて誰かに一緒にいてほしい(笑)。なので、そこは似ているところかもしれません。

-印象に残っているシーンを教えてください。

 (新垣結衣が演じる)瑤子先生が学校にやって来てあいさつをするシーンが、物語の初めと終わりに出てくるのですが、瑤子先生のあいさつの仕方が全く違うのが印象的でした。瑤子先生にもこの冒険がいい影響を与えているんだというのが分かり、感動しましたし、見てくださった方も、この冒険を通じて、瑤子先生のように少しでも明るい気持ち、前向きな気持ちになってもらえたらいいなと思いました。

-瑤子先生役の新垣さんの印象は?

 これまで新垣さんが演じていたキャラクターの印象もあって、とても明るい方なんだろうなと思っていましたが、実際にお会いしてもイメージ通りの明るくて、すごく真面目で優しい方でした。撮影現場でも、僕たちが話している姿を後ろから見守ってくださっていました。

-おばけたちとのシーンなど、本作ならではの撮影時の苦労もあったのでは?

 図鑑坊のシーンは特に難しかったです。(図鑑坊は)小さいし、動きも早くてあちこち動くのですが、撮影中、実際に目線を合わせることはできないので、目線が合うように演技するのが大変でした。あとは、捕まえようとする瞬間には、(図鑑坊に)蹴られたり、おなかの上に乗られたりするので、本当に図鑑坊がそこにいるように演じるというのが難しかったです。

-ちなみに、城さんが一番好きなおばけは?

 山彦です! 跳ね返したり、くるくる回って空を飛んだりする“技”が大好きなので、カッコいいなと思いました。自分もあの技を使ってみたいです。

-では、もし、本作のように願いをかなえることができたら、城さんはどんな願い事をしますか。

 英語を話せるようになりたいです。やっぱり、英語を話せると役の幅が広がると思いますし、単純にかっこいい(笑)。学校に英語を話せる子がたくさんいるので、今は教えてもらいながら勉強しています。

-『万引き家族』から本作まで話題作への出演が続いていますが、今、城さんは芝居の面白さをどんなところに感じていますか。

 普段できないことも芝居の中では出来たり、いろいろな役を演じることで自分の中の新しい一面を見つけられることに面白さを感じています。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

紅ゆずる、歌舞伎町の女王役に意欲「女王としてのたたずまいや圧倒的な存在感を作っていけたら」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年7月4日

 2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。  物語の舞台は歌舞 … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】異領域を融合する舞台芸術、演出家イ・インボの挑戦

舞台・ミュージカル2025年7月3日

 グローバルな広がりを見せるKカルチャー。日韓国交正常化60周年を記念し、6月28日に大阪市内で上演された「職人の時間 光と風」は、数ある韓国公演の中でも異彩を放っていた。文化をただ“見せる”のではなく、伝統×現代、職人×芸人、工芸×舞台芸 … 続きを読む

毎熊克哉「桐島が最後に何で名乗ったのかも観客の皆さんが自由に想像してくれるんじゃないかと思いました」『「桐島です」』【インタビュー】 

映画2025年7月3日

 1970年代に起こった連続企業爆破事件の指名手配犯で、約半世紀におよぶ逃亡生活の末に病死した桐島聡の人生を、高橋伴明監督が映画化した『「桐島です」』が、7月4日から全国公開される。本作で主人公の桐島聡を演じた毎熊克哉に話を聞いた。 -桐島 … 続きを読む

磯村勇斗&堀田真由、ともにデビュー10年を迎え「挑戦の年になる」 ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」【インタビュー】

ドラマ2025年7月2日

 磯村勇斗主演、堀田真由、稲垣吾郎が出演するカンテレ・フジテレビ系“月10ドラマ”「僕達はまだその星の校則を知らない」が7月14日から放送スタートする。本作は、独特の感性を持つがゆえに何事にも臆病で不器用な主人公・白鳥健治(磯村勇斗)が、少 … 続きを読む

蓮佛美沙子&溝端淳平「カップルや夫婦が“愛の形”を見直すきっかけになれたら」 グアムで撮影した新ドラマ「私があなたといる理由」【インタビュー】

ドラマ2025年7月1日

 ドラマ「私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~」が、7月1日からテレ東系で放送がスタートする。本作は、グアムを訪れた世代が違う男女3組のとある1週間を描いた物語。30代の夫婦(蓮佛美沙子、溝端淳平)、20代の大学生カップ … 続きを読む

Willfriends

page top