エンターテインメント・ウェブマガジン
以前の僕だったら、ご親族がいらっしゃる実在の人物で、ある種、ヒーロー化されている方を演じるに当たっては、自分一人で背負いこむ部分が多かったはずです。でも今回は、初めてご一緒する吉岡里帆さん(沖縄県職員・比嘉凛役)を含め、周りの皆さんを信じて、勝手ながらそういうものを分散させていただきました。もっとはっきりいえば、「周りを頼った」という感じです。もちろん、過去に何度かご一緒したことがある萩原さんには安心して胸を借りられましたし、榎木孝明さん(第三十二軍司令官・牛島満中将役)や水橋研二くん(高級参謀・八原博通大佐役)の熱量もすごかった。そんなふうに、信じて任せられる監督やスタッフ、キャストが集まったのがこの現場だったと思います。
そういう意味では、エキストラの方々を含め、俳優である以前に“人間力のすごみ”みたいなものを今まで以上に感じる現場でした。だから、僕に関して言えば、周りを信じ切れていないカットはこの映画には存在しません。
期待を裏切るようで申し訳ありませんが、大風呂敷を広げるようなことはいえません。僕も戦争を知らない世代ですから。ただ、戦争が愚行であることは、恐らく全人類共通の認識のはずなのに、それでも戦争は起きているわけです。だから、それを「よくない」「止めよう」と声を上げる人たちを勇気づける、あるいは戦争を考え直してもらう一つのきっかけになってくれたら、と思います。
僕が多くを語る必要はないと思うんです。テーマは観客のもので、そこで何を感じていただくか、誰にフォーカスを当てるかは、皆さんの自由ですから。「こういうものだ」と訴える“教材ビデオ”ではありませんし。しかし、見応えのある作品になったことだけは間違いありません。だから、「難しそうな映画」ではなく、「いい映画見たよね」という気持ちになっていただける作品だということは、声を大にしていいたいです。
(取材・文・写真/井上健一)
舞台・ミュージカル2025年3月27日
-では、それぞれの役柄との共通点を教えてください。 梶 僕は、表面的にはコミュニケーションが得意な人間だと思われがちなので、「僕」と全く違うと思われるかもしれませんが、他人とやりとりをするのは緊張しますし、相手との関係性やコミュニケーション … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年3月26日
-アイドルとしてグループ活動もされていますが、役者業をすることでグループ活動に影響や刺激があったり、その逆があったりということもありますか。 僕はその二つは切り離して考えています。そうしないと保てないのかなと。グループ活動のときは、アイド … 続きを読む
ドラマ2025年3月23日
-平沢は、“宝暦の色男”とも呼ばれていますね。 演じるにあたって、そこをどう捉えるべきか、「吉原に通い慣れていて、遊び方がキレイな人」と僕は解釈しています。とはいえ、自称らしいので、そうすることで女郎や花魁に楽しんでもらい、それを自分も楽 … 続きを読む
映画2025年3月21日
『悪い夏』(3月20日公開) 市役所の生活福祉課に勤める佐々木守(北村匠海)は、同僚の宮田(伊藤万理華)から、職場の先輩の高野(毎熊克哉)が生活保護受給者の女性に肉体関係を強要しているらしいと聞かされる。 面倒に思いながらも断り切れず真 … 続きを読む
映画2025年3月20日
-泥酔してルカにくだを巻く入巣がユーモラスでした。 久保 気が付いたらものすごく楽しくて、ハイになっていました。ろれつが回っていないのに、言葉もスルスル出てきて。本読みのとき、監督から「酔うシーンをきちんとやりたい」と言われ、心配していたん … 続きを読む