西野七瀬「道を選べるならば、楽な道よりも苦しい道に進みたい」 舞台「みんな我が子」で海外戯曲に初挑戦【インタビュー】

2022年5月3日 / 08:00

 西野七瀬が、5月10日から上演されるCOCOON PRODUCTION 2022/ DISCOVER WORLD THEATRE vol.12「みんな我が子」-All My Sons-で、2度目の舞台出演を果たす。本作は、アメリカの片田舎に暮らす家族とその隣人、そして友人・家族に起こった1日を描いた物語。アメリカの劇作家、アーサー・ミラーの傑作戯曲を、堤真一、森田剛、伊藤蘭らを迎えて上演する。森田演じるクリスと引かれ合うアン役を演じる西野に、本作への意気込みや俳優業への思いなどを聞いた。

西野七瀬

-劇団☆新感線の「月影花之丞大逆転」に続いて、2作目の舞台出演となります。出演が決まったときの心境から聞かせてください。

 こんなにも早く、次の舞台のお話を頂けるとは思っていなかったので、本当にびっくりしました。

-初舞台を経験し、舞台に対する意識は変わりましたか。

 そうですね。それまでは舞台に出演するのは怖いという思いがあったのですが、挑戦してみたら、皆さん温かく迎えてくださって、映像の作品とはまた違ったことを学ぶことができると感じました。実は、今回のオファーもすごく迷ったんです。初めてのことも多く、難しい戯曲なので、どうしようって。ですが、この作品を通して学べることもたくさんあると思うので、挑戦させていただこうと思いました。私にとっては大きな壁ですが、自分で決めたことなので、精いっぱい頑張りたいと思っています。

-劇団☆新感線の舞台では、どんなところに演劇の面白さを感じましたか。

 すごく楽しく、恵まれた環境の中で演じることができたので、少しずつ余裕を持って演じることができるようになりましたが、面白さを感じられるほどの経験はまだないので、どこがというのは難しいですね…。ただ、映像と違って、舞台では繰り返し同じ作品を演じることができるので、失敗したり、後悔してしまう部分があったとしても、そこを日々の公演の中で取り戻せているという感覚がありました。毎回、次はこうしようと思いながら演じていたので、そこは映像作品とは違うと思います。そうして何度も演じられたからこそ、心残りはなかったです。

-では、初舞台を通してご自身の中で成長できたと思うことは?

 自分ではあまり分からないです。前回は、動き回ったり、転がったりしたので、受け身は上手に取れるようになりましたが、きっと今回はそれは使わないと思うので(笑)。ですが、今回もまたたくさんのことを学べると思うので楽しみにしています。

-海外の戯曲には初挑戦ですが、台本を読んでどんなことを感じましたか。

 正直なところ、難しかったです。私たちが普段は使わないような言い回しも多かったので、独特だなと思いました。私が演じるアンは、感情の起伏がある役柄なので、どんな気持ちでこのせりふを言っているんだろうと、まだ分からないことだらけです。なので、今は不安が大きいです。

-西野さんが演じるアンは、どんな人物なのですか。

 もともとはケラー家の次男ラリーの婚約者だったのですが、ラリーが亡くなり、今は彼のお兄さんのクリスに思いを寄せているという人物です。まだ感情の流れがつかめていないので、これから頑張って作っていきたいと思います。

-今回は、初共演の人が多いですね。

 多分、最初は誰の目も見られないぐらい緊張してしまうと思います(笑)。堤さんは、周りの役者さんから、気さくで素晴らしい方だと聞いていて、関西出身という共通点を生かしてお話しさせていただきたいと思います。森田さんは、ストイックな方という印象です。2人で会話をするシーンも多いので、いい関係を築けたらと思っています。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

生駒里奈が語る俳優業への思い 「自分ではない瞬間が多ければ多いほど自分の人生が楽しい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年11月20日

 ドラマ・映画・舞台と数多くの作品で活躍する生駒里奈が、ストーリー性のある演劇的な世界観をダンスとJ-POPで作り上げるダンスエンターテインメント集団「梅棒」の最新作、梅棒 19th GIFT「クリス、いってきマス!!!」に出演する。生駒に … 続きを読む

史上最年少!司法試験に合格 架空の設定ではないリアルな高校2年生がドラマ「モンスター」のプロデューサーと対談 ドラマ現場見学も

ドラマ2024年11月17日

 毎週月曜夜10時からカンテレ・フジテレビ系で放送している、ドラマ「モンスター」。趣里演じる主人公・神波亮子は、“高校3年生で司法試験に合格した”人物で、膨大な知識と弁護士として類いまれなる資質を持つ“モンスター弁護士”という設定。しかし今 … 続きを読む

八村倫太郎「俊さんに助けられました」、栁俊太郎「初主演とは思えない気遣いに感謝」 大ヒットWEBコミック原作のサスペンスホラーで初共演『他人は地獄だ』【インタビュー】

映画2024年11月15日

 韓国発の大ヒットWEBコミックを日本で映画化したサスペンスホラー『他人は地獄だ』が、11月15日から公開された。  地方から上京した青年ユウが暮らし始めたシェアハウス「方舟」。そこで出会ったのは、言葉遣いは丁寧だが、得体のしれない青年キリ … 続きを読む

「光る君へ」第四十三回「輝きののちに」若い世代と向き合うまひろと道長【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年11月15日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。11月10日に放送された第四十三回「輝きののちに」では、三条天皇(木村達成)の譲位問題を軸に、さまざまな人間模様が繰り広げられた。  病を患い、視力と聴力が衰えた三条天皇に、「お目も見えず、お耳 … 続きを読む

「ローマの共和制の問題点は、今の世界が直面している数々の問題と重なる部分が多い」『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』コニー・ニールセン【インタビュー】

映画2024年11月15日

 古代ローマを舞台に、皇帝の後継者争いの陰謀に巻き込まれ、剣闘士(グラディエーター)として壮絶な戦いに身を投じる男の姿を描いたスペクタクルアクション『グラディエーター』。巨匠リドリー・スコットが監督し、アカデミー賞で作品賞や主演男優賞など5 … 続きを読む

Willfriends

page top