エンターテインメント・ウェブマガジン
基本的には、原作にはないせりふを映画でやりたいと思って、脚本家のふじきみつ彦さんに書いてもらいました。ただ、今挙げられたせりふは全部田島さんのものです(笑)。田島さんの原作は印象に残る言葉が多いので、原作が好きな方は「この言葉がないのか」とか、そういう見方をするかもしれないぐらい、強いワードが出てくる原作でした。僕も「人は教わったことなら人に教えられる」は本当にそうだと思うし、映画でも出したいと思う言葉でした。
一緒に仕事をするのは初めてでしたが、ふじきさんは、シティボーイズさんのコントも書いていらして、僕もシティボーイズが好きで、コントを見て面白いと思っていたので、何となく気持ちは分かってもらえるだろうと。しかも、原作の田島さんもシティボーイズが好きで、原作の中にもちよいちょいシティボーイズが出てくるんです。好みが一緒なのだから、ふじきさんには、もう好きに書いてもらおうと。シティボーイズでつながったんです。僕の映画に必ずきたろうさんが出てくるのもそういうことです(笑)。
一本、一本、面白そうだなと思って撮っているだけなので分からないですね。ただ、比較的楽しい部分に振り切った映画だったと思いますし、今までやったことがないことにチャレンジできた映画だったとも思います。それに、高校生の女の子が「好き」っていうラストシーンは、オリジナルではとても思いつかない気がしていて(笑)、女性の原作者が書いたところの雰囲気に寄せていると思います。10代の女の子の気持ちになって脚本を書き直しましたけど、やっぱり分からないですね(笑)。でも、自分じゃない、10代の女の子の気持ちを、44歳のおっさんが描くというのは楽しかったです。今回は、青春映画を真正面からやったという感じです。
ひと夏の夏休みを描いた映画ですが、いつ見ても楽しい気分になれるような映画になったと思います。僕自身も、たまにもう一度見たいなと思うぐらい、楽しい、好きな映画になったので、この映画を長く大事に思ってくれる人が、一人でも多くいてくれたらいいなと思います。どこかで、「そういえば」という感じで思い出してもらって、愛されるような映画になってくれればいいと思います。
(取材・文/田中雄二)
ドラマ2025年8月16日
-そんな魅力的な蔦重を演じる横浜流星さんの座長ぶりはいかがでしょうか。 横浜さんは、蔦重さんをどう演じるか、常に誠実に真面目に考えていらっしゃいます。そういう空気がスタッフやキャストにも伝播し、しっかり取り組もうという空気感が現場全体に生 … 続きを読む
映画2025年8月15日
-ネプトゥーヌス国王役の三宅さんはいかがでしょうか。人魚という設定の上に、娘と接するときと、それ以外では雰囲気がだいぶ違いますが。 三宅 ネプトゥーヌス国王は、「屈強で、威厳があり、でも娘に甘い」。最初にその3つのファクターを大事に、と伺い … 続きを読む
映画2025年8月14日
-リアム・ヘムズワースとラッセル・クロウを演出してみていかがでした。 2人とも自分が演じるキャラクターを見いだすための努力を惜しまず、そのキャラクターの中にある真実や誠実さを見つけてくれます。さらにそのキャラクターにエンタメ性や楽しさも持 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年8月14日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼みなさん、こんにちは 日本の伝 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年8月11日
-本作はドラマ制作の現場が舞台の物語で、いとうさんはドラマ主演俳優の癖のあるマネジャー役です。 いとう 役者さんのマネジャーさんについて正直知らないこともありますが、ある意味役者をよく見せたい、役者の魅力を伝えたいという芯は想像できます。た … 続きを読む