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基本的には、原作にはないせりふを映画でやりたいと思って、脚本家のふじきみつ彦さんに書いてもらいました。ただ、今挙げられたせりふは全部田島さんのものです(笑)。田島さんの原作は印象に残る言葉が多いので、原作が好きな方は「この言葉がないのか」とか、そういう見方をするかもしれないぐらい、強いワードが出てくる原作でした。僕も「人は教わったことなら人に教えられる」は本当にそうだと思うし、映画でも出したいと思う言葉でした。
一緒に仕事をするのは初めてでしたが、ふじきさんは、シティボーイズさんのコントも書いていらして、僕もシティボーイズが好きで、コントを見て面白いと思っていたので、何となく気持ちは分かってもらえるだろうと。しかも、原作の田島さんもシティボーイズが好きで、原作の中にもちよいちょいシティボーイズが出てくるんです。好みが一緒なのだから、ふじきさんには、もう好きに書いてもらおうと。シティボーイズでつながったんです。僕の映画に必ずきたろうさんが出てくるのもそういうことです(笑)。
一本、一本、面白そうだなと思って撮っているだけなので分からないですね。ただ、比較的楽しい部分に振り切った映画だったと思いますし、今までやったことがないことにチャレンジできた映画だったとも思います。それに、高校生の女の子が「好き」っていうラストシーンは、オリジナルではとても思いつかない気がしていて(笑)、女性の原作者が書いたところの雰囲気に寄せていると思います。10代の女の子の気持ちになって脚本を書き直しましたけど、やっぱり分からないですね(笑)。でも、自分じゃない、10代の女の子の気持ちを、44歳のおっさんが描くというのは楽しかったです。今回は、青春映画を真正面からやったという感じです。
ひと夏の夏休みを描いた映画ですが、いつ見ても楽しい気分になれるような映画になったと思います。僕自身も、たまにもう一度見たいなと思うぐらい、楽しい、好きな映画になったので、この映画を長く大事に思ってくれる人が、一人でも多くいてくれたらいいなと思います。どこかで、「そういえば」という感じで思い出してもらって、愛されるような映画になってくれればいいと思います。
(取材・文/田中雄二)
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