【インタビュー】映画『ゴーストバスターズ/アフターライフ』フィービー役日本語版吹き替え 上白石萌歌「一推しのキャラはミニ・マシュマロマン。特にスーパーのシーンはワクワクして『ゴーストバスターズだ!』という気になります」

2022年2月9日 / 08:00

 ゴースト退治に挑む科学者たちの奮闘をユーモラスに描き、1980年代にブームを巻き起こした『ゴーストバスターズ』(84)と『ゴーストバスターズ2』(89)の続編となる『ゴーストバスターズ/アフターライフ』が全国公開中。前2作の監督アイバン・ライトマンの息子のジェイソン・ライトマンがメガホンを執った本作は、ゴーストバスターズのメンバーの孫娘フィービーの活躍を中心に描く。フィービー役のマッケナ・グレイスの日本語版吹き替えを担当した上白石萌歌に、映画の印象や、姉の萌音との関係などについて聞いた。

フィービー役のマッケナ・グレイスの日本語版吹き替えを担当した上白石萌歌

-今回、声を務めたフィービーは、最初は「ゴーストなんか信じない」と言っていましたが、上白石さん自身はいかがでしょうか。

 私自身は、全く霊感はないのですが、母がすごく霊感が強くて、私たちを産む前がピークで、いろんなものが見えたり、新婚旅行でエジプトに行ったときには、何かに取りつかれたそうです(笑)。そういう逸話をたくさん聞いたので、幽霊というより、人の魂がさまよったりすることは信じています。自分の体験としてはほとんどありませんが、小学生ぐらいのときに、実家の鹿児島で、夏にドライヤーを当てていたら、ズボンの裾をぐっと引っ張られたことはあります。とても驚きました。

-『未来のミライ』など、アニメの吹き替えは経験済みですが、映画の吹き替えは今回が初めてでしたね。どんな感じでしたか。

 今まで、キャラクターに声を吹き込むことはありましたが、人に声を吹き込むというのは初めてだったので、アニメ以上に繊細な感じがしました。例えば、ちょっとした息遣いや、何かを飲み込んだ音とか、リップ音なども、細かく入れていくのがすごく新鮮だったので、事前に頂いた映像を何度も見て、ある程度は同じ動きができるようにしました。あとは、「この子は眼鏡をぐっと上げたり、舌をかみがちなところがある」など、癖をメモして、自分と同期できるように、つなげられるようにということを意識しました。

-昔の『ゴーストバスターズ』を見ているそうですが、今回とのつながりや比較も含めてどんな印象ですか。

 もちろん、私は前作の公開当時にはまだ生まれていませんが、両親がファンだったので、後から私も一緒に見たことがありました。自分にとっては、80年代の街並みやファッションがとても刺激的でした。今回の映画も、ユニフォーム姿などは昔のものを引き継いで、前作を意識した箇所もたくさんあったのですが、逆にそれが新鮮でした。今回、私たち世代の人は、これを見る前に、絶対に前作も見てほしいと思います。何だか不思議ですが、私も懐かしい気持ちに包まれました。人を驚かせるという意味では、当時も今も変わらないのではないかと思いました。

-この映画は家族の物語で、しかも妹の役でした。そこに、実姉の萌音さんとの関係を反映させたところはありましたか、それとも自分たちとは全然似ていないと感じましたか。

 この映画のフィービーと兄のトレヴァー(フィン・ウルフハード)は、年の差はあるけど、友だちのようなところがあって、お互いを対等に見ているような感じがしました。そこは、ちょっと私と姉との関係性にも似ていると思いました。私たちは2歳差なので、本当に友だちだと思って接しています。なので、何か、雑に扱っても許してもらえるような、きょうだいの強い結びつきを感じながら演じました。

-もし、自分がゴーストバスターズだったとして、家族でやっていくとなったらどんな感じになると思いますか。

 すごいポンコツだと思います(笑)。お互いにやる気がなさそうだし、退治とかには向いていないと思います。

-フィービーとクラスメートのポッドキャスト(ローガン・キム)との関係についてはどう思いましたか。

 かわいいですよね。小学生同士なので、まだ恋とかはあまり知らずに、お互いの好奇心の向かう方向が一緒なことに喜びを感じるような2人だったので。同性の友だちでも、あの距離感はなかなかないと思うので、あの年の、あの2人の友情は、とても尊いと思いました。一番フィービーの味方になってくれるのがポッドキャストだったので、すごくいとおしい感じがしました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(9)浅間神社で語る「厄よけの桃」

舞台・ミュージカル2025年12月18日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。  前回は、玉田家再興にあたり「三つ … 続きを読む

石井杏奈「人肌恋しい冬の季節にすごく見たくなる映画になっています」『楓』【インタビュー】

映画2025年12月17日

 須永恵(福士蒼汰)と恋人の木下亜子(福原遥)は、共通の趣味である天文の本や望遠鏡に囲まれながら幸せな日々を送っていた。しかし実は本当の恵は1カ月前にニュージーランドで事故死しており、現在、亜子と一緒にいるのは、恵のふりをした双子の兄・涼だ … 続きを読む

染谷将太 天才絵師・歌麿役は「今までにない感情が湧きあがってきた」 1年間を振り返る【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月15日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語も、残すは12月14日放送の最終回「蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)」の … 続きを読む

「べらぼう」ついに完結! 蔦重、治済の最期はいかに生まれたか?「横浜流星さんは、肉体的にも作り込んで」演出家が明かす最終回の舞台裏【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月14日

 NHKの大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、12月14日放送の最終回「蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)」を持ってついに完結し … 続きを読む

稲垣吾郎「想像がつかないことだらけだった」ハリー・ポッターの次は大人気ない俳優役で傑作ラブコメディーに挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月13日

 稲垣吾郎が、2026年2月7日から開幕するPARCO PRODUCE 2026「プレゼント・ラフター」で傑作ラブコメディーに挑む。本作は、劇作、俳優、作詞、作曲、映画監督と多彩な才能を発揮したマルチアーティスト、ノエル・カワードによるラブ … 続きを読む

Willfriends

page top