【インタビュー】映画『牛首村』清水崇監督×大谷凜香「ロケ中に、空気が張り詰める瞬間を何回か感じました」

2022年2月19日 / 18:00

-清水監督の映画でいつも思うんですけど、撮影中は怖くないですか?

清水 僕はもう、いろんな所に行き過ぎていて、分からないです(笑)。しかも、どこへ行こうがこういう絵を撮りたい、こんな人物がこんな間合いで…といった妄想が先にあるので、上から人が落ちてくるとか。

大谷 お仕事モードになっているんですよね。

清水 だから、その妄想を具現化するために意識が動いているので、何か起こっても「ネタになるかな? いい予兆かも」と捉えてしまう。霊のせいで何か災いが…とか、そういう発想にならない。でも犬鳴トンネルは本当に怖かったです。坪野鉱泉も、夜はやっぱり怖いんですよ。普段来ない場所なのにロケ隊がワーッと来て、お弁当を食べたりもしている。よく見ると木がモゾモゾと動いているんです。野生の猿だった。においに反応したんだと思うけど、うじゃうじゃいた。あれは怖かった(笑)。

大谷 ハハハ、違う怖さですね。

清水 でも、夜は莉子ちゃんも、2人とも怖がっていたよね。

大谷 怖かったです。夏だったので、急に雨が降ったりやんだりして。一瞬ピタッと音が全くしなくなったと思ったら、急に風が吹いてきて木がざわざわしだしたり。空気が張り詰める瞬間を何回か感じました。坪野鉱泉は落書きが多いんです。莉子ちゃんが「それが浮かび上がってくる」とか言い出して。お願いだから疲れであってくれと私は思いました。

清水 ハハハハハ。言ってくれればスタッフが病院に連れて行ったのに(笑)。

-最後に『牛首村』のPRを。

清水 シリーズものとはいえ全部独立した話なので、前の作品を見ていなくても楽しめるし、一般向けのG指定なので、老若男女、できれば劇場で見てもらいたいです。当たり前ですが、映画というのはどんな映画監督も音も絵も劇場用に作り上げているので。過去2作も「ホラーが苦手」「絶対見ない」と言っていた知り合いから「目が覚めた」「ホラー愛が分かった」などの声を頂いていて、好きな方はもちろん、今回もそういう苦手な方にも見ていただけたらなと思います。楽しむ幅を広げてもらえたらと。

大谷 インターネットで配信している女子高生の役で、映画の中にはネット向きのアキナしか映っていないんですけど、学校や家にいるときには違うアキナがいて、そういう姿はSNS時代にはみんなが持っている。そういうもう一人の自分と向き合う作品にもなっていて、主演のKoki,ちゃんも一人二役をされているように、誰にでももう一人の自分と向き合うときが来たと思わせてくれるような、すごく怖い映画だと思います。

清水 素晴らしいPR。百点!

(取材・文・写真/外山真也)

(C)2022「牛首村」製作委員会

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

堤真一「自分なりの演じ方」で描き出す 濵田崇裕、ローマは「僕が出会ったことがない人間」 「グレンギャリー・グレンロス」で初共演【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年10月10日

-そうした役柄に共感するところはありますか。 濵田 ローマは、二幕になると、途端に本性が見えてきて、それまで隠していたものがあることが分かるので、どれが本当のローマなんだろうかと思います。なので、共感は難しいですが、これまで僕が出会ったこと … 続きを読む

戸田菜穂「スッとあの時代に入っていけるような空気がありました」名作漫画の実写映画化で、昭和の母を好演『遥かな町へ』【インタビュー】

映画2026年10月9日

-戸田さんが当時の生活に引かれる理由は何でしょうか。  昔から、向田邦子さん(「寺内貫太郎一家」、「阿修羅のごとく」などを手掛けた昭和の脚本家、小説家)の作品や、そこ描かれている戦後昭和の生活スタイルが好きだったんです。世の中は今よりもずっ … 続きを読む

【映画コラム】9月の公開映画から

映画2026年10月8日

「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」(11日公開)★★★ 戦争が残した加害と被害の記憶  ベトナム戦争に従軍した元海兵隊員アレン・ネルソン(ロドニー・ヒックス)は、帰国後も戦場の記憶に苦しみ続ける。だが、自らの戦争体験を人前で語り始 … 続きを読む

伊原六花「七五三掛さんが一緒で心強い」七五三掛龍也「伊原さんはオールマイティーな方」痛快リベンジ・エンターテインメントで共演「小麦とバターと復讐と」【インタビュー】

ドラマ2026年10月7日

 10月7日(水)よる11時からカンテレ・フジテレビ系全国ネット「水ドラ★イレブン」枠で、新ドラマ「小麦とバターと復讐と」がスタートする。  夫と助手に裏切られ、命を落としたパン職人の野崎ミチルが、2年前にタイムリープし、過去をやり直しなが … 続きを読む

川口春奈、高杉真宙「自分や家族、周りの人たちを大事にしようと思うきっかけになったらうれしいです」『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』【インタビュー】

映画2026年10月1日

-実在の人物を演じる難しさは感じましたか。 川口 彼女が残した日記や言葉、映像も少なからずありましたが、自分なりの解釈はせず、監督を信じて飛び込んでみるという感じでした。本当に一つずつ模索しながら作っていったという感覚でした。 高杉 こうい … 続きを読む

page top