【インタビュー】ミュージカル「笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-」浦井健治「どんなにつらくても人間は素晴らしいと思ってもらえる作品に」

2022年1月28日 / 08:00

-グウィンプレンに共感できるところはありますか。

 グウィンプレンは、純粋で物ごとに真っすぐにぶつかっていくタイプなので、共感もできますし、応援もしたくなります。だからこそ、演じていてエネルギーをもらうことも多かったですし、きっと見てくださるお客さまにも生きる希望や諦めない心を伝えられると思います。ある意味、“The 主人公”というヒーロー的な存在です。盲目のデアは、口が裂けたグウィンプレンをその目で見ることができないからこそ、人としての大切なものを持ったグウィンプレンの真の姿を感じられた。それは僕もこの役を通して感じました。

-初演から3年がたちましたが、グウィンプレンに対する思いに変化はありましたか。

 グウィンプレンへの思いは変わりません。ただ、公爵たちをはじめとした、性欲、物欲、支配欲という“欲”の象徴である人物たちとの対峙(たいじ)に対しては、思うところは増えました。現在の社会的な情勢もあるのかもしれませんが。なので、本作の「目を開いて(Open your eyes)」というナンバーの歌詞がとても心に響きます。自分で歌っていても泣けてくるほどに…。今回は、それをお客さまにより感じていただけるように伝えられたらと思っています。

-改めて公演に向けての意気込みを。

 今回、帝国劇場で「笑う男」を上演させていただきます。帝国劇場バージョンとして、初演をリスペクトしながら、より深く、より素晴らしい作品を目指して、切磋琢磨(せっさたくま)しながら作り上げていけたらと、このカンパニー全員で挑む所存です。どっしりとした作品の印象があるかもしれませんが、劇中にはデアの夢の世界や理想郷を感じていただける「涙は川に流して」というナンバーもあり、ファンタジーの要素も強い作品だと僕は思っています。どんなにつらくても、どんなに大変なことがあっても、人間は素晴らしいと思っていただける作品になると思います。ユゴーが描いた人間の真実、真意をこの作品を通してお伝えできたらと思います。

(取材・文・写真/嶋田真己)

ミュージカル「笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-」

 ミュージカル「笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-」は、2月3日~19日に、都内・帝国劇場ほか、大阪、福岡で上演。
公式サイト https://www.tohostage.com/warauotoko/

 

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

林裕太「北村匠海さんや綾野剛さんとのつながりを感じました」期待の若手俳優が先輩2人と作り上げた迫真のサスペンス『愚か者の身分』【インタビュー】

映画2025年10月22日

-その場でとっさに反応したように見える迫真のお芝居でした。では、マモルにとってもう一つ大事な要素である北村さん演じるタクヤとのバディ感は、どのように作っていったのでしょうか。  北村さんと一緒に現場で作っていった感じです。僕が最初、緊張して … 続きを読む

南琴奈「今までに見たことがないような映画を楽しんでいただけたらと思います」『ミーツ・ザ・ワールド』【インタビュー】

映画2025年10月22日

-ライと似ているところや共感するところはありましたか。  全てを理解することはできないですけど、すごく分かる部分も多かったです。もちろん私は今死にたいわけではありませんが、ライさんの死に対する考え方も理解できるところはあって、言っていること … 続きを読む

timelesz・橋本将生「『大切な人を守りたい』という気持ちは共感できる」 菊池風磨のアドバイスも明かす【インタビュー】

ドラマ2025年10月21日

-恒松さんが演じるピュアで心優しい澪と、どこかあやしげな魅力を持つ冷静でクールな眞希、この2つの人格の女性のうち、橋本さんはどちらに引かれますか?  どっちだろう、ちょっと考えてもいいですか……!? うーん……どちらも魅力的です(笑)。 - … 続きを読む

高橋一生、平山秀幸監督「アクションはもちろん、人間ドラマとしてもちゃんと娯楽性を持っている作品に仕上がっていると思います」「連続ドラマW 1972 渚の螢火」【インタビュー】

ドラマ2025年10月20日

-高橋さん、沖縄の言葉は大変でしたか。 高橋 真栄田に関しては「ないちゃー(本土の人間)」と言われているような男なので、そこまで大変ではなかったのですが、(小林)薫さんや青木(崇高)さんは結構大変だったと思います。真栄田は彼なりによかれと思 … 続きを読む

オダギリジョー「麻生さんの魅力を最大限引き出そうと」麻生久美子「監督のオダギリさんは『キャラ変?』と思うほど(笑)」『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』【インタビュー】

映画2025年10月17日

-豪華キャストが生き生きとコメディーを演じているのが「オリバー」の人気の理由ですが、そういうアイデアは、現場で出演者の皆さんから出てくる部分も多いのでしょうか。 オダギリ みんなで楽しもう、という雰囲気はあるとは思うんですが、コメディーって … 続きを読む

Willfriends

page top