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松本 映画は駆け込み寺だなと。私は、今のこのモヤモヤを自分ではどうしていいか分からないときに、映画館へ行くんです。そうすると自分の中心に立ち帰れて、深い気付きを得られる。どんな立場の人でも登場人物の誰かには共感できるから、生きるモチベーションを与えてくれたり救ってくれたりする。生きる上で一見必要じゃないように見えてもすごく必要なもの。
松本 むしろ必要ですよね。全ての生産性を上げてくれる。忙しくて見に行けないじゃなくて、たった2時間を費やすだけで、他の効率がものすごく上がる。人ってモチベーションだと思うんです。そのモチベーションを底上げしてくれるのが映画。自分の感性や人間力も高めてくれる。そういう意味での人生の駆け込み寺です。
モトーラ 私、一人で初めて行った映画館が、ちょうど東映大泉撮影所のところにあるT・ジョイでした。中学生のときに友達が皆受験で忙しくて、どうしても見たかった『陽だまりの彼女』を自転車に乗って一人で見に行きました。映画館で映画を見ると、映画と自分と1対1になる感覚がある。自分が知らない世界も見られるし、1対1だからこそ自分の初めての感情と出会える。自分をいろんな所に連れて行ってくれる場所だなと思います。
(取材・文/外山真也)
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