【インタビュー】舞台「トキワ荘のアオハル」植田圭輔&石田明 漫画家コンビ役で再共演「波長の合う2人のノリやその感覚がこの作品の見どころ」

2021年10月29日 / 08:05

 数々の著名な漫画家を輩出したことで知られる伝説のアパート「トキワ荘」をモチーフにした舞台「トキワ荘のアオハル」が、11月3日と4日に上演される。本作は、トキワ荘(劇中ではトキワ寮)に住む夢を追う若者たちの姿を描いた現代コメディー劇。かつて舞台「花火 -Ghost of Novelist-」で主人公の徳永と神谷を演じた植田圭輔と石田明(NON STYLE)が、本作ではコンビ漫画家として主演する。植田と石田に、久しぶりの共演についてや、本作への意気込みを聞いた。

石田明(左)と植田圭輔 (C)エンタメOVO

-石田さんだけでなく、バッファロー吾郎の竹若元博さんや次長課長の河本準一さん、南海キャンディーズのしずちゃんなど、お笑い芸人の方がたくさん出演する舞台公演になりますが、本作への出演が決まったときの気持ちを聞かせてください。

植田 挑戦となる作品だなと思いました。僕は、飛び込む側なので、精いっぱい演じたいと思います。それから、石田さんとまたご一緒できるというのは、すごくうれしかったです。

石田 僕は、ここまで仲がいい人がそろうこともなかなかないので、楽しみしかないですね。久々に植ちゃん(植田)と一緒にできるのも楽しみです。少し前に、植ちゃんが出ている朗読劇(つかこうへい没後10年追悼イベント 朗読「蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』」)を見に行ったんですよ。難しい役を演じていて、しかも朗読劇といいながら、全然朗読劇じゃない。朗読と演劇の間のような作品だったんですが、それをハートだけで埋めるのはすごいことだし、とにかくカッコ良かった。なので、植ちゃんとまた仕事をしたいという思いが強くなっていて、実は別作品でもオファーをしようと考えていたので、こうして共演できるのはうれしいです。

-植田さんは芸人さんに囲まれてのお芝居という、なかなかない舞台になると思いますが、それについてはいかがですか。

植田 お笑い芸人の方々も「生の舞台」を突き詰めている方々なので、形や職種は違っても、同じところがあるのかなと思います。なので、僕がこの作品でしかできない自分のあり方を見つければ、どうとでもなるのかなと思っています。それに、僕にとっては(芸人の多い舞台作品は)初めてのことでもないので、そこはそれほど心配していないです。石田さんもいますし、心配よりも楽しみなことの方が多いと思います。僕は2006年にジュノン・スーパーボーイコンテストのファイナルに出場したのですが、そのときの司会が南海キャンディーズのお二人だったんです。自分がこの仕事に入るきっかけになった場所にいた方と今回ご一緒できるというのもすごくうれしいです。

-石田さんは、お芝居の場で、仲のいい芸人さんと一緒というのはやりやすいですか。

石田 いや、(芝居と笑いの)どっちにスイッチを入れればいいのか分からなくなりそうなので、難しいと思います。外部の演劇のときは、「ここだけ、芸人としてのパワーをください」というのが、分かりやすく台本の中にあるんです。でも、今回は「基本的にどこでも笑いを取りにいっていいですよ」っていう、ストリートファイトみたいなものなので(笑)。なので、僕らには、どんなアドリブにも勝たなあかん演劇力が必要になるんですよ。ただ、今回は演劇をやっている芸人さんが多いんで、行き過ぎることもないだろうと安心はしています。

-「火花」で共演した際に思い出に残っている出来事は?

植田 自分の勝手な概念の中で、石田さんほど有名な芸人さんとはお芝居でセッションは難しいんじゃないかと思っていたところがあったのですが、こんなにも違和感なく芝居ができるんだと思ったのを覚えています。僕、稽古場で(石田の芝居を見て)泣いちゃったんですよ(笑)。その役を通して心がそこにあるのを感じて、対等に向き合えているのを感じたんです。石田さんは、「俺はこういう人間」「俺はこういうエンターテイナーだ」という姿をお芝居で見せてくださって、僕はもう必死になって付いていくだけでした。板の上でもすごく信頼していますし、1人の人間としても尊敬できる先輩です。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】新旧監督の話題作が並んで公開に『TOKYOタクシー』『金髪』

映画2025年11月22日

『TOKYOタクシー』(11月21日公開)  タクシー運転手の宇佐美浩二(木村拓哉)は、85歳の高野すみれ(倍賞千恵子)を東京の柴又から神奈川県の葉山にある高齢者施設まで乗せることになった。  すみれの「東京の見納めに、いくつか寄ってみたい … 続きを読む

中川晃教「憧れることが原動力」 ミュージカル「サムシング・ロッテン!」で7年ぶりにニック役に挑戦【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月22日

 数々のミュージカル作品へのオマージュが登場するコメディーミュージカル「サムシング・ロッテン!」が12月19日から上演される。2015年にブロードウェイで初演された本作は、「コーラスライン」、「アニー」、「レ・ミゼラブル」などの人気ミュージ … 続きを読む

岩田剛典、白鳥玉季「全編を通してくすっと笑えるコメディー映画になっていますので、気楽な気持ちで映画館に来ていただきたいです」『金髪』【インタビュー】

映画2025年11月21日

 日本独特のおかしな校則、ブラックな職場環境、暴走するSNSやネット報道といった社会問題を背景に、大人になりきれない中学校教諭が、生徒たちの金髪デモに振り回されながら成長していく姿を、坂下雄一郎監督がシニカルな視点で描いた『金髪』が全国公開 … 続きを読む

加藤清史郎&渡邉蒼「僕たちも今、夜神月に巻き込まれている」 子役出身の二人が挑む「デスノート THE MUSICAL」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月21日

 映画やドラマ、アニメなど幅広いメディア展開を遂げてきた人気漫画「DEATH NOTE」のミュージカル版「デスノート THE MUSICAL」が11月24日から上演される。2015年に日本で世界初演された本作は、原作のスリリングな物語を世界 … 続きを読む

なにわ男子・大西流星「“timeleszのお兄さん”な原くんは印象通り」 timelesz・原嘉孝「流星は優しくてしっかりしてる子」 1月期ドラマでW主演【インタビュー】

ドラマ2025年11月20日

 なにわ男子・大西流星と、timelesz・原嘉孝がW主演する「東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ 横浜ネイバーズ Season1」が、2026年1月から放送がスタートする。  本作は、令和版『池袋ウエストゲートパーク』として注目を … 続きを読む

Willfriends

page top