【インタビュー】ドラマ「准教授・高槻彰良の推察 Season2」小池徹平「家庭を持ったこと」で大きく変わった芝居への思い

2021年10月10日 / 08:05

 「WOWOW×東海テレビ共同製作連続ドラマ 准教授・高槻彰良の推察 Season2」が10日からWOWOWで放送がスタートする。本作は、澤村御影の人気小説シリーズを、Hey! Say! JUMPの伊野尾慧とKing & Princeの神宮寺勇太出演で連続ドラマ化。完全記憶能力を持つ民俗学の准教授・高槻彰良(伊野尾)と、人のうそが分かるようになってしまったが故に“孤独”を抱える大学生・深町尚哉(神宮寺)がさまざまな怪異事件の謎解きを通じて、人とつながることの大切さを描くヒューマンミステリー。Season2の重要な鍵を握るフリーカメラマン・寺内一を演じる小池徹平に、ドラマの見どころや俳優としてのターニングポイントなどを聞いた。

寺内一役の小池徹平 (スタイリスト:松下洋介 ヘアメーク:加藤ゆい(fringe)) (C)エンタメOVO

-Season1を見た感想は?

 純粋に非常に面白い作品だと感じました。童心をくすぐられるような話もあれば、ミステリアスで大人心が動く話もあって、日本人が大好きな怪談話や、昔から語られている伝承にもより興味が湧いてきました。それから、高槻先生と尚哉の関係性もすてきで、お互いを信頼し合って絆が生まれるという人間ドラマも見応えがありました。

-小池さん演じる寺内一は、Season2から登場するキャラクターです。ドラマのオリジナルキャラクターになりますが、どのように捉えて演じたのですか。

 どことなくミステリアスで、これまで高槻先生のところに相談しに来た人間とは少し違う雰囲気の人物です。高槻先生を崇拝して、異常な執着を持っています。回を重ねるごとに彼がどういう人間なのかが明らかになっていきますが、僕は、すごくかわいそうな人間だと思いました。彼の家庭環境や育った環境によって、彼は他人に対してトラウマのような感情を抱いています。その中で、唯一よりどころにしているのが高槻先生。彼との出会いを非常に楽しみにしていたので、高槻先生とのファーストコンタクトは特に大切に演じさせてもらいました。

-伊野尾さんと神宮寺さん、そして岡田結実さんと、初共演の人が多い現場でしたね。

 そうですね。ですが、「初共演だったっけ?」と思ってしまうぐらい、皆さん優しく受け入れてくれました。Season1で絆が深まっているところに、Season2から新しく入るというのは、人の家にお邪魔するという感覚がどこかであったんですが、全くそんなことはなく、すぐにその輪の中に入れるような空気を作ってくださったので、感謝しています。

-伊野尾さんと神宮寺さんの印象は?

 伊野尾くんは、「僕は芝居をがっつりやっている人間じゃないから」と言っていましたが、こんなにも大変な役をひょいっと演じてしまうんですから、本当にすごいと思います。ドラマだけでなく、さまざまなお仕事をしながらの撮影なのに、せりふの量もとにかく多くて…。どこにそんな(せりふを覚える)時間があるんだろう、と。ポテンシャルの高さを感じました。

 神くん(神宮寺)は、若いのにしっかりしているし、自分のキャラをよく分かっている人だと思います。劇中で “ワンコくん”って呼ばれていますけど、本人も “ワンコくん”という呼び名が似合う人です。かわいげがあって「構ってください」というような、弟のようなところがあります。伊野尾くんと神くんのバランスが非常によくて、劇中と同様に現場でも和気あいあいとしていました。

-小池さんご自身は怪異(怪奇現象など)を信じていますか。

 夏になるとやっている怖い番組はすごく好きで、見ていました。でも、怖がりなので、それを実際に体験したいとは思わないですね。お化け屋敷にも入りたくないですから(笑)。でも興味はあるから、怖い番組は見てしまう(笑)。

-ところで、小池さんは来年は俳優デビュー20周年を迎えます。これまでの道のりで俳優としてターニングポイントになった出来事は?

 幾つかありましたが、最近では家庭を持ったことが非常に大きいと思います。見える世界や感じ方、感受性が大きく変わったんですよ。親子の姿を描いている作品に深く共感するようになりましたし、人の命の重さも、これまで以上に感じるようになりました。物語の中に狂気や愛が散りばめられている作品も多いですが、そういう感情を敏感に感じ取れるようになって、物語へも深く入り込めるようになったと思います。

-それによって、役の幅が広がった?

 広がったかどうかは分からないですが、演じる深さは変わったのかなと思います。以前は「こう演じなくちゃ」と思って演じていたところがあったのですが、今は「演じたらそうなった」という感覚があります。役へのアプローチの仕方が変わったように感じます。

 
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