【インタビュー】映画『ナポレオンと私』武田梨奈「明日の生き方が変わる小さなきっかけを与えてくれる作品」 濱正悟「すごくポジティブで元気になれる映画」

2021年6月28日 / 12:16

-コロナ禍の影響で撮影が一度延期になったそうですが、その影響はありましたか。

武田 最初の予定では、決まってから撮影開始まで2週間ぐらいしかなかったんです。でも、延期になった後、再開が決まったときは、時間的に余裕があったので、本読みをやることになって。それがすごく助かりました。ナポレオンと春子が2人でいるシーンが、台本からは想像できなかったんです。どういう距離感なのか分からないし、いろいろ不安なところもあって。だけど、本読みのおかげで、ナポレオンの人柄やキャラクター性を感じることができました。

 僕も同じです。やっぱり、本読みがあるかないかで、安心感がだいぶ違いますから。現場に入ったときもスムーズにできますし。あと、最初は夏に撮影する予定だったんですけど、僕は衣装が分厚かったので、冬になったのは助かりました(笑)。

武田 暑そうですものね、あれは(笑)。

-最後にお客さんへのメッセージを。

武田 これを見て「人生が変わった!」というような大きな映画ではありませんが、明日の生き方が変わる小さなきっかけを与えてくれる作品だと思うんです。だから、今の私たちに必要とされる映画になっているんじゃないかな、と。「ぜひ見に来てください」とはなかなか言いづらい状況ですけど、私自身も、チームのみんなも、魂を込めて作った作品です。

 日々生きている中で不平や不満が出てくるときもあると思うんですけど、それは自分でどうにかするしかないんですよね。一歩を踏み出し、何かを変えていく。それがこの映画の後半にかけてのテーマになっています。そういう当たり前のようで忘れがちなことに気付かせてくれる、すごくポジティブで、元気になれる映画です。感染対策に気を付けながら、見に来てくれたらうれしいです。

(取材・文・写真/井上健一)

(C)CYBIRD

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】夏の日の少年たちが頑張る映画『ベスト・キッド:レジェンズ』『蔵のある街』『海辺へ行く道』

映画2025年9月1日

『蔵のある街』(8月22日公開)  岡山県倉敷市に住む高校生の蒼(山時聡真)と祈一(櫻井健人)と紅子(中島瑠菜)は、小学校からの幼なじみ。ある日、蒼と祈一は、紅子の兄で自閉スペクトラム症のきょんくん(堀家一希)が神社の大木に登って叫んでいる … 続きを読む

新浜レオン「大きな夢がかないました」念願だった大河ドラマ初出演【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年8月31日

-主演の横浜流星さんとは同世代ですが、ご一緒した感想はいかがでしたか。  横浜さんは昨年末、僕が初出場したNHK紅白歌合戦の審査員を務めてくださり、その2カ月後には成田山新勝寺で行われた節分の豆まきでもご一緒しました。今回が3度目の対面とい … 続きを読む

水上恒司、池田千尋監督「人間の心が一番の謎。その謎を一緒に楽しんでもらえたらと思います」『九龍ジェネリックロマンス』【インタビュー】

映画2025年8月29日

-今回は、実年齢より年上の役で年上の吉岡里帆さんの先輩役でもありましたが難しかったですか。 水上 難しかったです。30代の工藤は単純に今の自分を老けさせればいいという話でもなく、精神的な部分で年上の人間として、令子がほれるような人間像を作っ … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(2)大阪下町に生まれて

舞台・ミュージカル2025年8月28日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼講談は落ちない  「今日の話はオ … 続きを読む

原田琥之佑「この映画は、何でもあるけど、何にもないみたいなところが一番の魅力だと思います」『海辺へ行く道』【インタビュー】

映画2025年8月26日

-同年代の共演者とはアドリブでやり取りをしたこともありましたか。  奏介がテルオたちと大きなオブジェを作るシーンがあって、映画のスピードはずっとゆっくりなのに、あのシーンだけ会話のスピードが速くなるんです。そこで結構アドリブを入れたんですけ … 続きを読む

Willfriends

page top