エンターテインメント・ウェブマガジン
仲野 撮影初日、吉岡さんと初めて向き合ったときに、「強っ!」と思ったんですよね。「うわ、ことね強い!」って。
吉岡 (笑)。
仲野 それはもちろん、たすくとことねという関係性もあったと思いますが、それ以上に、吉岡さんから気迫みたいなものを感じたんです。吉岡さんがどんなふうにこの作品を捉えているのか、事前に話をする時間がなくて不安だったんですけど、目を見たら一瞬で分かったんです、本気で来てくれてるって。たすくが「圧倒的にかなわない」と思うようなたたずまい。母としての覚悟や女性の強さを感じさせる中に、はかなさもあって…。そういうものをはらんで現場に来てくれたので、本当に感謝しかありませんでした。
吉岡 そう言ってもらえるのは、すごくうれしいです。私もプレッシャーを感じて現場に行っていたので…。この作品に懸ける監督の思いや題材の難しさがある上に、シーン数もそれほど多くない中で、きちんと影響を与えなければいけない。最初に撮影したのは、冒頭の「子どもが生まれた直後なのに、破局寸前」みたいな場面だったんですけど、物語の軸になる部分だったので、かなり悩みながら現場に入りましたから。悩み過ぎて、頭が痛くて、熱くて、はち切れそうでした(笑)。
仲野 世の中には、「誰かが決めた平均点」ってありますよね。その平均点にちょっと追いつかない人を、すごくいとおしく描くことができる人だな…と。それは多分、人間に対する期待とか愛情があるからだと思うんです。僕は今まで、これほどスタッフに愛された新人監督に出会ったことがありません。みんな監督と脚本を信じて、この映画を作っている。そういうところが、すごく魅力的。このタイミングで、同年代の映画作家に佐藤監督がいる。これ以上、心強いことはありません。
吉岡 言いたいことがそっくりで、びっくりしました(笑)。本当に、人が見落としてしまう部分とか、切り捨ててしまう部分を、絶対に切り捨てない。なんなら、ゴミ箱から拾って「これ、まだ使えるよ」って、くしゃくしゃになった紙を伸ばして、メモ帳に使ったりできる人。そういう印象です。本当に優しい人だから、撮れる映画だな…と。完成した映画を見ても、ものすごく佐藤監督を感じる。同年代にこういう方がいらっしゃるのは、本当にうれしいことだし、そんな方の作品に出られたことを、誇らしく思います。
(取材・文・写真/井上健一)
ドラマ2026年7月27日
水上 今、斎藤さんがおっしゃったように、僕と一生さんがやっている時に、そのシーンにはいない斎藤さんの顔が浮かぶことが一番大きいと思います。その場にいない人の何かを感じながら、目の前の人に対して言葉を投げかけていくことができるのが演技のレベル … 続きを読む
映画2026年7月24日
一方、タイから届いた『ユースフル・ゴースト』(10日公開)は、さらに大胆な発想で観客を驚かせる。粉じん公害が深刻化したバンコクで、呼吸器疾患によって妻ナット(ダビカ・ホーン)を失ったマーチ(ウィットサルート・ヒンマラート)の前に、彼女の霊 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年7月24日
宅間孝行が主宰するエンターテインメントプロジェクト「タクフェス」の最新作、第14弾「北の島から」が11月20日から上演される。主演を務めるのは、本作が舞台初主演となる関口メンディー。日本最北の島・礼文島を舞台に、家族の絆を描き出す本作で、 … 続きを読む
ドラマ2026年7月23日
▽ドラマが映すパンマル その感覚は、ドラマを見るとよく分かる。 「トッケビ」では、中年女性がチキン店の若い女性店主を従業員と思い込み、高圧的なパンマルでまくし立てる。店主は最初こそ敬語で受け流すが、無礼が続くと、すっとパンマルに切り替え … 続きを読む
映画2026年7月23日
-姉の小春役の鎮西寿々歌さんはどんな印象でしたか。 SNSやテレビでずっと見ていたので、最初は話しかけていいのかなと思っていましたが、撮影が始まる前の本読みの時から、鎮西さんから「今何歳?」「学校では何をしているの」とフレンドリーに話しか … 続きを読む