【インタビュー】舞台「ROAD59-新時代任侠特区-」砂川脩弥「普通の極道と新時代の任侠の違いを見せられたら」 井上正大「メディアミックスの展開を見すえた役作りをしていきたい」

2020年11月20日 / 07:00

 12月24日から舞台「ROAD59-新時代任侠特区-」が上演される。本作は、「BanG Dream!(バンドリ!)」、「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」、「D4DJ」 に続く、ブシロードの新たなメディアミックス・プロジェクトの第1弾。新時代の「任侠物」をテーマとし、欲望が渦巻く街で、それぞれの組織の思惑が交錯し、ぶつかり合う様子が描かれる。「仮面ライダーゼロワン」の滅役で人気を博した氷室ショウ役の砂川脩弥と、「仮面ライダーディケイド」の主演後も、数々の映像作品や舞台で活躍する皇賢誠役の井上正大に、ビジュアル撮影の直後に、舞台の見どころなどを聞いた。

(左から)井上正大、砂川脩弥

-ビジュアル撮影を終えた感想を教えてください。

井上 この作品の世界観にある、ネオンのような赤と青の照明を後ろから当てることで、その世界観を作り出していたり、この役に近づけるオーダーメイドの衣装など、スタッフさんの気合をビジュアル撮影から感じました。設定とビジュアル以外の残りの部分は、自分たちで一緒に作っていかなきゃいけないという、その余白を撮影で埋めていくのが楽しかったです。

砂川 この衣装を着て、初めてショウに一つの色付けができました。ポージングをしながら、ショウというキャラクターが少し見えてきた感じです。ショウは真っすぐな人間なので、あまり動かずに、ピシッとしたポーズの撮影でした。

-本作はどのような舞台になるのでしょうか。

井上 すでにあるアニメやゲームを舞台化するのとはまた違います。新しいコンテンツを作っていくために舞台を使うという、今までの舞台の概念を捨てて挑まなければならないと、企画から感じています。設定だけを見ると、暴力的でアクションが多い世界観なのかな、という印象ですが、皇としてどのように魅力的に舞台に立つか、メディアミックスの展開を見すえた役作りをしていきたいと考えています。

砂川 各組によってタイプや性格が違うので、アクションも違うのかなと想像しています。ショウの狛浪組には狛浪組に合った性格の人物が集まっているし、皇の黒条組は皇の性格に合った面々なので、そういったところも楽しんでほしいです。どんなチームカラーなのかと、今の段階から予想しながら舞台を見てもらうと、また楽しめると思います。

-「新時代の任侠エンターテインメント」と銘打つ作品ですが、近未来SF感や“神祇(ジンギ)”という力による能力バトルのようなイメージもあります。

井上 いわゆる任侠物の王道作品の世界とは全く違う、スタイリッシュなものをイメージしてはいますが、果たしてどうなるのか楽しみです。

砂川 普通の極道物ではない演出も加えてくると思っています。僕としてはアクションが楽しみです。「仮面ライダーゼロワン」では、刀を使う役でアクションをやってきたので、それを生かしながら、またアクションができたらと期待しています。

-主題歌がGACKTさん、出演に京本政樹さんと、プロジェクト発表会も大きな話題になりました。また、君沢ユウキさんや白又敦さんといった仮面ライダー作品に出演していた役者さんも多いですね。

井上 GACKTさんは、僕が「仮面ライダーディケイド」に出演していたときに、主題歌を歌っていてくださっていて、そのとき以来なので感慨深いものがあります。ROAD59の主題歌もすごくかっこいいので、一人でも多くの方に聞いてほしいです。

砂川 仮面ライダー作品に出演していた俳優が多いので、見に来てくださるお客さまも、そんなところを期待されているかもしれないですが、それだけではなく、作品自体、面白いものにしたいと思っているので、さまざまな楽しみ方をしてもらえるとうれしいです。

-お二人は初共演でライダー俳優としては先輩・後輩でもありますが、お互いの印象は?

井上 先輩・後輩というのはあまり意識したことがないですが、仮面ライダーが好きという思いが話していても伝わってきます。

-プロジェクト発表会のときも、Twitterに、井上さんが「仮面ライダーみっけ」と砂川さんと一緒に写った写真を投稿していましたね。

井上 よくあるじゃないですか。仮面ライダーを見つけたから、ちょっと「仮面ライダーみっけ、なう」みたいな(笑)。

砂川 (笑)。僕はもうテレビで見ていたイメージ通りの印象でしたので、うれしかったです。

井上 そんなに第一印象が悪くなくて良かったです。僕は第一印象が悪くなりやすくて、それは髪の毛のせいだと思うんです。今回も「地毛で来てください」と言われたんですけど、ブリーチをしたら職務質問をされたことがあるので、外を歩くときにドキドキしちゃうんです(笑)。それに、ファンの方たちは、僕がはげないか心配されていて(笑)。このプロジェクトがずっと続いて、皇がかつらになったときは、僕がはげたなと察していただければと思います(笑)。

-キャラクターをどのように演じていこうと考えていますか。

井上 とにかく動き回って、すごくエキセントリックな役柄にはしていきたいと考えています。銃を使うという感じでもなさそうなので、ボディーアクションを多めに使っていけたらと思っています。

砂川 狛浪組は他の組とは違って、多くの方が思い描く、いわゆる任侠映画などで描かれるような仁義というものを重んじている組なので、そこで差別化を見せられたらと考えています。

 
  • 1
  • 2

関連ニュースRELATED NEWS

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

安田顕「水上くんの目に“本物”を感じた」水上恒司「安田さんのお芝居に強い影響を受けた」 世界が注目するサスペンスで初共演&ダブル主演「連続ドラマW 怪物」【インタビュー】

ドラマ2025年7月5日

 韓国の百想芸術大賞で作品賞、脚本賞、男性最優秀演技賞の3冠を達成した極上のサスペンス「怪物」。WOWOWが世界で初めてそのリメイクに挑んだ「連続ドラマW 怪物」(全10話)が、7月6日(日)午後10時から放送・配信スタート(第1話・第2話 … 続きを読む

TBS日曜劇場「19番目のカルテ」が7月13日スタート 新米医師・滝野みずき役の小芝風花が作品への思いを語った

ドラマ2025年7月5日

 7月13日(日)にスタートする、松本潤主演の日曜劇場「19番目のカルテ」(TBS 毎週日曜夜9時~9時54分)。原作は富士屋カツヒト氏による連載漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」 (ゼノンコミックス/コアミックス)。脚本は、「コウノド … 続きを読む

南沙良「人間関係に悩む人たちに寄り添えたら」井樫彩監督「南さんは陽彩役にぴったり」期待の新鋭2人が挑んだ鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』【インタビュー】

映画2025年7月4日

 第42 回吉川英治文学新人賞を受賞した武田綾乃の小説を原作にした鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』が、7月4日公開となる。浪費家の母(河井青葉)に代わってアルバイトで生活を支えながら、奨学金で大学に通う主人公・宮田陽彩が、過酷な境遇を受 … 続きを読む

紅ゆずる、歌舞伎町の女王役に意欲「女王としてのたたずまいや圧倒的な存在感を作っていけたら」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年7月4日

 2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。  物語の舞台は歌舞 … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】異領域を融合する舞台芸術、演出家イ・インボの挑戦

舞台・ミュージカル2025年7月3日

 グローバルな広がりを見せるKカルチャー。日韓国交正常化60周年を記念し、6月28日に大阪市内で上演された「職人の時間 光と風」は、数ある韓国公演の中でも異彩を放っていた。文化をただ“見せる”のではなく、伝統×現代、職人×芸人、工芸×舞台芸 … 続きを読む

Willfriends

page top