エンターテインメント・ウェブマガジン
段田 芝居を見て元気を出していただきたいとか、希望を見いだしていただきたいと言っても、ありふれた言葉でしかないとは思いますが、生きてさえいれば、次の手立てが見つかって、希望も見えるんだと僕は思っています。この物語でも、まさにそのようなせりふが出てきます。(困難な状況で前を向くことは)簡単なことではないですが、この舞台を見て、頑張ろうと思っていただければ幸いです。
大竹 シェークスピアの時代にも、同じように世界中を震撼(しんかん)させる疫病がはやったことがあったそうです。そのとき、シェークスピアは、劇団のことを考えて郊外に避難し、そこで「マクベス」の「明けない夜はない」というせりふが生まれたと本で読みました。今、私たちも、現実を受け止めて前を向くしかないと思っています。お客さまは不安を抱えながら、それでも劇場で見たいと思って来てくださるので、来て良かったと思ってもらえる芝居を今だからこそ作らなくちゃいけないと思います。
高橋 コロナのことももちろんそうなのですが、それだけでなく、あちこちに心に刺さるせりふがあります。どこの家庭にもあるような悩みや、日常が描かれているので、きっと皆さん、どこかに共感できると思うんです。家族とのつながりとか、仕事の失敗とか、誰もが持っているような悩みも出てくるので、それを見て、みんな同じなんだなと思ってもらえたらいいのかなと思います。主人公のけいも、「なんでこうなったんだろう」と言いながらも、乗り越えて生きていきます。生きるってきっと、そういうことなんです。ああ、自分もこうだったな。自分も頑張ってきたんだなと思ってもらえたらと思います。
風間 この作品の稽古で、僕、泣いてしまったんですよ。泣けて泣けて仕方なくて…。センチメンタルな意味ではなく、泣きたいときは思い切り泣いた方がいいと思います。それで、錯覚でもいいから、ちょっと前向きに生きてみようかなと思ってもらえたら。きっとそう思える舞台だと思います。大きな感動が、なんて、そんなことまでは期待していません。錯覚でいいから、ここから心構えも新たに始まるんだと思ってもらえたらうれしいです。
(取材・文・写真/嶋田真己)
舞台「女の一生」は、11月2日~26日に、都内・新橋演舞場で上演。
公式サイト https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/enbujyo_20201031/
映画2025年11月22日
『金髪』(11月21日公開) ある公立中学校で、市川(岩田剛典)が担任するクラスの数十人の生徒たちが髪を金色に染めて登校してきた。生徒たちは校則への抗議を主張し、学校中は大騒ぎになる。活動の発起人である板緑(白鳥玉季)に「なぜ髪を染めては … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年11月22日
数々のミュージカル作品へのオマージュが登場するコメディーミュージカル「サムシング・ロッテン!」が12月19日から上演される。2015年にブロードウェイで初演された本作は、「コーラスライン」、「アニー」、「レ・ミゼラブル」などの人気ミュージ … 続きを読む
映画2025年11月21日
-お互いの演技を見て、どのように思いましたか。 岩田 玉季ちゃんはお芝居になると別人みたいになるタイプだと思いました。現場では、テスト勉強も台本読みと一緒にやっていたから、本当に中学生なんだと思いました。でも、板緑の時は、しっかりと大人顔負 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年11月21日
映画やドラマ、アニメなど幅広いメディア展開を遂げてきた人気漫画「DEATH NOTE」のミュージカル版「デスノート THE MUSICAL」が11月24日から上演される。2015年に日本で世界初演された本作は、原作のスリリングな物語を世界 … 続きを読む
ドラマ2025年11月20日
なにわ男子・大西流星と、timelesz・原嘉孝がW主演する「東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ 横浜ネイバーズ Season1」が、2026年1月から放送がスタートする。 本作は、令和版『池袋ウエストゲートパーク』として注目を … 続きを読む