【インタビュー】映画『君が世界のはじまり』松本穂香&中田青渚 熱量の高いクライマックスの撮影を「2人で乗り越えた感があった」ふくだももこ監督「おかげで『絶対にいい映画になる』と確信」

2020年8月1日 / 06:00

-とても爽やかですてきなクライマックスでした。

中田 エネルギーがぶつかり合うようなシーンだったので、そのエネルギーを蓄えるため、撮影前に校庭を走ったりしていました。

松本 直前に2人で「うわーっ!」と(笑)。息切れさせて、頭をまひさせて、来たらカメラが回ってる、みたいな感じで、すごく激しかったです。

ふくだ ライブ感あったね。でも、そこまでやってくれたのは、すごくうれしかった。

中田 最初にあれを乗り越えたから、より琴子とえんの関係性に近づくことができたような気がします。

松本 11月の寒い時期に3~4時間ぐらい泥だらけで大変だったけど、2人で乗り越えた感はあったよね。

中田 もっと前から「この日にやります」と言われていたら、いろんなことを考えてしまい、あのシーンは生まれなかったと思うんです。「明日やるよ」でパッとやったから、余計なことを考えずに済んで、ああいういいシーンになったんだろうな…と。

ふくだ おかげですごくいいシーンになったので、「これは絶対にいい映画になる」という確信が持てました。よかったです。

-『君が世界のはじまり』というタイトルも、物語に合っていると感じました。最後にその印象をお聞かせください。

松本 最初はそれほど強い印象はなかったんですけど、映画を見終わったら、すごく深いものに思えてきました。シンプルだからこそ刺さる。見終わった後、題名を考えただけで泣けてくるような映画が私も好きなので。後々響いてくるすごくすてきなタイトルだと思います。

中田 見終わった後に「何かが変わるんじゃないかな?」、「変わりたいな」と思わせてくれる映画だと思うんです。琴子とえんの世界もまた新しく始まった、みたいな感じがしますし。とてもいいタイトルですよね。しかも、琴子がそのタイトルにつながるせりふを言うので、すごくうれしいです。

ふくだ えんや琴子を含め、登場する高校生6人にとって、誰かが誰かの始まりになっている、と言ってくれた方がいました。本当にその通りです。自分の中の新しい感情や新しい出来事が始まる瞬間って、誰かと出会うことでしか生まれないと思うんです。個人的に、映画が終わった後も登場人物たちの人生は続いていくんだ、映画が終わってからが本当の意味での始まりなんだ、と思えることがすごく好き。だから、えんと琴子は、今もどこかで一緒に遊んでいると思いたいです。

(取材・文・写真/井上健一)

(C)2020『君が世界のはじまり』製作委員会

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【K-POPもKドラマも深読みしたら韓国が見えた】#受験競争だけではない韓国の教育問題、「鉄槌教師」が問う教師の役割

2026年9月29日

 K-POPや韓国ドラマは、エンターテインメントであると同時に、韓国社会を映す鏡でもある。何気ない言葉やしぐさ、習慣の背景をたどると、その国ならではの価値観や歴史、人との関わり方が見えてくる。この連載では、韓国カルチャーを入り口に、知ってい … 続きを読む

鈴鹿央士「絶対に映画館で見て損はさせない映画になっています」『藁にもすがる獣たち』【インタビュー】

映画2026年9月29日

-おばあちゃん役の風吹ジュンさんとの印象に残ったエピソードがあれば。  とても面倒見のいい方で、何か聞いたら何でも返してくれるし、気を使ってくださいました。本当は僕が気を使わなければいけないのに、風吹さんの方から、「大丈夫よ。頑張ろうね」っ … 続きを読む

向井理、演出家・倉持裕と再びタッグ 6人で描き出す会話劇に「戻ってきたな。こういうことがやりたかった」 M&Oplaysプロデュース「ブランク」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年9月29日

 向井理が主演するM&Oplaysプロデュース「ブランク」が、10月3日から開幕する。本作は、2023年に本多劇場で上演した「リムジン」に続き、向井と倉持裕が再びタッグを組んで贈る新作公演。ある弁護士事務所を舞台に、そこで繰り広げら … 続きを読む

「生きることはこんなに面白いと示したい」制作統括が「ブラッサム」に込めた思い【連続テレビ小説「ブラッサム」インタビュー】

ドラマ2026年9月28日

-そんな珠の父・清治は、現代ではありえないほど娘に厳しく接しますね。  厳しい父親の話は、宇野千代さんの著書にも書かれていることです。現代の視点で見るとつらい話ではありますが、当時の家父長制の下では、ああいう側面があったことは事実です。ただ … 続きを読む

石橋静河「皆さんに『一歩前進してみようかな』と思っていただけたら」連続テレビ小説主演に懸ける思い【連続テレビ小説「ブラッサム」インタビュー】

ドラマ2026年9月26日

  -劇中では、渡部篤郎さん演じる珠の父・清治が強烈な存在感を放っています。珠と清治の関係も物語の重要なカギになりそうですが、2人の関係をどのように捉えていますか。  実際のお父様は、宇野千代さんが「ドストエフスキーの小説に出てくる狂人のよ … 続きを読む

page top