エンターテインメント・ウェブマガジン
蓮司さんは、時代を読み取ったりする賢さや、今の社会に対する言葉もちゃんと持ってらっしゃいます。だからこそ、それを裏返しにしても、ちゃんとあの人の実人生が出てくるんです。蓮司さんは今年79歳ですが、まだまだお元気なんですから、主役として映画を担ってもらいたいという思いがありました。もう、共演していない人がいないぐらい、ありとあらゆる映画やドラマに出演されていて、蓮司さんが出ているからこそ生まれたシーンもたくさんあって。もう本当に“宝物”のような存在ですよ。今回は、僕にとっての宝物の人たちに集まってもらったので、それが結果的に観客の皆さんにとっても宝物のような映画になればいいかなあと思います。
この映画は、若い観客はもちろん、若い俳優さんにも見てもらいたいです。それで、年長者たちの遊び方や、映画を豊かにするための遊びはこういうこと、というのを知ってもらいたい。今は芝居がうまい若い俳優さんはたくさんいますし、役作りも真面目にストイックにしている。でも、その向こう側に、もう一つ見なければいけない風景があって、そこに到達した人たちの芝居を見てほしいと思います。
今回も、妻夫木聡くんをはじめとする若手たちには、自分が主演でなくても、蓮司さんと芝居を交わすことへの期待値が相当あったと思います。たとえワンシーンでも、蓮司さんと一緒に過ごすことで生まれてくるものがあるという。そういう思いを持ってきたので、ゲストでも友情出演でもなくなってくる。普段以上に気張らないと蓮司さんに太刀打ちができないからです。でも、スターが入れ代わり立ち代わり現れるから、実は蓮司さんも僕も緊張して大変でした。
(取材・文・写真/田中雄二)
舞台・ミュージカル2025年10月29日
本場ブロードウェイの舞台を中心に数々の傑作を映画館で楽しめる「松竹ブロードウェイシネマ」が、10月31日から「松竹ブロードウェイシネマ 2025秋」と題した連続上映を開催。トニー賞などを受賞した「エニシング・ゴーズ」「インディセント」「タ … 続きを読む
2025年10月28日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼それは漫画本だった 玉秀斎が小 … 続きを読む
ドラマ2025年10月27日
-お二人は、娘の真琴(中村ゆり)に余命を伝えないと決めたこはるの生き方に共感できますか。 風吹 こはるは愛に生きる人なので、会えばけんかばかりしてしまう娘でも、そこには母親としての愛情しかなくて、それが彼女の決意、引いては“死にざま”につな … 続きを読む
ドラマ2025年10月27日
-感情を表に出さない冷静な椎名を、どのように意識して演技に臨んでいますか。 椎名にとって、レースは「確認作業」なんです。それが正しかったか、正しくなかったか。もし勝ったら「これが正しかったんだ」という確認ができて、逆に負けたら「何を変えた … 続きを読む
映画2025年10月24日
-そうやってお2人が繰り広げる物語がドラマチックな分、エンディングに流れる「奇跡を待ってたって」が心に染み入ってきます。 石原 映画の内容をきちんと踏まえた曲にしたかったので、エンディングが始まって何秒で風景が変わり…といったことを細かく計 … 続きを読む