【インタビュー】舞台「母を逃がす」瀬戸康史&三吉彩花が挑む、内面をえぐる人間ドラマ「『自分らしく生きる』ということを思い出させてくれる作品」

2020年2月28日 / 12:00

-三吉さんは初舞台に期待することはありますか。

三吉 先ほど、演出のノゾエさんにお会いしたので、稽古場に持っていかなければいけない持ち物だけは聞きましたが…。
 
瀬戸 ちなみに何だったの?
 
三吉 とりあえず、運動靴(笑)。それから、稽古着と台本、ペン。
 
瀬戸 あめも持ってきた方がいいよ。途中でお腹が減るから、軽食的なものも持ってきた方がいいかな。
 
三吉 分かりました! マインドとしては、台本を読んで役を40パーセントぐらい作って稽古場に持っていって、残りの60パーセントは何も考えず、そこで生まれることを吸収していきたいと思っていますが、何せ何も分からないので、ドキドキしています(笑)。
 

-最後に、この作品の登場人物はみんな欲望に忠実に動いているということにちなんで、お二人の今の「欲望」を教えてください。

瀬戸 僕、欲望ってそんなにないんですよ。でも、僕はいい意味でも悪い意味でもすごく頑固な性格をしているので、変わりたいって願望は強いです。柔軟になりたいというのともまた違って…変えたいというよりは、変わりたいという気持ちがあるんです。漠然としていますが。
 
三吉 私も欲は全然ないんです。ただ、小さい頃からお仕事をさせていただいていることもあって、「普通の人間として生きている感覚」と、「お仕事をさせていただいて生きている感覚」を、いいバランスでコントロールしながら、どちらも持ち続けていきたいという思いは強いです。それから、ふとしたときに無になる時間がほしいです。
 

-無になるためにどんなことをするのですか。

三吉 一人で海外旅行にいきます。言語も違う国に行って、一人の時間を持つことで、何が楽しくて何がつらいか、それを誰に話せて誰に話せないのか、ということを自分の中で一度整理したいんです。
 
(取材・文・写真/嶋田真己)
 

シアターコクーン・オンレパートリー2020「母を逃がす」

 シアターコクーン・オンレパートリー2020「母を逃がす」は5月7日~25日、都内・Bunkamuraシアターコクーンで上演。
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