「道三は先見性のあった人。『野心の塊』とは違う人間らしさを表現したい」本木雅弘(斎藤道三)【「麒麟がくる」インタビュー】

2020年2月16日 / 20:50

-光秀役の長谷川博己さんの印象は?

 長谷川さんとは数年前、他局のテレビドラマでご一緒したことがあります。「爽やかで、素直で、一見自分をあまり主張しない人。でも、うっすらと自信も漂っている…」という不思議な印象を受けました。今回の光秀は、道三や帰蝶(川口春奈)など、さまざまな人物から言われ放題という役回りで、基本的にはほとんど受け身の演技です。でも、見ていると、その奥にものすごい許容量があるように感じ、観察したものの良し悪しを見極め、みるみる判断力を高めていっているように映ります。その姿が、とても長谷川さん的で、かつ光秀的な印象です。池端さんも、長谷川さんを評して、誠実さの奥に殺気立つものを感じるとおっしゃっていたので、お墨付きの光秀役です。

-現場で長谷川さんとお芝居をしてみた手応えは?

 撮影で会うたび、長谷川さんの中で光秀がむくむくと育っている印象を受けます。滑舌がよく、理知的な声の響きがとても魅力的です。今後も、あらゆるものを吸収して、どんどん拡大していくのだろうな…と。大きく期待しています。自分も役者として長谷川さんを刺激していけたらという思いで、負けずに、道三なりの変化球をぶつけていきたいと思います。

(取材・文/井上健一)

斎藤道三役の本木雅弘

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【週末映画コラム】『六人の嘘つきな大学生』/『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』(11月22日公開)

映画2024年11月22日

『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』(11月22日公開)  真面目な税務署員の熊沢二郎(内野聖陽)は、天才詐欺師の氷室マコト(岡田将生)の巧妙な詐欺に引っかかり大金をだまし取られてしまう。  熊沢は、親友で刑事の八木(皆川猿時)の … 続きを読む

生駒里奈が語る俳優業への思い 「自分ではない瞬間が多ければ多いほど自分の人生が楽しい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年11月20日

-なるほど。では、公演が12月ということで、2024年の振り返りをお願いします。  今年は自分で掲げた目標に対しての成果も感じることができたので、充実した1年でした。これまではどこかで「やらされている」という感覚があって、自分の意志でできた … 続きを読む

史上最年少!司法試験に合格 架空の設定ではないリアルな高校2年生がドラマ「モンスター」のプロデューサーと対談 ドラマ現場見学も

ドラマ2024年11月17日

  Q:合格に向けて、どのように勉強されたか教えてください。 早川 中3の2月に、予備試験を目指すぞって決めてからは、興味の赴くままがむしゃらに勉強してました。平日は、学校から帰ってきて、先ほどお話しした「伊藤塾」のオンライン授業を夜10時 … 続きを読む

八村倫太郎「俊さんに助けられました」、栁俊太郎「初主演とは思えない気遣いに感謝」 大ヒットWEBコミック原作のサスペンスホラーで初共演『他人は地獄だ』【インタビュー】

映画2024年11月15日

-お2人は今回初共演となりますが、現場での様子はいかがでしたか。 八村 「シェアハウス対ユウ」という構図がある中で、共演者の方々とどういう距離感で接すればいいのか、だいぶ悩みました。でも僕は、役のために距離を取ったりすることが苦手なんです。 … 続きを読む

「光る君へ」第四十三回「輝きののちに」若い世代と向き合うまひろと道長【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年11月15日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。11月10日に放送された第四十三回「輝きののちに」では、三条天皇(木村達成)の譲位問題を軸に、さまざまな人間模様が繰り広げられた。  病を患い、視力と聴力が衰えた三条天皇に、「お目も見えず、お耳 … 続きを読む

Willfriends

page top