エンターテインメント・ウェブマガジン
社会の縮図を描こうとすると、どうしても「いろんな人がいる」という絵が必要になるんです。今回も暴動の場面がありますが、人がスカスカだとリアリティーがないので、なるべく大勢で「暴動が起きている」という絵を作りたい。大沢さんや賀来くんがいくらいい芝居をしても、後ろの人にリアリティーがないと、お客さんの気持ちが映画から離れてしまいますから。そういう意味で、モブシーンは主演俳優と同じぐらい大事だと思っています。
興味のあり方も変わって、描けるものの領域が広がってきました。今までは、自分と同じような立場の人物しか描けなかったものが、それ以外の他者のことも考えられるようになりました。今回で言えば、桐生の娘の心(田牧そら)です。母親を亡くした女の子が、父親に対してどう思っているのかを今まであまり考えたことはありませんでした。でも、こういう物語をやることで、彼女の気持ちを考える機会になる。いろんな人の立場で考えられるようになり、視野もドラマ的な幅も、今までより広がったと思います。
できればずっと近未来をテーマにした作品を作っていきたいです(笑)。今回はAIですが、他にもロボットや宇宙、それこそミクロの世界まで、題材はいろいろありますから。21世紀に入って、この先の未来にはいろいろな変化が起きてくると思うんです。だから、そこで描けるものはたくさんあるんじゃないかと。せっかくチャンスを頂いたので、これからもそういう映画を作っていきたいです。
(取材・文・写真/井上健一)
ドラマ2025年6月29日
-それが変わってきたということでしょうか。 物事は、ある程度加速がつき、歯車がスムーズに回り始めれば、少ないエネルギーで進んでいくようになりますが、スタートするときは膨大なエネルギーが必要です。この作品もそういう過程を経て、ようやく彼が笑 … 続きを読む
映画2025年6月27日
-30年間やってきて、栗田さんなりのルパンに対する思いや魅力について。また栗田さんにとってルパンとはどういう存在でしょうか。 やっぱりルパン三世の声は、パート2や『ルパン三世 カリオストロの城』(79)の頃の、山田さんが一番元気だった頃の … 続きを読む
映画2025年6月27日
-三池崇史監督の演出や映画に対する姿勢についてはどう感じましたか。 大倉 あまり無駄なことはおっしゃらないです。すごく明確な演出をなさいます。僕の場合は、校長と薮下先生との間に挟まれているという、スタンスにちょっとよどみがあったのかもしれな … 続きを読む
映画2025年6月27日
『アスファルト・シティ』(6月27日公開) 犯罪と暴力が横行するニューヨークのハーレム。クロス(タイ・シェリダン)は医学部への入学を目指し勉学に励む一方で救急救命隊員として働き始める。 ベテラン隊員のラット(ショーン・ペン)とバディを組 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年6月25日
-5年前の初演が初共演でしたが、お互いの印象は? 桐山 同じ事務所の人たちでも同級生が少ないんですよ。なので、ようやく同い年の役者さんとご一緒できるとすごくうれしかった記憶があります。初演が終わってからはそれほど頻繁に連絡を取っていたわけで … 続きを読む