「みんなが見たかったけど、今まで見ることができなかった明智光秀がいます」門脇麦(駒)【「麒麟がくる」インタビュー】

2020年1月19日 / 21:20

 ついに放送がスタートした大河ドラマ「麒麟がくる」。主人公・明智光秀(長谷川博己)を中心に、1年にわたって群雄割拠の戦国絵巻が繰り広げられることとなる。その光秀の歩みを間近で見守っていくのが、医師・望月東庵(堺正章)の助手で戦災孤児の駒だ。演じるのは、「八重の桜」(13)に次いで2度目の大河ドラマ出演となる門脇麦。本作のヒロインに当たる駒役に込めた思いを聞いた。

駒役の門脇麦

-ヒロインとしての駒の立場をどんなふうに捉えていますか。

 普通はヒロインというと、主人公と恋仲になったり、将来的にパートナーになったり…という関係をイメージすると思いますが、駒の場合は少し違います。光秀が戦略や政治で世を作っていく人だとすれば、駒は医療など別の手段で世を作っていく人。だから、相手役というより、物語のもう一本の柱を担わせていただいているという感覚の方が強いです。最初にプロデューサーから、「駒は妹分」とも言われていましたし。

-とはいえ、駒は光秀に対して恋心も抱くようですね。

 そうなんですけど…。届かぬ恋なので、切ないですね。でも、きっとその恋心が、これから光秀を支えていきたいという気持ちになり、やがては医療や他の道で支えていく関係性に変わっていくのかな…と。今のままでは切なすぎるので、早くそんないい関係になりたいです(笑)。

-駒を演じる上で心掛けていることは?

 監督やプロデューサーからは、「とにかく明るく」と言われています。育った環境も決して恵まれているわけではなく、戦災孤児ですが、そういう自分の過去の話をするときも明るく…と。そこから、駒の悲しみや背負ってきたものが見えたら…と最初に伺っていたので、「とにかく明るく」を心掛けています。でも、そうやって現場で気丈に振る舞っていると、日常も明るくなります。長時間の撮影で疲れたようなときでも、駒を演じていると、一本、線を高く保っていられるような感じがします。

-駒は第1回で、タイトルにある「麒麟」の話をする場面もありましたね。

 駒はたびたび麒麟など、不思議なものの話をするシーンがあるので、長谷川さんともよく「駒がシャーマンやみこさんのように見えるときがある」という話をしています。だから、それができるだけ魅力的に見えるように、「駒はこんなことを思って、麒麟というワードを出している」というよりも、ポッと出てくる…みたいな感じでしゃべるようにしています。

-駒は望月藤庵の助手ですが、東庵は駒にとってどんな存在でしょうか。

 戦災孤児の駒にとって、東庵先生は尊敬する師匠であると同時に、父親のような存在でもあります。でも、すぐ賭け事にお金を使ってしまう東庵先生を、駒が監視するようなところもあって。だから、駒はいつも「またこんなことやって!」とぷんぷんしているんですよね(笑)。すごく不思議な関係です。でも、堺さんとのシーンは、毎回楽しいです。

-駒はドラマオリジナルのキャラクターですが、演じる難しさや面白さは、どんなふうに感じていますか。

 これからどうなっていくのか、全く見えないところは難しさと言えるかもしれません。ゴールが見えない分、計算ができないので。同じようにオリジナルのキャラクターを演じる堺さんや岡村(隆史/菊丸役)さんたちとも、「どうなっていくのか、聞いてる?」「最後までいるのかな?分からないよ」みたいな話もしていますし(笑)。ただ逆に、自由にできるという意味では、すごく楽しいです。光秀や織田信長(染谷将太)の見方を変える要素を持っているキャラクターで、物語が進むにつれ、どんどん存在感を増していくはずですから。

-長谷川さん演じる光秀の印象は?

 ものすごくすてきですよね。私ももともと、歴史小説が好きで、小学生の頃から読んできました。今は本能寺の変を起こした光秀に至る過程を描いている最中ですが、現場にいるのは、今まで言われてきた人物像とは全く違う、誰も知らなかった光秀です。そういう意味では、みんなが見たかったけど、今まで見ることができなかった光秀を見ているような印象です。これからもいろいろな人に影響を受けながら、光秀は自分の道を歩んでいくはずですが、その様子を隣で見ていられることが、すごく興味深いです。まるで観察者みたいだな…と。ある意味、視聴者に一番近い立場かもしれません。皆さんにも、駒目線で光秀を見ていただけるようになったらいいですね。

 
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