【インタビュー】映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』アーノルド・シュワルツェネッガー、リンダ・ハミルトン「これで終わりだと思っています」

2019年11月7日 / 09:00

-今回は「亡くなった息子の写真は一枚もない」と語るシーンのサラの母としての悲しみや、決して人間にはなれないターミネーターの切なさが印象に残りました。

リンダ 私は、自分が演じるキャラクターには強さも弱さもある方が、人間的で興味深いと思います。あのシーンを演じるに当たって、私は自分の内面にある、一番悲しく暗い心を掘り下げていきました。あのシーンを撮ったときは、座ったまま5時間ずっと泣いていました。自分の心の奥の悲しみを突き止めたからです。これが私の仕事です(笑)。

アーノルド 私も、自分が演じるキャラクターの今回の変化は素晴らしいと思いました。ある瞬間はマシンであり、またある瞬間は人間のような心も持っているというキャラクターを演じるのは楽しかったです。特に、サラがT-800の家を訪れたときに、彼が自分が何をしたのかを理解するシーンは印象に残っています。彼は自分が子どもを育てて学んだことから、サラから何を奪ったのかを理解し、本来、マシンにはない痛みのようなものを感じるからです。

-では、最後に日本の観客に向けて一言お願いします。

アーノルド この映画は、ジェームズ・キャメロンが新しいストーリーを考え、素晴らしい作家たちと共に脚本を書き、それを監督のティム・ミラーがまとめてくれました。この映画は、ミラー監督が個々の俳優の演技を深く理解し、必要なスタントやアクション、またVXFに関しても、深い理解を持っていたことで実現しました。監督のみならず、私たちみんなが誇りに思うような作品になりました。皆さんにも、ぜひご覧になっていただきたいです。

(取材・文・写真/田中雄二)

(C)2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

板垣李光人「最初から、戦争を考えて見るのではなく、実際に見て感じたことを広めていっていただければ、それが一番うれしいです」『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』【インタビュー】

映画2025年12月5日

-戦場で、田丸が絵や漫画を描くことにどのような意味があったと思いますか。  功績係に任命された田丸には、もちろん何かを書き記すという使命感もあったでしょうが、いつ自分や仲間が命を落とすか分からない状況の中で、自分の世界の中で向き合えるものが … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(8)百年ぶりの復活へ 四代目が掲げた三つの大願

舞台・ミュージカル2025年12月4日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。    2016年に四代目・玉田玉秀 … 続きを読む

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

  -雰囲気のいい現場だったようですね。  中でもしのぶさんは、「これはこういうことなのかな?」といった感じで、積極的に質問をされるんです。その上、「私、緊張しちゃう」などと、ご自身の気持ちを織り交ぜながら現場にいてくださるので、私も質問が … 続きを読む

森下佳子「写楽複数人説は、最初から決めていました」脚本家が明かす制作秘話【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

  ―確かにその通りですね(笑)。  ただ、大半は史実通りですが、(小田)新之助(井之脇海)とふく(=うつせみ/小野花梨)ととよ坊の一家、序盤に登場した蔦重の恩人の花魁・朝顔(愛希れいか)など、一部に私が創作したオリジナルキャラもいます。と … 続きを読む

富田望生「とにかく第一に愛を忘れないこと」 村上春樹の人気小説が世界初の舞台化【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月30日

 今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む

Willfriends

page top