【インタビュー】「盤上の向日葵」千葉雄大 役者であれば“劣化”も必要 「内面をきちんと表現できる役者になりたい」

2019年9月7日 / 17:00

-今回、“かわいらしさ”は封印されたのでしょうか。

 封印というか、特に意識しませんでした。だから、随所に出ているかもしれません。でも、こんなこと言っているから駄目なんですよね(笑)。今回、かわいさ関係で分かったことは、自分は切り替えがうまい方だと思っていたけど、意外とそうでもないということです。一度笑ったり、かわいい表情を作ったりしてしまうと、表情筋に癖がついてしまう気がします。なので、現場ではかなり集中してシリアスでいるようにしました。

-高校生時代のシーンもありましたが、30歳での学生服姿はどうでしたか。

 自分では全然思っていないのですが、周りの方から「全然イケる」と言われたので、自信をもって臨みました! 柄本明さん(桂介に将棋を教えた唐沢光一朗役)や檀ふみさん(唐沢の妻・美子役)からは「逆に30歳になったときのシーンがどうなるか不安…」と心配されていました(笑)。

-本作をきっかけに、ご自身のキャラクターのシフトチェンジも考えていますか。

 僕も年は取るし、体形や考え方も変わるし、そのうちに「劣化」と言われるようになるだろうけど、人間を演じるのに、若さや美しさだけが大切ではないので、内面をきちんと表現できる役者になりたいし、そのためにも年相応に年齢を重ねていきたいです。だからといって、あえてシフトチェンジしようという感覚はもっていません。最近は、キラキラした学園ものや、学生役はめっきり減りましたが、まだキラキラしたいし、黄色い歓声は僕にとってプラセンタと同じ効果があるので、たまにはほしいです(笑)。

(取材・文/錦怜那)

上条桂介役の千葉雄大

 ドラマは9月8日からBSプレミアムで毎週日曜午後10時から放送。(連続4回)

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【Kカルチャーの視点】「ユミの細胞たち」の原作者、ウェブトゥーン作家イ・ドンゴン

インタビュー2025年11月17日

▽キム・ゴウンはユミ役にぴったり  –ドラマ化にはどのくらい関わっていますか。   事前にクリエーターと何回かミーティングをしました。物語の順序を入れ替えてみようとか、どこまで表現していいかなどを事前に話し合いました。ウェブトゥ … 続きを読む

尾上眞秀「お母さんやおばあちゃんが喜んでくれました」寺島しのぶの長男が舘ひろしとの共演で映画初出演『港のひかり』【インタビュー】

映画2025年11月14日

-撮影で特に印象に残った場面を教えて下さい。  近所の少年たちにいじめられた幸太が大雨の中、おじさんの家の前で黙って座り込んでいるシーンが、すごく印象に残っています。カメラに綺麗に映るように、大量の雨を降らせていたので、その水圧がものすごく … 続きを読む

『物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家の物語』(7)神々がすむ土地を語る

2025年11月14日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼玉田永教と神道講釈  銭湯の湯け … 続きを読む

ハリウッド・リメイク決定!インド発ノンストップ・アクション!「日本の皆さんにも楽しんでいただけるはず」ニキル・ナゲシュ・バート監督『KILL 超覚醒』【インタビュー】

映画2025年11月13日

-その結果、完成したこの映画では、強盗団が使う刀やナイフのほか、列車備え付けのシャッターや消火器、乗客の荷物など、一見武器になりそうにない身近なものを使った多彩なアクションが見所です。そういうアイデアはどこから生まれたのでしょうか。  私は … 続きを読む

上白石萌歌「小さなお子さまから大人の方まで幅広く届いてほしいと思います」『トリツカレ男』【インタビュー】

映画2025年11月11日

-ジュゼッペ役の佐野晶哉さんの印象はいかがでしたか。  ご一緒するのは今回が初めてでした。先に佐野さんの声が吹き込まれている状態でアフレコをさせていただきましたが、1日だけ一緒にお芝居ができた日がありました。その時に、第一声から本当に迷いな … 続きを読む

Willfriends

page top