エンターテインメント・ウェブマガジン
映画監督って大きく分けると2種類あるのかもしれません。一つは、優れた才能とテクニックを持って、どんな球が飛んできても、ものすごく面白い作品を作れるタイプ。もう一つは、どんな作品であっても否応なく自分の人生や内的なものが作品に投影されていくタイプ。細田さんは後者で、それは今後も変わらないでしょう。そして、常に変化していくものと、変わらないもの双方を描き続けていく。今年52歳になりますが、創作へのエネルギーやバイタリティーは満ちあふれています。それは、これまでよりもさらにドライブがかかっている気がしています。
次の映画も考え始めていますが、今はそれ以上、言えることはありません。ただ、「3年」という時期に関して、細田さんは「3年がギリギリ」という言い方をしています。1本のアニメーション映画を作るには、どうしても時間がかかる。ただ、今、世界の変化はものすごく著しい。もし製作に4年、5年とかかってしまうと、企画が古くなり、映画と社会との間にズレが生じてしまう恐れがある。細田さんは、仮に時代劇を作ろうと、映画というのは常に現代を描くものだと思っています。だからこそ、どうしてもそのズレを意識せざるを得ません。そういう意味で、3年がギリギリではないかと言っているのだと思います。
そうですね。でも、また新しいチャレンジに満ちあふれた作品になると思います。だから絶対に3年以内に作れるかと言ったら、それはまだ分かりません。それでも「3年」は意識したいと思っています。その一方で、今年は『サマーウォーズ』が公開から10年を迎えるのですが、「『サマーウォーズ』を見て、こんな世界を作ってみたいと思って、いまVR開発をしています」とか「ロボットやAI、ネットの未来を議論したいので、参加してもらえませんか」などといったお話を、特に最近よく頂くようになりました。それはとてもうれしく、光栄なことだと思っています。でもそれと同じように、10年前に描いた作品の世界と現実との距離が近接してきている、それも面白いなあと思っています。
いえ、そういうことではなく…。やはり映画は現代を描くものなのだと、変化するものと変わらないもの、それを10年前の作品に改めて教えられたということです。また新しい映画に挑戦していきたいと思っています。
(取材・文・写真/井上健一)
映画2025年10月17日
『ストロベリームーン 余命半年の恋』(10月17日公開) 病弱な体のため、学校にも通えず毎日独りで家の中で過ごしてきた桜井萌(當真あみ)。彼女のひそかな夢は、自分の誕生日に好きな人と一緒に見ると永遠に結ばれるという、6月の満月 「ストロベ … 続きを読む
映画2025年10月16日
-そうやって出来上がったふわふわとした初五郎の存在が、対照的に絵の道を極めようとする北斎親子の生きざまを際立たせている印象です。北斎親子についてはどのような印象を持たれましたか。 2人とも自分の意志を曲げないので、ことあるごとにぶつかり、 … 続きを読む
映画2025年10月15日
-団塚監督の印象は? 遠藤 出来上がった映像を見て、びっくりしました。予想だにしないアングルがあったり、編集にも想像がつかないような斬新さがあって面白かった。監督は、撮影中に何か言う時も、この若さでと思うぐらいとても適切でした。言うことが全 … 続きを読む
ドラマ2025年10月14日
-日々の撮影を乗り切るリラックス方法、元気と健康の秘訣(ひけつ)は? 食事、睡眠、運動にはもちろん気を遣っています。ただ大事なのは、心の持ちようだと思います。「5時間しか寝ることができなかったじゃなくて、5時間も寝ることができた」とかね。 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年10月13日
-本作の公演中の11月22日には31歳の誕生日を迎えますね。 公演中に誕生日を迎えられるのは幸せです。去年の誕生日は本を出版させていただき、イベントを行わせていただきましたが、今年は舞台俳優として過ごさせていただきます。カーテンコールなど … 続きを読む