「桂小五郎役のオファーを頂いた時は驚きました」玉山鉄二(桂小五郎)【「西郷どん」インタビュー】

2018年8月26日 / 20:50

-「八重の桜」では会津藩士を演じて、今回はそのときに敵対した長州の桂小五郎役ということで、因縁浅からぬ役ですが、演じる上で特別な思いはありますか。

 今回、桂小五郎役のオファーを頂いたときは正直、驚きました。僕は日頃から、自分がやってきた役に対する責任感を大事にしています。そういう意味で、「八重の桜」で会津藩士を演じた僕が長州の人間を演じるということは、会津の人たちから「裏切り者」と思われても仕方のないことですから。

-それでも出演を決めた理由は?

 朝ドラの「マッサン」(14~15)でお世話になった櫻井(賢)プロデューサーが関わっていたことが一番です。「マッサン」が終わってもう3年以上たちますが、今でも街を歩けば、皆さんが「マッサンだ」と言ってくれる。それほど皆さんの記憶に残る作品にめぐり会えたことを、とても感謝しています。だから、そのことに対する恩返しの気持ちと、「マッサン」以降の僕の成長も見てほしいという思いもあって、お引き受けしました。正直、櫻井さんでなければ、桂小五郎の役はやっていなかったでしょう。ただ、櫻井さんのせいで、3年ぐらい会津に足を踏み入れることができなくなりました(笑)。

-責任重大ですね。

 とはいえ、それは僕たち役者が背負っている宿命です。その分、東北や会津の方を含めた「八重の桜」を見て下さった皆さんに「さすがだな」と思っていただけるよう、しっかりと桂を演じて、いい意味で心に爪痕を残せればと思っています。

(取材・文/井上健一)

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

稲垣吾郎「想像がつかないことだらけだった」ハリー・ポッターの次は大人気ない俳優役で傑作ラブコメディーに挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月13日

 稲垣吾郎が、2026年2月7日から開幕するPARCO PRODUCE 2026「プレゼント・ラフター」で傑作ラブコメディーに挑む。本作は、劇作、俳優、作詞、作曲、映画監督と多彩な才能を発揮したマルチアーティスト、ノエル・カワードによるラブ … 続きを読む

DAIGO「クリスマス気分を盛り上げてくれる作品なので、『パーシーのクリスマス急行』にぜひ乗車してください」『映画 きかんしゃトーマス サンタをさがせ!パーシーのクリスマス急行』【インタビュー】

映画2025年12月12日

-パーシーのように、与えられた仕事を楽しくやるコツがあれば教えください。  仕事があることが幸せ。シンプルにそういう意識を持ってやっています。僕もミュージシャンを目指していろいろとやっていましたが、思うように行かなくて。でも、音楽に対する情 … 続きを読む

高橋克典「これは吉良の物語でもあるのだと感じていただけるような芝居をしたい」 堤幸彦「『忠臣蔵』は、演劇的に言えば1丁目1番地的な作品」 舞台「忠臣蔵」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月10日

-堤さんと高橋さんは高橋さんのドラマデビュー作以来のタッグと聞いています。堤さんは高橋さんの吉良上野介にどのような期待を寄せていますか。 堤 ぴったりだと思いますよ。生き馬の目を抜く芸能界で酸いも甘いも知り尽くしていますから。デビューの瞬間 … 続きを読む

生田斗真が驚きの一人二役!「最初から決まっていたわけではありません」制作統括・藤並英樹氏が明かす舞台裏【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月8日

-治済に対する仇討ちのため、対立関係にあった蔦重と松平定信(井上祐貴)がタッグを組む展開にも驚かされると同時に、思わず胸が熱くなりました。 藤並 白河藩に戻った後の定信は、それまでとは打って変わって、大田南畝や山東京伝に本を書かせているんで … 続きを読む

板垣李光人「最初から、戦争を考えて見るのではなく、実際に見て感じたことを広めていっていただければ、それが一番うれしいです」『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』【インタビュー】

映画2025年12月5日

-戦場で、田丸が絵や漫画を描くことにどのような意味があったと思いますか。  功績係に任命された田丸には、もちろん何かを書き記すという使命感もあったでしょうが、いつ自分や仲間が命を落とすか分からない状況の中で、自分の世界の中で向き合えるものが … 続きを読む

Willfriends

page top