エンターテインメント・ウェブマガジン
以前の吉之助は、「斉彬様(渡辺謙)がそう言うから」という理由で信じていただけで、自分の目で一橋様を見極めていたわけではありません。今では、取り巻く状況もお互いに重ねてきた時間も、当時とは変わっています。そこで1人の人間として向き合ってみたら、どうも違う…と。信じていたのとは違う人間で、そのために民が苦しむ…。それが分かった瞬間にたもとを分かつ。そんな流れになっています。
完全に「徳川を討つ」と決意するまでは、磯田屋で一緒に過ごした日々や、(橋本)左内さん(風間俊介)と3人でいたときのことを、きちんと自分の中に置いておこうと思っていました。最後の最後まで「自分の思うような人であってほしい」という希望を持ち続けながらも、ある時点で「この人は違う。もう駄目だ」となる。その間で引っ張られていく気持ちを大事に演じようと。その後は、「地の果てまで追い詰めてやる」というせりふがあるように、息の根を止めるつもりで戦うことになります。
僕は「鬼モード」と呼んでいるのですが(笑)、今は倒幕のために非情な人物に徹しています。とはいえ、人情も捨てることができず、苦しさが積み重なっていく。やっぱり、政治をゼロから立ち上げていくのは向いていないと、自分でも思っていたのではないかと思います。他人の立場に立ち過ぎる人なんです。よく言えば、人情家。明治に入るとすぐに引退して薩摩に帰ってしまいますが、その気持ちがだんだん分かってきました。
ここからが一番面白いところです!皆さんが知る西郷さんが登場して、物語が大きく動いていくのはここから。それを見て「この人はどんな若い時代を過ごしてきたのかな?」と興味を持ったら、DVDやオンデマンドで第1回からさかのぼる。そういう見方もお薦めです(笑)。
(取材・文/井上健一)
映画2026年11月5日
-3人のキャラクターに共感はできましたか。 そのキャラクター全部に共感できるというのは、あまりないのですが、ポイントポイントでは、そりゃそうだよねって思う共感はありました。ただ、それは違うぞと思ったところもたくさんありました。 -神名役の … 続きを読む
映画2026年11月3日
-お話を伺っていると、参加した皆さんが一丸となって作り上げたすてきな現場だったことが感じられます。 相葉 原作・脚本の平山讓さんは、取材から含めて30年くらいこの作品と向き合っていますし、稲垣(壮洋)監督も何年もの時間をこの作品に費やしてい … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年10月31日
-改めて、この作品の魅力はどんなところにあると感じていますか。 僕は、生きていく中で「解釈力」が大事だなと思っています。生きているといろいろなことが起きますよね。大変な状況や苦しいこと、大失敗もある。でも、起こった事実は変えられなくても、 … 続きを読む
映画2026年10月31日
「クジラに落ちた男」(16日公開)★★★ 父を知り、父を乗り越える 巨大なマッコウクジラに丸のみにされた17歳のジェイ(オースティン・エイブラムス)が、亡き父の教えを頼りに脱出を図る。ブライアン・ダッフィールド監督が描くのは、「ピノキオ」 … 続きを読む
映画2026年10月30日
-以前お話を伺った際、柳楽さんはご自身のお芝居について「以前は自分を役に寄せていくやり方をしていたが、『浅草キッド』の後からは、自分のパーソナルな部分を役に反映させて演じるようにしている」というお話をされていました。今回、竜二という役に対し … 続きを読む