「僕と(鈴木)亮平の関係そのままの感覚でやってみました」谷田歩(木場伝内)【「西郷どん」インタビュー】

2018年5月13日 / 20:50

-鈴木さんとは舞台でも共演されたそうですが、印象は?

 ものすごく役に入り込みます。現場の雰囲気は主役で決まりますが、あんなに努力しているのに「頑張っている」という空気を感じさせず、明るく振る舞えるのも立派。本当にいい主役です。

-今回、鈴木さんと共演した感想は?

 思い切り声を張り上げて、まるで舞台のような言葉と体のぶつかり合いができたので、気持ちよかったです。役人に向かっていこうとする吉之助を、木場が体を張って止める場面なんか、亮平は体が大きい上に本気でやるので、こっちも必死で…。事前に2人で「こうしよう」みたいな話もしていたのですが、気が付いたらヘッドロックをしていました(笑)。でも、それも彼が引き出してくれたもので、いい芝居になりました。

-鈴木さんの熱いお芝居は、このドラマを引っ張っていますね。

 芝居をする上で常に「もっと何かないか?」と探しながらやっているようですが、聞いてみたら、それは渡辺謙さんから受け継いだ“謙さんイズム”だそうです。

-谷田さんはこれまで、「江~姫たちの戦国~」(11)、「真田丸」(16)といった大河ドラマにも出演されていますが、「西郷どん」の魅力はどんなところに感じていますか。

 今までは1、2話ぐらいしか出演していなかったので、ここまで主役に絡むことができる役は初めてなんです。撮影に入る前からワクワクしていましたが、相手が亮平だったおかげで想像以上に楽しくて。また、今回は幕末が舞台ということで、戦国よりも時代が現代に近いので、より今の自分に近い気持ちで取り組むことができるのも面白いです。

-撮影以外で、島の思い出はありますか。

 島の方は皆さん温かくて親切でした。よく覚えているのは、沖永良部島で撮影が終わった後、亮平と飲みに行った夜のこと。最初は僕たちの他に一組ぐらいしかお客さんがいなかったんです。ところが、皆さんが次々と「鈴木亮平がいる」と電話をかけたらしく、数時間後にはお店がいっぱいになってしまって…(笑)。でも、皆さんフレンドリーで、ものすごく盛り上がって楽しかったです。

(取材・文/井上健一)

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

前田旺志郎「世の中に関心を持つ大切さに気付いた」窪塚愛流「止まっていた時間が動き出した」初共演の2人が福島原発事故を題材にした映画で感じたこと『こんな事があった』【インタビュー】

映画2025年9月16日

-お芝居に悩んだり、難しさを感じたりすることはありませんでしたか。 前田 たくさんあります。でもその都度、松井監督と相談しながら進めていきました。迷ったときは、松井監督を信じればいい、という信頼関係が出来上がっていたので。 窪塚 松井監督は … 続きを読む

グイ・ルンメイ、真利子哲也監督「お互いが思い合うからこそすれ違う。でもそこには愛があるという家族の形を描きたかった」『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』【インタビュー】

映画2025年9月12日

-ルンメイさん、夫・賢治役の西島秀俊さんの印象はいかがでしたか。 ルンメイ 今回西島さんと一緒にお仕事ができたことはとても光栄でした。西島さんは経験豊かな方なので、私は現場でとても安心して演技をすることができました。西島さんがいろんなエネル … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(3)無鉄砲小僧、恐れを知らぬ行動力

舞台・ミュージカル2025年9月12日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼無鉄砲小僧、恐れを知らぬ行動力 … 続きを読む

北村匠海 連続テレビ小説「あんぱん」は「とても大きな財産になりました」【インタビュー】

ドラマ2025年9月12日

-小学生の頃、絵画教室に通われていたそうですが、演じる上で役立った部分はありますか。  僕は子どもの頃から、絵画教室に通ったり、自宅では粘土で架空のモンスターを作ったりしていました。そういう創作を楽しむ部分は、嵩に通じるものがありました。前 … 続きを読む

中山優馬「僕にとっての“希望”」 舞台「大誘拐」~四人で大スペクタクル~の再始動で見せるきらめき【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年9月11日

-なるほど。そうして前に進んだ先に、どんな未来をイメージしていますか。  先のことはあまり考えていないです。友達たちが家を建てたり、子どもが生まれたりしているのを見ると、そうした未来を自分が持ったらどうなるんだろうなと考えることはありますが … 続きを読む

Willfriends

page top