「篤姫と斉彬の関係には、私自身が渡辺謙さんを尊敬する気持ちが表れています」北川景子(篤姫)【「西郷どん」インタビュー】

2018年4月8日 / 20:50

-主人公の西郷吉之助を演じる鈴木亮平さんの印象は?

 鈴木さんはとにかくいつも全力です。初めて長時間ご一緒したのが、第5回の御前相撲のシーンだったのですが、私や(渡辺)謙さんのリアクションを撮っていて、ほとんど映らないようなときでも、土俵から落ちることもいとわずに全力で相撲を取ってくださって。これから1年続く大河の主役にけがをさせるわけにはいかないと思って「無理しないでください」と申し上げたところ、「やっぱり気持ちだから」と。ここまでやられるのかと、一緒にやるたびに尊敬してしまいます。

-家定役の又吉直樹さんと共演した感想は?

 又吉さんが家定と聞いたときから、いい夫婦になるという確信がありました。家定はぼんやりした人と言われていますが、実は心が優しかったり、絵の才能があったりと、いろいろと秀でた部分があった人物として描かれています。又吉さん自身もお笑いだけでなくファッションや絵にも詳しくて、小説も書かれるというアカデミックなイメージが強い方。そういうイメージが家定とリンクして、とてもお似合いです。物語の中には重苦しい部分もありますが、家定と篤姫は一緒に花を見たり、柿の絵を描いている家定を篤姫がにこやかに見守ったり、ほのぼのしたシーンになっています。視聴者の方にとって癒やしになるといいですね。

-斉彬役の渡辺謙さんとは2度目の共演だそうですね。

 前回は民放の単発ドラマで親子役だったのですが、謙さんが冗談を言って現場を和ませてくださったのに、私の方が緊張してしまい、話し掛けることができませんでした。今回は一緒に過ごす時間も長く、鹿児島ロケでもご一緒させていただいたので、私の方から話し掛けていろいろなお話をすることができました。お芝居についても、私が不安を感じているといろいろとアドバイスをくださるのですが、やっぱりその通りにやるとうまくいくんですよね。こうしたらもっと伸びると、私の可能性を信じてアドバイスをくださったので、ますます尊敬しました。役の上でも、篤姫と斉彬の関係には、私自身が謙さんを尊敬している気持ちが表れていると思います。

-お二人の共演では、第7回で一緒にカステラを食べる場面も良かったです。

 あの場面は、台本に「食べる」と書いてなかったんです。カットがかからないままやっていたら、謙さんがアドリブで「食べろ、食べろ」と薦めてきて…。私が所作などを気にして迷っていたら、謙さんが手でつかんで食べて見せてくれたので、「じゃあ、いいのかな…?」と戸惑いながら食べました(笑)。コミカルなシーンになっていたし、謙さんとのアドリブで生まれたものが使われたので、うれしかったです。

(取材・文/井上健一)

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

相葉雅紀「チームメイトの障がい者の皆さんから、ものすごい熱量を感じました」黒島結菜「相葉さんは本物の野球チームの監督のようでした」実際の障がい者たちとも作り上げた奇跡の物語『4アウト ─もう一度、プレイボール─』【インタビュー】

映画2026年11月3日

-お話を伺っていると、参加した皆さんが一丸となって作り上げたすてきな現場だったことが感じられます。 相葉 原作・脚本の平山讓さんは、取材から含めて30年くらいこの作品と向き合っていますし、稲垣(壮洋)監督も何年もの時間をこの作品に費やしてい … 続きを読む

山崎育三郎「一番、自分に近い存在」 ミュージカル「ファインディング・ネバーランド」が伝える「解釈力」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年10月31日

-改めて、この作品の魅力はどんなところにあると感じていますか。  僕は、生きていく中で「解釈力」が大事だなと思っています。生きているといろいろなことが起きますよね。大変な状況や苦しいこと、大失敗もある。でも、起こった事実は変えられなくても、 … 続きを読む

【映画コラム】10月の公開映画から

映画2026年10月31日

「クジラに落ちた男」(16日公開)★★★ 父を知り、父を乗り越える  巨大なマッコウクジラに丸のみにされた17歳のジェイ(オースティン・エイブラムス)が、亡き父の教えを頼りに脱出を図る。ブライアン・ダッフィールド監督が描くのは、「ピノキオ」 … 続きを読む

柳楽優弥「川栄さんと真剣に作品に向き合ってきた」川栄李奈「柳楽さんを信頼しています」共演4度目の2人が伝説的作品に挑む『RYUJI 竜二』【インタビュー】

映画2026年10月30日

-以前お話を伺った際、柳楽さんはご自身のお芝居について「以前は自分を役に寄せていくやり方をしていたが、『浅草キッド』の後からは、自分のパーソナルな部分を役に反映させて演じるようにしている」というお話をされていました。今回、竜二という役に対し … 続きを読む

横浜流星に「流星をよろしく」の声続々 『国宝』脚本家・奥寺佐渡子が「LOST10」で感じた愛される人柄【インタビュー】

ドラマ2026年10月30日

-小駒と直の掛け合いで工夫したことはありますか。  小駒と直は年齢も職業も育ちも違い、仲良くなれる要素も、バディになれる要素も全くないと思ったので、まず2人の共通点を考えました。刑事も保険調査員も、被害者や遺族が一日でも早く安心できるように … 続きを読む

page top