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鈴木さん、高梨さん、北村さん、高橋さんと一緒のシーンが多いので、5人で相談しながら、リハーサルやテストを綿密にやっています。とはいえ、鈴木さんもおちゃめなところがあって、待機している間に「こんなにセットが大きいと、せりふが届かないでごわす」みたいなことを言うんです(笑)。そうすると、他の皆さんも「ごわすなあ」と応えて、私にも「タマどんはどう思うでごわす?」みたいな感じになるので、すごくいい雰囲気を作ってくださっています。
時代劇は初めてですが、やってみてその難しさを知りました。今回、特に苦労しているのが、アドリブへの対応。以前、民放のドラマで西田敏行さんとご一緒したとき、アドリブに関してはかなり鍛えられたのですが、時代劇は全く別物です。皆さんのアドリブに応えようとすると、「これは江戸時代の言葉遣いとして正しいかな?」というところから気にしなければいけませんから。ただ、みんなで相談できる空気感はあるので、リハーサルの段階で「そのアドリブを入れるのであれば、せりふをどう直したらいいか聞いてきます」と相談しながらやっています。
磯田屋のセットは、奥の方でどんちゃん騒ぎをしている人たちまで見えるような作りで、ちょっとなまめかしい雰囲気もあるので、他の場面との対比は良く出ていると思います。北村さんも「磯田屋のセットに入ると、別のスイッチが入る」とおっしゃっていたので、皆さんもやりやすいのではないでしょうか。
面白いですね。磯田屋には中央にいけすがあって、ふすまを開けると遠くからでもそれが見えるんです。当時の建物を再現したそうで、開放感のある作りが味わい深いです。私が勉強していたのは近代建築ですが、江戸時代にこういう建物があったのかと思うと、日本家屋の魅力を改めて感じました。
今まで学んだことを生かして、常にベストを尽くそうという気持ちで臨んでいます。以前、民放のドラマでご一緒した生瀬勝久さんから、いろいろなアドバイスを頂きました。その中に、「君は目が大きいんだから、まばたき一つでも意味を作れ。無駄にまばたきをするな」というものがあります。「まばたきをするタイミング一つで、うそをついているのか、驚いているのか表せる」と。なので、それを常に頭の片隅に置き、考えてまばたきをするようにしています。第10回の病に伏せる場面では、多めにまばたきをするようにしたのですが、皆さんに違和感なく見てもらえたらいいですね。
壮大なセットの作り込みや、関わっている人たちの隙のなさはさすが大河だと思いました。私はエキストラの方とお話しさせていただく機会も多いのですが、皆さん、長時間の撮影にも一丸となって取り組んでいて、緊張感はありながらもアットホームな現場です。それは、鈴木さんが作り上げる空気感のおかげもあると思います。そういう居心地の良さは、出演者同士の距離感に表れてくるので、見ている方にも伝わるのではないでしょうか。
(取材・文/井上健一)
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