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交通渋滞をしている場所や、人の往来が多い所では撮れず、カーチェイスや爆発や銃撃は許可が下りないということも、やってみて分かりました。ただ、大阪の行政当局が強力なサポートをしてくれたので、私たちも臨機応変に対応しました。例えば、劇中に水上バイクのチェイスシーンがありますが、もともとは路上でカーチェイスをする予定でした。でもそれは無理で、代わりに「川の上なら」と許可が下りたので、水上バイクに変更した結果、あの場面が出来上がりました。冒頭の、居酒屋で女殺し屋たちとやくざが戦う場面も、路上の設定を室内に変更しています。
逆にそれが良かった面もあります。例えば、拳銃。調べていくうちに分かったのが、日本の警察は1丁の拳銃に5発しか弾を込めてはいけないということ。再装填はできないそうです。撃ち尽くしたらそれで終わり。なので、この映画でもそこを意識して、弾切れしたら他の拳銃を取ってきて撃つようにしました。私がよくやる2丁拳銃もそうです。この作品では、手錠でつながれた2人の男が、それぞれ1丁ずつを持つ形でやってみました。そういうふうに規制をうまく使うことで、より面白くなった部分もあります。
園村さんは頭が良く、勤勉で努力家で、とてもクリエイティブな人。彼のチームはさまざまなアイデアを持っていて、時にはあり過ぎるぐらいで、これもあれもとアクションがてんこ盛り。私が「もういいよ」と抑えるほどでした(笑)。とはいえ、一生懸命考えているので、もう少し調整してほしいとお願いすれば、すぐに対応してくれるところも素晴らしかったです。
アクションを通じて、ストーリーや人間性や、さまざまな感情を表現することができます。また、アクションはミュージカルのように美しく撮ることもできます。アクションのためのアクションではなく、アクションシーンを通じて、人生や友情の意味など、いろいろなことを皆さんに考えてほしい。そう思いながら映画を作っています。
ストーリー展開が大切です。ストーリーを追ううちに真相が解明され、最後はエンディングでスカッとした気分になる。そういうふうに観客を引き込んでいくことが大事なので、演出も編集も重要な作業。今回は、ぬれぎぬを着せられた人物が、自分の無実を晴らすために困難を乗り越えていく話なので、私はこれを(アルフレッド・)ヒッチコック風の作品にしたいと考えていました。
(取材・文・写真/井上健一)
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