「赤山の最期の場面は、鈴木亮平くんに『これから1年間頑張って』という気持ちを込めました」沢村一樹(赤山靭負)【「西郷どん」インタビュー】

2018年1月28日 / 20:50

-島津斉彬役の渡辺謙さんと一緒の場面も多かったですが、共演した感想は?

 やっぱりすごいと思いました。僕だったら「時代劇でこういう動きをしてはいけない」、「当時の侍はこういうことはやらなかった」と思ってしまうようなときでも、謙さんは何か思い付くと、誰も考えないような小道具を「持ってきて」と頼んだりするんです。その小道具の使い方もまた見事で…。驚きました。1年間、大河の主役を張った経験と、世界に向けて日本の侍の生きざまを発信している中から生まれた自信のようなものが、背中にドンとあるのが見えた気がしました。

-“お由羅騒動”で命を落とした赤山にとって、西郷や大久保はどんな存在だったのでしょうか。

 一筋の光みたいな存在だと思います。赤山は無念の思いを抱えたままこの世を去ることになりましたが、西郷や大久保がいたおかげで、未練なく思いを託すことができたのではないでしょうか。

-赤山の最期の場面は、どのようなお気持ちで臨まれましたか。

 夏の暑い日で、汗がダラダラ流れるような状況でしたが、その汗がとても心地よく、逆に集中できました。暑くて良かったと思うぐらいで。撮影中は、赤山の死を知った西郷や教え子たちが「何かしなければ」という気になるように、と考えながら演じていました。そこには、沢村一樹として、鈴木亮平くんに対して「これから1年間頑張って」という気持ちも込めました。

-ここまで赤山を演じてきた感想は?

 この役が決まったとき、本当に良かったと思いました。それは、先ほども言った通り、鈴木くんに鹿児島というものを教えられるし、逆に向こうも教えてほしいだろうから、お互いにいい関係を築くことができると考えたからです。だから、スタート時点で鹿児島出身の僕がこの役をやるのは、きっと意味があるに違いないと。自動車が燃料を最も消費するのは、エンジンをかける時。そういう意味では、鹿児島からスタートするこの物語のエンジンの一端を担えて、本当に良かったです。

-西郷役の鈴木さんと大久保役の瑛太さんに何か言葉を贈るとしたら?

 「楽しみにしています」ですね。これから大変な思いもするでしょうけど、1年間やり通した後、明治という時代と薩摩という場所に触れたことで自分の中で何か変化があったのか。それを1年後に聞くのが楽しみです。

(取材・文/井上健一)

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

パク・ジョンミン「一人二役は想像以上に大変でした」韓国のヒットメーカーが「ガス人間」に続いて送り出すサスペンス・ミステリーで熱演『顔 -かお-』【インタビュー】

映画2026年8月28日

-劇中ではそんなご苦労を感じさせない名演でした。  実は、最初にオファーをいただいたのは、ドンファン役だけだったんです。でも、脚本が面白かったためについ欲が出てしまい、僕の方から「ぜひヨンギュもやらせてください!」とヨン監督にお願いしたんで … 続きを読む

【映画コラム】「生き残る」とは何か『ラスト・サバイバー』『シェルター』が描く極限の人間ドラマ

映画2026年8月28日

『シェルター』(8月28日公開)  スコットランド沖の孤島に建つ灯台を隠れ家にして、愛犬と共にひっそりと暮らす元特殊部隊員マイケル・メイソン(ジェイソン・ステイサム)。  ある日、週に一度、叔父と共に船で生活物資を届けに来る少女ジェシー(ボ … 続きを読む

安田章大「僕が演じられたのは、のんちゃんのおかげ」のん「安田さんとの出会いは衝撃でした」自閉スペクトラム症の兄とその妹役で初共演『平行と垂直』【インタビュー】

映画2026年8月28日

-お二人の息の合った現場の様子が伝わるすてきなお話です。劇中でも本当の兄妹のようで、初共演とは思えませんが、撮影中、お互いの共通点を感じたことはありますか。 安田 のんちゃんは、何かを伝えようとするとき、自分の言葉でこんなふうに伝えたいと、 … 続きを読む

井桁弘恵、幼少期のバレエの経験が今の「度胸」に 「バレエの魅力をもっと伝えたい」「SWAN -Ballet cross Reading-」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年8月28日

 ドラマ「そこから先は地獄」(日本テレビ)で主演を務め、映画『教場 Requiem』など数々の映画やドラマに出演、「おしゃれクリップ」(日本テレビ)ではMCも務める井桁弘恵。9月4日から上演される「SWAN -Ballet cross Re … 続きを読む

早瀬憩「撮影中は朝子と一心同体で生きた感覚がありました」感動のヒューマンサスペンスで入魂の演技『私はあなたを知らない、』【インタビュー】

映画2026年8月27日

-中野監督は、早瀬さんのクランクアップ時の様子について「崩れ落ちるように」と語っていますが、当時の心境はいかがでしたか。  撮影中は朝子と一心同体で生きた感覚があったので、クランクアップしたときは「うれしい」でも「寂しい」でもなく、何とも言 … 続きを読む

page top