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やっぱりすごいと思いました。僕だったら「時代劇でこういう動きをしてはいけない」、「当時の侍はこういうことはやらなかった」と思ってしまうようなときでも、謙さんは何か思い付くと、誰も考えないような小道具を「持ってきて」と頼んだりするんです。その小道具の使い方もまた見事で…。驚きました。1年間、大河の主役を張った経験と、世界に向けて日本の侍の生きざまを発信している中から生まれた自信のようなものが、背中にドンとあるのが見えた気がしました。
一筋の光みたいな存在だと思います。赤山は無念の思いを抱えたままこの世を去ることになりましたが、西郷や大久保がいたおかげで、未練なく思いを託すことができたのではないでしょうか。
夏の暑い日で、汗がダラダラ流れるような状況でしたが、その汗がとても心地よく、逆に集中できました。暑くて良かったと思うぐらいで。撮影中は、赤山の死を知った西郷や教え子たちが「何かしなければ」という気になるように、と考えながら演じていました。そこには、沢村一樹として、鈴木亮平くんに対して「これから1年間頑張って」という気持ちも込めました。
この役が決まったとき、本当に良かったと思いました。それは、先ほども言った通り、鈴木くんに鹿児島というものを教えられるし、逆に向こうも教えてほしいだろうから、お互いにいい関係を築くことができると考えたからです。だから、スタート時点で鹿児島出身の僕がこの役をやるのは、きっと意味があるに違いないと。自動車が燃料を最も消費するのは、エンジンをかける時。そういう意味では、鹿児島からスタートするこの物語のエンジンの一端を担えて、本当に良かったです。
「楽しみにしています」ですね。これから大変な思いもするでしょうけど、1年間やり通した後、明治という時代と薩摩という場所に触れたことで自分の中で何か変化があったのか。それを1年後に聞くのが楽しみです。
(取材・文/井上健一)
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