エンターテインメント・ウェブマガジン
高畑充希がヒロインの小橋常子を演じている連続テレビ小説「とと姉ちゃん」に、22週から家電メーカー・アカバネ電器製造の社長・赤羽根憲宗役で古田新太が登場している。雑誌『あなたの暮し』の商品試験の記事で自社製品のアイロンなどを粗悪品として批判された赤羽根は、記事のせいで売り上げが落ち込んだと、常子たちに憎悪の念を抱き、嫌がらせを始める。朝ドラ「あまちゃん」(2013年)でもクセのある“太巻”社長を演じた古田が、赤羽根という人物をどう捉えているのか、本音を語った。
前回と同じ悪役といえど、今回はコミカルな部分がないよね。結構ちゃんと『あなたの暮し』を恨んでいる企業の社長役。しかもこの社長が本気なんです。特に赤羽根は戦争に行って帰ってきて、そこから町工場を企業にまでした人なので、常子たちに対して「てめぇら邪魔する気か!」みたいなところがある。かなり重たい感じです。
充希とは、前に舞台で親子役やっていて、その時に随分仲良くなっているので、今回も現場で会ったら懐いていました。だからその時に「懐いてるだろ!」「おまえ、たたきつぶしてやるからな!」と言ったんです。それに対して充希は「うふぇふぇふぇ」みたいな反応でした(笑)
充希は「早く焼き鳥屋に連れて行って」と、それしか言わない。「おいしい焼き鳥屋があるから連れてってやるよ」という話が4、5年越しになっていて、今回の共演が決まってからあいつの頭の中にはそれしかない。まだ約束を果たせていないので。
戦後を必死に生きている人の一つの生き方だったと思います。赤羽根自身は「あの貧しい暮らしに戻るのは嫌だ」と思っていて、せっかく一代で12年かけてこれだけの従業員を抱えるようになったのに、「『あなたの暮し』ごときに批判されて物が売れなくなるなんて」と思っている。こっちにはこっちの正義があるし、高度成長にこれから入ろうという時期に「みんながもっともっと消費しなければならないんだ」という信念を持っているんだと思います。
赤羽根は常子とは考え方が正反対で「安い電化製品を庶民に」という考え方。「質が悪いと駄目だ」「製品を使うことで、事故が起こったり不都合があってはいけない」と考える「あなたの暮し」側と、「製品をみんな欲しがっているんだから、うちはどこよりも安く提供してあげているんだ」と考えるアカバネ側のぶつかり合いなんです。つまり、正義のあり方が違うんです。赤羽根は「庶民に手に入る夢を売る」という考え方で「洗濯機だけしか持ってない人より、洗濯機とトースターと炊飯器を持っている人の方が心が豊かになれるじゃないか」と真剣に思っているんです。
小橋社長が編集部員を守りたいと思っているのと同じように、赤羽根社長も200人の従業員の生活を守りたいと思っている。物語の描き方としては完全に悪者ですが、当時の日本の世情を考えると、彼のような生き方もあり得たんじゃないか、と感じています。「うちの製品でけがした人もいるかもしれないけど、製品を買った時のみんなの幸せそうな顔をおまえら見てねえだろ」というねじ曲がった正義、信念を持っている人だと解釈して役を作っています。
おいらはどっちかというと赤羽根派ですね。「高くて良い物」よりも「安くて面白い物」の方がいい。赤羽根の炊飯器というのは、“つまみ”などの温度が上がり過ぎて、炊き上がるとやけどをしちゃうぐらい熱くなる。でも、そっちのほうが欲しいよね(笑)。それを友達に「ちょっと米見てくれ」って言って、相手がやけどしたらゲラゲラ笑うみたいな。もちろん、駄目なんだけど(笑)。
お金持ちになってぜいたくを楽しんでいるという表現だと思うのですが、必ず何かしら食べている。それがカニだったり、ステーキだったりすき焼きだったりするのですが、朝見るにはヘビーだと思います。おいらだったら朝からステーキを食ってる奴は見たくないですね(笑)。
春ぐらいに「後半に出られませんか? 結構な悪者です」とオファーを受けました。よくよく聞いたら、唐沢(寿明)さんと充希の前に立ちはだかるという話だったので、それは面白そうだなと引き受けました(笑)。数字(視聴率)のいい作品に途中参加することほど怖いものはないんだけど。「おいらが出だしてから数字が下がったらどうしよう…」っていう。
2人とも顔が似ているよね。前に充希と飲んでいる時に「おまえ、唐沢さんに似ているって言われない?」って聞いたら「よく言われます」って。そんなことを言っていたら「『とと姉ちゃん』が決まった」と言うので「相手は?」と聞いたら「唐沢さんだ」と。おいらは「ウッシッシッシ」って思ったの。2人のツーショットがテレビで見られるわって。でも、テレビに写ったらそんなに似てなかったんだけど(笑)。
ただ、今回2人が演じるのは「庶民の暮しを安全に、快適に」という正義感を持っている「あなたの暮し」の社長と編集長役。ものすごく説得力があっていいなと思う。“秘めた目”をしてないというか、真っすぐ見詰める2人だからこそ、同じ方向を見詰める2人として、すごく絵的に力があると思います。
舞台・ミュージカル2026年4月25日
内館牧子によるベストセラー小説『老害の人』が、リーディングドラマとして舞台化される。出演者は、友近と千葉雄大の二人だけ。登場人物のすべてを、二人が自在に演じ分ける。 物語の主人公は、小さな玩具屋を大企業に育てた元社長の福太郎。老いてなお … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年4月25日
小手伸也が舞台初主演を務める「俺もそろそろシェイクスピア シリーズ『コテンペスト』」が、6月27日から上演される。公演に先立ち、小手が取材に応じ、本作への思いを語った。 本作は、シェイクスピアの最後の作品「テンペスト」の設定を現代に置き … 続きを読む
映画2026年4月24日
『人はなぜラブレターを書くのか』(4月17日公開) 2024年、千葉県香取市で定食屋を営む寺田ナズナ(綾瀬はるか)は、ある青年に宛てて手紙を書く。 24年前、当時17歳だったナズナ(當真あみ)は、いつも同じ電車で見かける高校生の富久信介 … 続きを読む
ドラマ2026年4月23日
NHKで好評放送中の連続テレビ小説「風、薫る」。田中ひかるの著書『明治のナイチンゲール 大関和物語』を原案に、明治時代、当時まだ知られていなかった看護の世界に飛び込んだ一ノ瀬りん(見上愛)と大家直美(上坂樹里)という2人のナースの冒険物語 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年4月23日
舞台「鬼滅の刃」其ノ陸 柱稽古・無限城 突入が6月13日から上演される。原作漫画「鬼滅の刃」はコミックスの全世界累計発行部数が2億2000万部を突破。その大人気作品の舞台化で、シリーズ6作目となる本作では、柱稽古、そして無限城の戦いを描く … 続きを読む