「小日向さんとの夫婦役は楽しかった。だから今、秀吉ロスです」鈴木京香(寧) 【真田丸 インタビュー】

2016年8月7日 / 20:45

 NHKの大河ドラマ「真田丸」で、豊臣秀吉(小日向文世)の正室、寧を演じている鈴木京香。誰よりも秀吉の冷徹な一面を知りながら、深い愛情を注ぎ続ける寧の思いを語る。

 

寧役の鈴木京香

寧役の鈴木京香

-出演依頼を受けた時の心境は?

 北政所役と聞いて、とうとう私もそんなすてきな女性がやれるようになったのかと思って軽く興奮しました。賢女、そして心の優しい女性という感じ。「ベスト・オブ・歴史上の女性」です。

-脚本の三谷幸喜さんからの要望は?

 「(イメージは)肝っ玉母さんだ」と言われました。「体重を10キロ増やしてほしい」とおっしゃるので、「うち掛けを着ていると分からないのでは」と言ったら、三谷さんは「顔だけ10キロ太ったようにしてくれればいいです」って(笑)。互いにふざけながら、そんなやり取りをしました。

-今回の寧をどうとらえていますか。

 政治的なことで意見は言わず、家の中のことは采配を振るった女性。それに長年ずっと一緒にいたら、男女の嫉妬心よりも情の部分が強くなるでしょうから、側室とも女性同士の対立のようにはしたくないと思っていました。三谷さんの脚本でもそうなっていました。

-捨を亡くした茶々(竹内結子)が寧に抱きしめられて初めて泣くシーンは、寧と茶々の新しい形でしたね。

 あのシーンには、寧がまだ大人になり切れていない茶々を見た時に、いたわりの気持ちから思わず抱きしめるという自然な流れが描かれていて、自分でも大好きなシーンになりました。

-寧は老いていく秀吉をどう見ていたのでしょうか。

 頭脳明晰(めいせき)で、人の懐にすっと入っていく、そして明るい。そんな秀吉の個性が薄れていくのを見るのは悲しかったと思います。でも看病のためとはいえ、一緒に長くいられてうれしさもあったでしょうね。

-豊臣家で印象深いシーンは?

 一番幸せだったのは、大坂城の中庭で、家族みんなでサトイモを「熱い熱い」って言いながら食べているシーン。秀吉のかわいらしさに、思わず「皮むいて食べてちょー」っていうアドリブが飛び出したぐらいです。

-寧は秀吉のいない余生をどう過ごしたと思いますか。

 自分が手塩にかけて育て上げた子どもたちのことが気になっていたと思うので、遠くからただ祈り続けていたのではと考えています。ただかつての家臣たちの争いに関しては、平和な世の中を作って維持してくれる人が勝つだろうと思っていたはず。寧にとってはそれが家康殿(内野聖陽)だったのでしょうね。

-小日向さんとの共演はいかがでしたか。

 何度も夫婦役をしたこともありますし、恋人役もあります。小日向さんの秀吉を支える妻というのはすんなりと入ってきました。何の苦労もなく、とにかく楽しかったです。だから今、秀吉ロスで(笑)。現場でも少し寂しいですね。

-今回は秀吉と寧の出会いからではなく大坂城から始まりました。難しかったのでは?

 そうですね。でも、小日向さんとは過去の積み重ねがあるので、これまでのいろいろな作品や歴史の本を通して知っている寧と秀吉の関係性を、まるで私たちで演じる寧と秀吉の間に起きた出来事のように置き換えることができました。二人の間にどんな歴史があったのかということが、全く苦労せずに心の中で描けたと思います。秀吉の死をみとる時に、二人の思い出として、ありありとよみがえってきて、死の間際なのに、無意識にほほ笑んでいる時もありました。「あんなこともこんなこともあったわね」と思いながら小日向さんの顔を見ていたら自然とそんな表情になっていました。

-尾張弁はいかがでしたか。

 方言をしゃべる役はとても好きですし、実は寧を演じる際は尾張弁に随分助けられています。優しさや気取りのなさが表現しやすいからです。かわいい方言で大好きです。


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【インタビュー】「賭ケグルイ」注目の“ライダー俳優”高杉真宙 ライバルたちの活躍は「自分にとって大きなエンジンに」

ドラマ2018年1月15日

 近年の映画、ドラマ界を席巻している、菅田将暉、佐藤健、福士蒼汰、竹内涼真、吉沢亮…。彼らは全員、特撮テレビドラマ「仮面ライダー」シリーズに出演していた“ライダー俳優”だ。シリーズ自体が“若手俳優の登竜門”と呼ばれるだけあり、メインキャスト … 続きを読む

「西郷さんを支えながら子どもを育てる糸の強さを見せられるように」黒木華(岩山糸)【「西郷どん」インタビュー】

ドラマ2018年1月14日

 生涯に三度結婚した西郷隆盛(鈴木亮平)の三番目の妻となり、明治維新に向かって突き進む西郷を支えた岩山糸。本作では、幼い頃から西郷に思いを寄せ、紆余(うよ)曲折の末に結ばれる運命の女性として登場する。演じるのは「真田丸」(16)以来、2年ぶ … 続きを読む

【映画コラム】人間の持つ可能性の大きさを描いた『5パーセントの奇跡~嘘から始まる素敵な人生~』

映画2018年1月12日

 実話を基に、人間の持つ可能性の大きさを描いたドイツ映画『5パーセントの奇跡~嘘から始まる素敵な人生~』が公開される。  先天性の病気で視覚の95パーセントを失った青年サリー(コスティア・ウルマン)。彼は「5つ星ホテルで働きたい」という夢を … 続きを読む

「スケールの大きな西郷隆盛の生きざまに、毎回ワクワクします」風間杜夫(西郷吉兵衛)【「西郷どん」インタビュー】

ドラマ2018年1月12日

 ついに放送が始まった2018年の大河ドラマ「西郷(せご)どん」。薩摩に生まれ育ち、大久保利通(瑛太)ら仲間と共に明治維新を成し遂げた幕末の英雄・西郷隆盛(吉之助/鈴木亮平)の波乱の生涯が1年にわたって描かれる。その少年時代から幕を開けた第 … 続きを読む

【映画コラム】英米のカルチャーギャップが面白い『キングスマン:ゴールデン・サークル』

映画2018年1月6日

 表の顔はロンドンの高級テーラー、裏の顔は世界最強のスパイ機関キングスマンのエージェントが活躍するスパイアクションの第2弾『キングスマン:ゴールデン・サークル』が公開された。  前作に続いてマシュー・ヴォーンが監督。サイバーコミックと往年の … 続きを読む

page top