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連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で、ヒロイン常子(高畑充希)ら小橋一家が暮らす仕出し屋「森田屋」。住み込みのお手伝いさんとして雇った君子(木村多江)ら一家に対して、最初は厳しく接していた「森田屋」の人々も、今ではすっかり常子たちの“応援団”に。大おかみのまつを演じている秋野暢子と、その息子で森田屋の主人兼板前の宗吉を演じているピエール瀧が、口は悪いが、愛情にあふれた森田家を代表して、撮影現場の様子や役への思いを語った。
ピエール 最初、秋野さんにお会いした時は、俺らが親子ってね…?(笑)となりました。まあ、親子というよりは、この二人と娘の富江(川栄李奈)、長谷川(浜野謙太)、嫁の照代(平岩紙)を含めた森田屋というのが一つの“セット”だと思います。森田屋に関しては、僕が演じる宗吉がお店の営業のあるじですが、最終決定権を持ち、森田屋の家訓を守っているのが秋野さん演じる母ちゃん。そういう関係性をうまく出せたらと思ってやりました。
秋野 私は、個人的に、ピエール瀧さんのファンでした。出演作品はほとんど見ているんです。だから、共演の話が来た時に「絶対に女房役だ」と思ったんです。それが聞いたら「母ちゃんだ」って言うから「は? 何で私があんたの母ちゃんなの?」って(笑)。でも、すごく好きな俳優さんなので、共演自体は、お母さん役ですけど、ご一緒させていただいて刺激にもなりましたし、楽しかったです。
秋野 昔は、お父さんを真ん中にした、家族だんらんというものがありました。食卓でも、お父さんには一品、料理が多かったりして。そして、みんなでそろってご飯を食べるというのが当時のスタイル。でも今は、お父さんは仕事で外にいるし、おじいちゃん、おばあちゃんも一緒に住んでいない。お母さんと子どもだけ。そんな現状の中、「とと姉ちゃん」がたくさんの人に見ていただけているのも、ある意味、昭和初期の懐かしい家族の姿を描いているからなのかなと思います。
ピエール まあ、僕みたいな者を使ってくださるということは、世の中、どうかしてきたんでしょうね(笑)。本当に、いよいよなんじゃないですかね。
秋野 困りますよね。ミュージシャンで成立している人が、俳優のところまで出て来ちゃって。同年代の俳優さんは迷惑だと思いますよ。絶対に役を取られているもん(笑)。
ピエール そうだと思います。でも僕が悪いんじゃない。NHKが悪いんです(笑)。
秋野 ミュージシャンでありながら、やっぱりお芝居が巧みですよね。表現者でいらっしゃるんだと思います。本当に“その人”になっているんですよ。ヤクザの役をやると本当にヤクザに見えますもん。「こういう人、いる~!」みたいな。
ピエール そうですね…。と、言うのもおこがましいですけど。まあ、返せるものがあれば。ないものは出せないけど。自分に声を掛けてくださるのは非常にありがたいこと。何かしらの期待が込められているわけじゃないですか。そこに応えられるのであれば、楽しい現場ですし、やっていきたいです。
秋野 大地さんとは現場ではあんまりしゃべってないんです。道で会ったらギャンギャン言い合う仲なので、あまり普段から親しくならない方がいいなと思って。ただ、お互いに同世代で長いこと芸能界にいるので、なんとなくお互いの間(ま)は分かっている感じがありました。一発目の芝居で、スッっとうまくいったので「これは楽しみだな」と思いました。芝居に関して打ち合わせたのは、演出家に「最後にここを足してもらいましょう」と二人で相談して決めたぐらいです。
秋野 見ている人はきっと、大地真央と秋野暢子なんて同世代だし、仲がいいはずがないと思っているわけですよ(笑)。イメージで言うとですよ。だったら、そのイメージは大事にしとかないといけません。だからあまりニコニコして二人で写真を撮ったりとか、素の自分たちは見せないようにしていました。でも本当は全然仲は悪くない。大地さんはとてもチャーミングでお話も面白い方。でも、一応ここでは犬猿の仲ということにしておいてください(笑)。
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