「僕を使うなんて世の中、どうかしてきたんでしょうね」ピエール瀧(森田宗吉)/「大地さんとは犬猿の仲ということにしておいて」秋野暢子(森田まつ) 【とと姉ちゃん インタビュー】

2016年6月7日 / 20:11

 連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で、ヒロイン常子(高畑充希)ら小橋一家が暮らす仕出し屋「森田屋」。住み込みのお手伝いさんとして雇った君子(木村多江)ら一家に対して、最初は厳しく接していた「森田屋」の人々も、今ではすっかり常子たちの“応援団”に。大おかみのまつを演じている秋野暢子と、その息子で森田屋の主人兼板前の宗吉を演じているピエール瀧が、口は悪いが、愛情にあふれた森田家を代表して、撮影現場の様子や役への思いを語った。

森田宗吉役のピエール瀧

森田宗吉役のピエール瀧

森田まつ役の秋野暢子

森田まつ役の秋野暢子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-今回、お二人で親子役を演じた感想はいかがですか。

ピエール 最初、秋野さんにお会いした時は、俺らが親子ってね…?(笑)となりました。まあ、親子というよりは、この二人と娘の富江(川栄李奈)、長谷川(浜野謙太)、嫁の照代(平岩紙)を含めた森田屋というのが一つの“セット”だと思います。森田屋に関しては、僕が演じる宗吉がお店の営業のあるじですが、最終決定権を持ち、森田屋の家訓を守っているのが秋野さん演じる母ちゃん。そういう関係性をうまく出せたらと思ってやりました。

秋野 私は、個人的に、ピエール瀧さんのファンでした。出演作品はほとんど見ているんです。だから、共演の話が来た時に「絶対に女房役だ」と思ったんです。それが聞いたら「母ちゃんだ」って言うから「は? 何で私があんたの母ちゃんなの?」って(笑)。でも、すごく好きな俳優さんなので、共演自体は、お母さん役ですけど、ご一緒させていただいて刺激にもなりましたし、楽しかったです。

-森田屋を見ていると、今は失われた「昔の懐かしい家族」というのを感じます。

秋野 昔は、お父さんを真ん中にした、家族だんらんというものがありました。食卓でも、お父さんには一品、料理が多かったりして。そして、みんなでそろってご飯を食べるというのが当時のスタイル。でも今は、お父さんは仕事で外にいるし、おじいちゃん、おばあちゃんも一緒に住んでいない。お母さんと子どもだけ。そんな現状の中、「とと姉ちゃん」がたくさんの人に見ていただけているのも、ある意味、昭和初期の懐かしい家族の姿を描いているからなのかなと思います。

-ピエールさんはテクノユニット「電気グルーヴ」でミュージシャンとして活躍されながら、朝ドラ「あまちゃん」での梅頭役など、NHKのドラマにも多数出演されています。このことについてのご感想は。

ピエール まあ、僕みたいな者を使ってくださるということは、世の中、どうかしてきたんでしょうね(笑)。本当に、いよいよなんじゃないですかね。

秋野 困りますよね。ミュージシャンで成立している人が、俳優のところまで出て来ちゃって。同年代の俳優さんは迷惑だと思いますよ。絶対に役を取られているもん(笑)。

ピエール そうだと思います。でも僕が悪いんじゃない。NHKが悪いんです(笑)。

-秋野さんはピエールさんのどういった部分が魅力だと思いますか。

秋野 ミュージシャンでありながら、やっぱりお芝居が巧みですよね。表現者でいらっしゃるんだと思います。本当に“その人”になっているんですよ。ヤクザの役をやると本当にヤクザに見えますもん。「こういう人、いる~!」みたいな。

-ピエールさんは、今後も求められれば、映像のお仕事を続けていきますか。

ピエール そうですね…。と、言うのもおこがましいですけど。まあ、返せるものがあれば。ないものは出せないけど。自分に声を掛けてくださるのは非常にありがたいこと。何かしらの期待が込められているわけじゃないですか。そこに応えられるのであれば、楽しい現場ですし、やっていきたいです。

-秋野さんは、大地真央さんが演じる常子の祖母・滝子とは対象的なおばあさんを演じています。演じる上で何か意識したことはありますか。

秋野 大地さんとは現場ではあんまりしゃべってないんです。道で会ったらギャンギャン言い合う仲なので、あまり普段から親しくならない方がいいなと思って。ただ、お互いに同世代で長いこと芸能界にいるので、なんとなくお互いの間(ま)は分かっている感じがありました。一発目の芝居で、スッっとうまくいったので「これは楽しみだな」と思いました。芝居に関して打ち合わせたのは、演出家に「最後にここを足してもらいましょう」と二人で相談して決めたぐらいです。

-距離感を大事にしているのですね。

秋野 見ている人はきっと、大地真央と秋野暢子なんて同世代だし、仲がいいはずがないと思っているわけですよ(笑)。イメージで言うとですよ。だったら、そのイメージは大事にしとかないといけません。だからあまりニコニコして二人で写真を撮ったりとか、素の自分たちは見せないようにしていました。でも本当は全然仲は悪くない。大地さんはとてもチャーミングでお話も面白い方。でも、一応ここでは犬猿の仲ということにしておいてください(笑)。


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

尾上松也「金田一耕助を演じる喜びがふつふつと」奥智哉「今の時代にふさわしい作品に」名作ミステリー映画で共演『八つ墓村』【インタビュー】

映画2026年9月18日

 横溝正史原作の名作ミステリーが、令和の時代によみがえる!これまで繰り返し映像化されてきた『八つ墓村』が装いも新たに映画化され、9月18日から全国公開となる。  岡山県の山奥にひっそりとたたずむ八つ墓村で起きる連続殺人の謎に、名探偵・金田一 … 続きを読む

有村架純、石田ひかり、姫野花春「見終わった後ですごく幸せな気持ちになれる映画です」『さとこはいつも』【インタビュー】

映画2026年9月18日

 沖田修一監督が、年齢も育った環境も異なる3人の「さとこ」という女性の人生が交差していく様子をオリジナルストーリーで描いた『さとこはいつも』が、9月18日から全国公開。本作で、35歳の沙都子を演じた有村架純、55歳の里子を演じた石田ひかり、 … 続きを読む

見上愛「樹里ちゃんは周りを安心させる空気感を持っている」上坂樹里「愛さんが私を直美にしてくれました」主演の2人が撮影を振り返る【連続テレビ小説「風、薫る」インタビュー】

ドラマ2026年9月17日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「風、薫る」。田中ひかるの著書『明治のナイチンゲール 大関和物語』を原案に、明治時代、当時まだ知られていなかった看護の世界に飛び込んだ一ノ瀬りん(見上愛)と大家直美(上坂樹里)という2人のナースの冒険物語 … 続きを読む

丸山隆平「きっと誰も見たことがないものになる」 舞台「water」で挑む半自伝的作品【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年9月14日

 丸山隆平と、演劇団体マームとジプシーの主宰を務め、劇作家・演出家として注目される藤田貴大が企画し、作り上げる舞台「water」が9月27日から上演される。本作は、丸山の記憶の断片を散りばめながら、藤田の視点で見つけた京都という土地、そして … 続きを読む

倉悠貴 豊臣兄弟を支える軍師・黒田官兵衛を好演中「最後までしっかり演じ切りたい」【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

ドラマ2026年9月13日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合 毎週日曜 夜8:00~ほか)。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=羽柴秀長/仲野太賀)が、兄・秀吉(池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中だ。劇中、軍師 … 続きを読む

page top