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連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で、父・竹蔵(西島秀俊)の弟で三姉妹の叔父・鉄郎を演じている向井理。幼くして両親を亡くし、竹蔵と共に兄弟二人だけで生きてきたが、性格は兄と違いきわめていい加減。定職にも就かず、もうけ話を追い求めて全国を渡り歩く風来坊だ。「ゲゲゲの女房」以来、約6年ぶりに朝ドラに帰ってきた向井が、役柄への思いとこだわりを語った。
あまりやったことのないような役ですし、すごく新鮮です。明るい役なので、気楽にやれるんです。まあ、居ても居なくてもいい人なのかもしれせんが(笑)。今回は、脚本家の西田(征史)さんの当て書きで、昔から僕のプライベートの事も知っている人が書いているので、やりやすいというのもあります。
あそこまで極端ではないですけど、演技って割と過大にやるものだと思うので、僕が持ち併せている要素を大きくするとああいうことになるのかなと…。嫌われないように演じなければと思いますけど、ちょっと面倒くさいなと思われるような、調子のいい役というのはこっちも調子良くなれるので、楽しいですね(笑)。
さすがにあんな人ではないです。ちゃんと人の家に入る時はノックはします(笑)。ただ、僕もどこかに“いたずら心”みたいなのが常にあるので、それをいろんな方向に伸ばしていくとああなるのかなと思います。だから鉄郎に悪気はないし、毎回、事業に失敗をして帰ってくるんですけど、よくよく話を聞いていくと、周りの人が悪い人なんです。鉄郎はだまされている被害者でもあるので、ちょっとかわいそうだなと思います(笑)。
やはりテンポがいいということと、悪い人がいないということ。鉄郎もそうですが、なんか面倒くさいけど、憎めないというか…、誰も悪い人にはならない。それは西田さんが一人一人のキャラクターに愛情を持っているからだし、台本も演出もすごく細かい。特に笑いの面にとても細かいので、そこは大事にしないといけないですし、僕がいる意味はそこかなと思います。
そうですね。オチャラケ担当というか、ボケと突っ込みで言えば、ボケ担当ですね。だから、三姉妹が突っ込みだとすれば、やっぱりボケ役のこっちが(場を)動かしていかなければいけない。テンポの部分は意識していて、僕の役柄の場合は、できるだけワンブレス、一息でせりふを言い切るように気を付けています。それがゆっくりになった時にいつもの鉄郎とはまた違ったキャラクターが見えてくれば、深みが増すかなと思いますが。
そうですね。何だか飽きちゃうというか、違うことをやりたくなっちゃうんです(笑)。なるべく“捉えどころのない人”になっていたほうが、後々使い勝手がいいのかなと思っていて…。逆に言うと、何でもありというか、何をやっても「あの人ならやりそうだな」と思ってもらったほうが、後でいかようにも変化できると思います。
「いつの間にかいなくなった」とか、「あの人はもうどこかで死んでいた」とか、そういうことも鉄郎ならあり得ると思うんですよ。そういった、どうにでも処理できる“つぶしが効く”キャラクターをやるにはいろんなことをやっておいたほうがいい。ずっと真面目にやっていくと、変なことを急にするのは駄目なんです。だけど、最初からごちゃごちゃ引っかき回しておくと、ハードルが下がるというか、何か少しでもいいことするとすごく“いい人”に見える。そこを今、熟成している最中です。
すごく真面目な方ですね。もう割と“出来上がっている”感じなので、何か僕が言うこともないです。朝ドラも前に経験されているし、本当にしっかりされています。ただ、だからこそ、ブレさせるのが大変。だから僕も高畑さんに対して、アドリブをやるんですけど…。
使われるかは分かりませんが、ドキッとさせたいなと思って、顔が近くなった時にウインクをしたことがあります(笑)。固まっていました。それがキュートでした。
もちろんお芝居もしっかりしているのですが、そこをあえて、あたふたしなければいけない時もあるので。別にNGになってもいいので、ちょっと肩の力を抜いてやってもらいたいなと思っていて。そういう時に僕みたいなキャラクターがいると楽なのかなと思います。
戦後の闇市のところから、また大きく話が動いていきますし、常子の環境がどんどん変わっていきます。僕も含め、いろんな人が常子の運命を変えていくのですが、雑誌を作り始めたり、そういうきっかけになるシーンがたくさんあるので楽しみです。ただ、鉄郎の去り方は毎回一緒。何かきっかけを残して去っていくというのは、使い勝手のいいキャラクターだなと思います。
そのまま嫌なやつで終わるかもしれないし、まだ分かりません。僕のような役柄ってあまり評価されないんですが、それでもいいやと思っています(笑)。万人受けは絶対しませんが、見ている人が、「また何か来たな」「やらかしてるな」と思ってもらえる存在になれたらいいなと。その分、引っかき回さなきゃいけないので、エネルギーが必要ですけどね。
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