【インタビュー】かつては声がコンプレックス GENERATIONS数原龍友、あらため臨んだ声優デビュー

2016年6月6日 / 16:21

○kazuhara_1047_edited  DCドラマ「レジェンド・オブ・トゥモロー〈ファースト・シーズン〉」の日本語吹き替えで声優デビューしたGENERATIONS from EXILE TRIBEのボーカル兼パフォーマー数原龍友。念願だったという声優デビューと、子どものころから大好きだったヒーロー作品で低音ボイスを生かしてあえて“悪役”に臨んだ数原の声にまつわるさまざまな思いを聞いた。

 このドラマは、DCヒーローが集結し時空を超えて世界を救うヒーローアクション。数原は第6話に登場する凶悪ヴィラン(悪役)の2代目デスストロークを演じる。2代目デスストロークことグランド・ウィルソンはスレイド・ウィルソン(デスストローク)の息子で、ヒーローチームが不時着した2046年のスター・シティを牛耳っている…。

──予定されていた時間より早くアフレコを終えたとうかがいましたが、初めての経験はいかがでしたか。

 レコーディングとは違う緊張感のある空間でした。予定よりは早く終わったけど、自分の実力ではなく周りの方にアドバイスをもらって助けられたからできたと思います。アドバイスは「もっと遠くの人に伝える気持ちで」と。(演じるキャラクターの)周りにいる何十人、何百人に伝えるようにと言われてイメージしやすかったです。でもまだまだド新人なので声だけで表現するのは難しかった。

──楽しくやれましたか? OKが出た瞬間のお気持ちを聞かせてください。

 楽しかったです。アドバイスをいただいて勉強しながらトライしていった感じで、経験がないので自分では手ごたえが分かりませんでした。どうだろうという気持ちでOKを待っていたので、安心してうれしい気持ちと、今ので良かったのかなという不安もどこかにあったと思います。この気持ちは今しか味わえないかもしれないし、それも踏まえて楽しませてもらいました。

──2代目デスストロークは街を荒廃させた悪党(ヴィラン)としてたくさんの手下を従えていましたが、ボスの気持ち良さみたいなものはありましたか?

 いやいや(笑)。第6話に出てくる敵の中では一番中心格の大役だったので、逆にその“従えている感”が難しかった。威厳のあるリーダーという表現にはすごく苦戦しました。

──普段のEXILE TRIBEの後輩たちへの接し方はまったく違いますか?(笑)

 全然違います。あんなことをやっていたら嫌われますよ。「処刑の時間だ!」なんて絶対に言わないですから(笑)。先輩方もすごく優しく接してくれるので、とくに悪役みたいな人はいないです。みんな正義のヒーロー。

かつては声がコンプレックスだった

かつては声がコンプレックスだった

──DVD&ブルーレイが10月5日に発売されて数原さんの声優ぶりが世に出ますが、これをきっかけにやってみたいものはありますか。

 まだまだ挑戦したいことがたくさんあるんですけど、ひとつひとつ積み重ねていくことが大事だと思うので、まずはしっかりいろいろなことを勉強しながら…。歌もそうですけど。またヒーローものにも挑戦できればと思っています。ヒーロー、悪役問わずやってみたいです。

──以前は声がコンプレックスだったとのことですが、とても意外でした。

 単純に声変わりが来て、めちゃくちゃ低いこの声になってしまったんです。歌っている声と全然違うと自分でも思うのですが、話すとガラガラ声だなと思って、中学生くらいから話すのがすごく嫌で。この仕事を始めてラジオにも出るようになってから「低くていい声だね」と言われるようになりました。ポジティブに変えていった方がいいのかなと思って、ナレーションや声優の仕事もやってみたいとメンバーや事務所の人に伝えていたので、今回のこの仕事につながったのかなと思います。

──超能力やさまざまな特殊能力を駆使して戦うヒーローがたくさんいますが、数原さんの使いたい能力はありますか?

 ビームですね。目からビーム。これはもう昔からのあこがれなんです。ビームを使えたら何をするにしても便利ですよ。缶詰が開けられるし、スナック菓子もきれいに開けられる。野菜もせん切りですよ。一番活用できると思いますね、ビームは。爪を切りたてのときとか、今ビームが使えたら便利だろうなって考えるときがあります。おすすめです(笑)。

──声優デビューを果たしさらなる活躍に期待がかかりますが、さらに数原さん自身を売り込むポイントについてアピールしてください。

 歌声を聞いていただいてから、話している声を聞くとたぶんびっくりすると思うので、逆にそこを生かしたい。普段の声は普段の声でしっかり大切にしたいし、歌声ももちろん大切にしたい。そのギャップですよね。ギャップをどんどん伸ばしていければと思います。…自分でこういうことを言うのは恥ずかしいですけど(笑)。

【プロフィール】数原龍友(かずはら・りゅうと)
1992年12月28日、兵庫県生まれ。GENERATIONS from EXILE TRIBEのボーカル兼パフォーマー。身長170cm、血液型はA型。けん玉が得意。

「レジェンド・オブ・トゥモロー<ファースト・シーズン>」 コンプリート・ボックス(ブルーレイ¥11,300(税別)/DVD9,400円(税別)10月5日発売 ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

「レジェンド・オブ・トゥモロー<ファースト・シーズン>」 コンプリート・ボックス(ブルーレイ 11,300円(税別)/DVD9,400円(税別)10月5日発売 ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

岸井ゆきの「夫婦の“切実さ”が描かれている」宮沢氷魚「すごくやりがいがありました」すれ違っていく夫婦役で初共演『佐藤さんと佐藤さん』【インタビュー】

映画2025年11月28日

 大学で出会った佐藤サチと佐藤タモツはたちまち意気投合し、一緒に暮らし始める。ところが卒業後、弁護⼠を⽬指すタモツは司法試験に失敗。独学を続けるタモツに寄り添うため、サチも司法試験に挑むが、数年後、合格したのはサチだった。結婚、出産を経て弁 … 続きを読む

28歳で亡くなった阪神タイガースの元選手の実話を映画化! 松谷鷹也「横田慎太郎さんのことを知っていただきたい」前田拳太郎「誰かの背中を押す作品になるはず」『栄光のバックホーム』【インタビュー】

映画2025年11月28日

 プロ野球、阪神タイガースの将来を担う選手として期待されながらも、21歳で脳腫瘍を発症して引退、その後も病気と闘いながら講演会活動などを続け、2023年に28歳で亡くなった横田慎太郎の生きざまを描いた『栄光のバックホーム』が、11月28日か … 続きを読む

吉高由里子「忘れかけていたことをいきなり思い出させてくれる」 念願の蓬莱竜太と初タッグ パルコ・プロデュース2025「シャイニングな女たち」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月28日

 吉高由里子が2022年の「クランク・イン!」以来、3年ぶりに舞台主演を果たす。吉高が挑むのは、日常に潜む人間の葛藤や矛盾を丁寧にすくい取り、鋭い視点の中にユーモアを織り交ぜる作風で共感を呼んできた蓬莱竜太が描く新作舞台、パルコ・プロデュー … 続きを読む

【映画コラム】新旧監督の話題作が並んで公開に『TOKYOタクシー』『金髪』

映画2025年11月22日

『TOKYOタクシー』(11月21日公開)  タクシー運転手の宇佐美浩二(木村拓哉)は、85歳の高野すみれ(倍賞千恵子)を東京の柴又から神奈川県の葉山にある高齢者施設まで乗せることになった。  すみれの「東京の見納めに、いくつか寄ってみたい … 続きを読む

中川晃教「憧れることが原動力」 ミュージカル「サムシング・ロッテン!」で7年ぶりにニック役に挑戦【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月22日

 数々のミュージカル作品へのオマージュが登場するコメディーミュージカル「サムシング・ロッテン!」が12月19日から上演される。2015年にブロードウェイで初演された本作は、「コーラスライン」、「アニー」、「レ・ミゼラブル」などの人気ミュージ … 続きを読む

Willfriends

page top