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また、実朝役の柿澤は、当サイト掲載のインタビューで、この先の義時との関係について次のように語っている。
「回を追うごとに、当初は信用していた義時の行動と実朝自身の思いが乖離(かいり)していきます。それが原因で事件も起きるため、次第に義時の力を抑えなければ…と考えるようになり、“敵意”とまではいきませんが、“危険な存在”として認識していくことになります」
義時の立場が変わったことで生じる実朝とのすれ違い。ますます波乱を予感させる言葉だ。さらに脚本の三谷幸喜は、10月9日に放送された「鎌倉殿の13人 応援感謝!ウラ話トークSP」の中で、義時の最期についてこう語っている。
「これはすごく悩んだんですけど、義時の人生を描くに当たって、最後彼はどこに到達するんだろうか。(中略)僕が思った以上に義時は結果、ダークになっていくんですよね。いろんな人の死に関わってきた彼が、最後、幸せに亡くなっていいんだろうか、っていうのがすごくあって。彼なりの最期っていうものを、きちんと描くべきじゃないか、っていう感じがしての最終回ですね」
政治の実権を握った義時が果たして今後、どんな選択を重ね、どのように変貌し、その結果どんな最期を迎えるのか。波乱が続く終盤のドラマから目が離せない。
(井上健一)