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NHKの大河ドラマ「軍師官兵衛」で、豊臣秀吉(竹中直人)に仕えたキリシタン大名の小西行長を演じている忍成修吾(おしなり・しゅうご)。堺の商人の家に生まれ、経済に通ずる行長は、才能を認められ秀吉の家臣になる。朝鮮出兵でも活躍するが、黒田官兵衛(岡田准一)の長男・長政(松坂桃李)や加藤清正(阿部進之介)との対立から石田三成(田中圭)に付き、関ヶ原敗軍の将への道を歩む行長の運命を、数々のドラマでの印象的な演技が続く忍成が語る。
名前を聞いたことがあるという程度だったので勉強しました。行長がメーンで書かれている本には彼の苦悩も描かれていたのですが、性格はどちらかといえば優柔不断で、次男坊っぽい感じなのかなと思いました。「軍師官兵衛」ではその次男坊っぽさの方が強く出ていると思うので、そちらに寄せて演じています。
野心や野望を見せてしまうと、「自分たちが生き残るために」という方向性で見られてしまうと思うんですが、行長は家のことよりもその時々の流れに合わせて生きていたような気がしています。長政には結構助けてもらっているので、行長を演じながら、なんでここで長政と敵対してしまうんだろうと思うところもあります(笑)。西軍に付いたのは彼なりの誠意があったはず。単純に豊臣家を守るためだったのかなと考えています。三成に付いた自分の判断がそんなにずれていたとは思っていないと思います。たまたま徳川家康が勝ったというだけのことだと思うんです。
人物としては好きですね。キリシタンになったのもきっかけは優しさからなので。この時代の人は、戦乱と自分の善意が矛盾する部分で苦しんで、信仰のようなところに行き着くのかなと思います。優柔不断な性格もそこ(優しさ)からきているのかもしれませんね(笑)。
長男ですが、年の離れた姉が2人いて、末っ子長男の一人っ子気質があるような気がします。結構わがままで甘えん坊なところがあるんです(笑)。
とんでもないです、通ずるところだなんて(笑)。行長のことはとても尊敬しています。流れの中でとはいえ相当な覚悟がないとできないことをやっているし、強いなと思います。
かっこ良過ぎますね。たたずまいがすごい。この撮影現場では役の思いがスムーズに演技に出ますし、共感できたりするところがあるので、やっていて面白いし、やりやすいです。
一番考えていたのは、この時代のキリシタンの人々のつながりとはどういうものだったのかということです。長い歴史がある仏教とは違って、外から新しく入ってきた文化としてのキリスト教の絆は、あの時代にどの程度あったのかなと考えました。
朝鮮出兵のシーンです。行長の人生の中ではとても大きな出来事ですし、清正との対立がよく出るところなので意識しました。行長は戦闘が終わってからも明と交渉するという新たな使命を抱えます。あのときはとても大変だったと思いますし、すごく苦悩している部分もあって、やはり思い入れが強くなりました。その後はやはり関ヶ原が焦点です。文献を見ると行長は戦いの後、結構男気のある死に方をしていますが、今回はどう描かれるのか、僕も楽しみにしています。
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