【軍師官兵衛インタビュー】忍成修吾 「次男坊っぽく演じています」 キリシタン大名で経済・内政に強い小西行長役

2014年9月27日 / 17:30

 NHKの大河ドラマ「軍師官兵衛」で、豊臣秀吉(竹中直人)に仕えたキリシタン大名の小西行長を演じている忍成修吾(おしなり・しゅうご)。堺の商人の家に生まれ、経済に通ずる行長は、才能を認められ秀吉の家臣になる。朝鮮出兵でも活躍するが、黒田官兵衛(岡田准一)の長男・長政(松坂桃李)や加藤清正(阿部進之介)との対立から石田三成(田中圭)に付き、関ヶ原敗軍の将への道を歩む行長の運命を、数々のドラマでの印象的な演技が続く忍成が語る。

 

キリシタン大名・小西行長を演じる忍成修吾

-行長にはどんなイメージがありましたか。

  名前を聞いたことがあるという程度だったので勉強しました。行長がメーンで書かれている本には彼の苦悩も描かれていたのですが、性格はどちらかといえば優柔不断で、次男坊っぽい感じなのかなと思いました。「軍師官兵衛」ではその次男坊っぽさの方が強く出ていると思うので、そちらに寄せて演じています。

-行長がなぜ最終的に西軍に付いたのかはいまだに分からないところもあるのですが、そこに説得力を持たせるために、これからどんなふうに演じていこうと思っていますか。

  野心や野望を見せてしまうと、「自分たちが生き残るために」という方向性で見られてしまうと思うんですが、行長は家のことよりもその時々の流れに合わせて生きていたような気がしています。長政には結構助けてもらっているので、行長を演じながら、なんでここで長政と敵対してしまうんだろうと思うところもあります(笑)。西軍に付いたのは彼なりの誠意があったはず。単純に豊臣家を守るためだったのかなと考えています。三成に付いた自分の判断がそんなにずれていたとは思っていないと思います。たまたま徳川家康が勝ったというだけのことだと思うんです。

-演じた上で行長に共感する部分はありましたか?

  人物としては好きですね。キリシタンになったのもきっかけは優しさからなので。この時代の人は、戦乱と自分の善意が矛盾する部分で苦しんで、信仰のようなところに行き着くのかなと思います。優柔不断な性格もそこ(優しさ)からきているのかもしれませんね(笑)。

-忍成さんは次男ですか。

  長男ですが、年の離れた姉が2人いて、末っ子長男の一人っ子気質があるような気がします。結構わがままで甘えん坊なところがあるんです(笑)。

-行長のキャラクターでご自身に通ずるところはありますか。

 とんでもないです、通ずるところだなんて(笑)。行長のことはとても尊敬しています。流れの中でとはいえ相当な覚悟がないとできないことをやっているし、強いなと思います。

-“岡田官兵衛”はいかがですか?

  かっこ良過ぎますね。たたずまいがすごい。この撮影現場では役の思いがスムーズに演技に出ますし、共感できたりするところがあるので、やっていて面白いし、やりやすいです。

-キリシタン大名を演じるに当たり、何か準備したことはありましたか。

 一番考えていたのは、この時代のキリシタンの人々のつながりとはどういうものだったのかということです。長い歴史がある仏教とは違って、外から新しく入ってきた文化としてのキリスト教の絆は、あの時代にどの程度あったのかなと考えました。

-今後の注目すべきシーンは?

  朝鮮出兵のシーンです。行長の人生の中ではとても大きな出来事ですし、清正との対立がよく出るところなので意識しました。行長は戦闘が終わってからも明と交渉するという新たな使命を抱えます。あのときはとても大変だったと思いますし、すごく苦悩している部分もあって、やはり思い入れが強くなりました。その後はやはり関ヶ原が焦点です。文献を見ると行長は戦いの後、結構男気のある死に方をしていますが、今回はどう描かれるのか、僕も楽しみにしています。


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

石橋静河「皆さんに『一歩前進してみようかな』と思っていただけたら」連続テレビ小説主演に懸ける思い【連続テレビ小説「ブラッサム」インタビュー】

ドラマ2026年9月26日

 9月28日から2026年後期連続テレビ小説「ブラッサム」が、NHKで放送開始となる。主人公は、明治、大正、昭和を駆け抜け、自由を求め続けた作家・宇野千代をモデルにした葉野珠。彼女が苦難の中でも「幸せのかけら」を見つけ、常に前に進むことで人 … 続きを読む

【映画コラム】戦争が終わった後に残るものは…『ハート・オブ・ビースト』『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』

映画2026年9月25日

『ハート・オブ・ビースト』(9月25日公開)  かつて陸軍特殊部隊で生死を共にした退役軍人のジェームズ(ブラッド・ピット)と、元軍用偵察犬で義足のオーディン。戦場を離れた現在も、彼らは相棒として深い絆で結ばれていた。  ところがアラスカ上空 … 続きを読む

市川團十郎、市川新之助「こういう形で記録に残せたのは非常によかったと思います」【インタビュー】『襲名』

映画2026年9月24日

 十三代目市川團十郎白猿の襲名と八代目新之助の初舞台を正面から捉えた、三池崇史監督のドキュメンタリー映画『襲名』が、9月25日から全国公開される。映画の公開を前に、團十郎、新之助親子に話を聞いた。 -まず、映画を見て感じたことから伺います。 … 続きを読む

尾上松也「金田一耕助を演じる喜びがふつふつと」奥智哉「今の時代にふさわしい作品に」名作ミステリー映画で共演『八つ墓村』【インタビュー】

映画2026年9月18日

 横溝正史原作の名作ミステリーが、令和の時代によみがえる!これまで繰り返し映像化されてきた『八つ墓村』が装いも新たに映画化され、9月18日から全国公開となる。  岡山県の山奥にひっそりとたたずむ八つ墓村で起きる連続殺人の謎に、名探偵・金田一 … 続きを読む

有村架純、石田ひかり、姫野花春「見終わった後ですごく幸せな気持ちになれる映画です」『さとこはいつも』【インタビュー】

映画2026年9月18日

 沖田修一監督が、年齢も育った環境も異なる3人の「さとこ」という女性の人生が交差していく様子をオリジナルストーリーで描いた『さとこはいつも』が、9月18日から全国公開。本作で、35歳の沙都子を演じた有村架純、55歳の里子を演じた石田ひかり、 … 続きを読む

page top