原菜乃華「キャッチコピーは『劇場型お化け屋敷』でお願いします」『見える子ちゃん』【インタビュー】

2025年6月4日 / 08:00

 突然霊が見えるようになった女子高生が、ひたすら霊を無視してやり過ごそうとする姿を描く、泉朝樹の青春ホラーコメディー漫画を実写映画化した『見える子ちゃん』が、6月6日から全国公開される。本作で主人公の四谷みこを演じた原菜乃華に話を聞いた。

原菜乃華【ヘアメーク:馬場麻子/スタイリスト:山田安莉沙】 (C)エンタメOVO

-最初に脚本を読んだ時の印象は?

 原作の魅力は、独特のテンポや緩急が入り混じっている空気感だと思っていました。それが脚本になった時に、多少の設定の違いはありますが、そのまま再現されていたので、原作のファンの方にも楽しんでいただけるような作品になると思いました。

-実際に演じてみてどう思いましたか。

 みこは、表情や感情が表に出るようなタイプではないので、演じていてそこが難しいと思うポイントではありましたが、何より人のためにというのが原動力の子なので、かっこいいな、尊敬できるなと思いながら演じていました。私はいくら親友のためとはいえ、こんな危険な行動はできませんが、みこのスタンスは大切な人のために動くというものなので、周りの人への愛情が深い子だと思いました。みこのようなヒーローっぽい子ではないどこにでもいるような子が、大切な人を助けるために自分にできそうなことから頑張るところが、共感できると思いました。

-演じる上で気を付けたことは?

 恐怖のお芝居と、それを人に見せないようにする、隠すこと。でも伝えなければならないというあんばいです。それについては、クランクインからアップまで、(中村義洋)監督にいろいろと教えていただきました。

-心掛けたことは何かありましたか。

 主演だからといって特に心掛けたことはありませんでした。同年代の方が多かったので、和やかな雰囲気や和気あいあいとした感じがそのまま画面に映ればいいなと思いながらコミュニケーションを取っていった感じです。最近どんなアプリがはやっているのかとか、美容のことなど、たわいもない会話が多かったです。女子高生っぽい会話をしているなって思いながら過ごしていました。

-霊が見えているのに見えていないふりをする芝居は難しかったですか。

 それが一番難しかったです。ホラー作品といえば、恐怖の表情のお芝居や感情を前面に出すという固定観念があったせいか、現場で監督から「もっと抑えて」と言われることが多かったので、みこが持っている怖いという気持ちが、見ている方にちゃんと伝わるのか不安でした。でも監督から「みこに見えている景色はお客さんにも同じように見えているので、安心して演じてもらって大丈夫」と言っていただいてからは、結構安心して、あんばいを調節できるようになりました。あとは、すごくアップのカットが多かったんですけど、監督から「目線や瞳のちょっとした揺れとか、まばたきを1回多くするとか、口元をきゅっとするしぐさだけでも十分伝わるから」と言っていただいたので、モニターを確認しながら監督とお話をして調整していきました。

-コメディーとホラーとの演じ分けについてはどう思いましたか。

 みこが真面目に頑張っている姿が、はたから見ている人からすれば面白いという構図なので、みことして一生懸命に動いていれば、多分それが見ている人からすればコメディータッチになるというのは分かっていたので、あまり意識せずに演じていました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

矢本悠馬 佐野政言が田沼意知に斬りかかるシーンは「氷魚くんと一緒に『べらぼう』全編中で最も熱い回になればと」【大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」インタビュー】

ドラマ2025年7月27日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。7月27日放送の第28回「佐野世直大明神」では、江戸城内で佐野政言が … 続きを読む

宮沢氷魚 田沼意知役を振り返る「役者として、1人の人間として、充実した時間」【大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」インタビュー】

ドラマ2025年7月27日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。7月27日放送の第28回「佐野世直大明神」では、江戸城内で佐野政言( … 続きを読む

荒川良々&丸山隆平&上白石萌歌「若い人たちに見てもらいたい」 赤堀雅秋プロデュース舞台「震度3」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年7月24日

 荒川良々が主演し、丸山隆平と上白石萌歌が共演する赤堀雅秋プロデュース舞台「震度3」が8月21日から上演される。本作は、ありふれた日常に写し出される人間の卑俗さと暴発を生々しく独特のユーモアを交えて描く作風の赤堀雅秋氏による最新作。ニュース … 続きを読む

中田秀夫監督「この映画を撮りながら、やっぱり自分はホラーが好きなのかもしれないと思い直しました」『事故物件ゾク 恐い間取り』【インタビュー】

映画2025年7月24日

 タレントになる夢を諦め切れず福岡から上京した桑田ヤヒロ(渡辺翔太)は、ひょんなことから「事故物件住みますタレント」として活動することになる。事故物件に住み続けるお笑い芸人・松原タニシが自身の体験を基に執筆した「事故物件怪談 恐い間取り」シ … 続きを読む

明日海りお、宝塚卒業から5年「これまで積み上げてきたものが今の私に役立っている」 ミュージカル「コレット」では女性作家の半生に挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年7月23日

 明日海りおが主演を務める、信念を貫き、自らの道を切り開いた女性作家、コレットの波乱に満ちた人生を描くミュージカル「コレット」が8月6日から開幕する。本作は、20世紀初頭のパリを舞台に、フランスの文学界で最も高名な女性作家の一人、シドニー= … 続きを読む

Willfriends

page top